日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

5月6日(日)午後1時から、大田区障害者総合サポートセンター(さぽーとぴあ)の5階(多目的ホール)において、いつもの「高次脳機能障害と囲碁」の例会に加え、「心の唄バンド」のミニコンサートがあります。

【心の唄ミニコンサート】
日時: 2018年5月6日(日)午後1時~
場所: 大田区障害者総合サポートセンター(さぽーとぴあ) 5階多目的ホール
     大田区中央4-30-11  電話03-5728-9133
     JR大森駅西口より徒歩20分 、あるいは東急バス5分「大田文化の森」下車徒歩3分ほど。
出演:木谷正道と心の唄バンド
    ヴァイオリン奏者 高山仁志さん(高次脳機能障害者)
曲目:情熱大陸・時の流れに・アメージング グレイス・君をのせて・花束を君に・冬の蝉・チングヨ・ポンユー・ハナミズキ ほかにもピアノソロ、ヴァイオリンソロ、童謡メドレーなど盛り沢山!
お問い合わせ:栗城さん Email: kurishiro@live.jp Tel: 080-5450-0052
参加費:無料

尚、いつものように囲碁の例会も9時半~12時と13時~15時に、3階集会室で開かれています。
こちらは、お茶とおにぎり付きで参加費400円です。

障害があってもなくても、少し興味がある方、雰囲気を味わってみたい方など、どなたでもお気軽にどうぞ、とのことです (でもこのブログを読んで大勢いらっしゃると、おにぎりやお茶が足りないかもしれません。なので、来られる前に栗城さんに一応ご連絡頂けるようお願いします)。

高山仁志さんは、ご実家の盛岡から単身上京、現在世田谷で独り暮らしをされながら学校に通い、ヴァイオリン制作やヴァイオリン演奏をされるご生活です。心の唄バンドと一緒にコンサートに参加されるのは初めて。是非皆で応援しましょう!

先日、新宿のスタジオで行われた、心の唄バンドと仁志さんの初顔合わせと初練習を、見学してきました。
仁志さんが真剣に演奏される姿や、愉快で優しいバンドの皆さんに囲まれ、恥ずかしそうな嬉しそうな笑顔がとても素敵でした!

5月6日のコンサート、私もドキドキワクワクしながらコウジさんと聞きに行きます。
あ、その前に囲碁の時間がありました(笑)。こちらも頑張ります!

(心の唄バンドリーダーの木谷正道さんから、2つコメントが入っていますので、こちらも是非お読み下さい!)

今日の話は、思い出話が入るため、ちょっと長くなります。

30年近くずっと親交のあったアメリカ人の女性が亡くなられたという知らせを、娘さんから頂いたのは、10日ほど前のことでした。

突然の知らせに驚き、娘さんとメールのやりとりをしたり、日本国内で女性のことを知っている方に連絡したりの慌ただしい日々が過ぎ、今は在りし日の女性の写真を見ては、コウジさんと思い出話をしながら涙を流しています。写真はまとめて整理して、コピーを娘さんに送る約束をしました。もしかしたらビデオもあるかもしれないので、これから探すところです。

時々このブログでもその女性の方のことは書いてきましたが、アメリカ北部のニューハンプシャー州ハノーバーにある、「ケンダル・アット・ハノーバー」というところに1人でお住まいでした。

そこは「大学連携型ケアリング・コミュニティ」であり、主にダートマス大学の関係者がリタイア後に住まわれているそうです。女性の夫は元ダートマス大学の教授でしたが、6年前に亡くなりました。その時も涙に暮れました。ご夫婦は私達一家のことを気にかけてくれ、来日された時にはお会いしていましたし、毎年クリスマスカードなど手紙のやりとりをしていました。

お付き合いは、コウジさんが銀行員だった1989年に、MBA(経営学修士)取得のため企業派遣された大学院で始まりました。コウジさんが派遣されたのは、新潟県南魚沼市にある国際大学(大学院)というところでした。まだ娘ワッチが生まれる前で、私もコウジさんも20歳代。上越新幹線が止まる浦佐駅のそばにある大学の世帯寮に、2年住みました。そこは八海山のふもとの、清流魚野川が流れる自然豊かな土地で、多くの外国人留学生や、コウジさんと同じく企業派遣されてきた日本人学生との生活は、新しい出会いや発見、学びの場で、本当に素晴らしいものでした。

外国人ばかりなので、コウジさんの授業はもちろん英語ですし、私の日常生活も慣れない英語ばかりでした。私はもう1人の奥さんと、日本の歌を教えるクラブを作って外国人留学生たちに教えたり、世帯寮では「ポットラックパーティ」といって、それぞれの家が作って持ち寄った料理でパーティをよく開きました。学生寮や体育館では、アジアの学生が主体となって開く「アセアンナイト」や、アフリカの学生によるお祭りもあり、食べたことのない料理や、見たことのない踊りを堪能しました。私のこれまでの人生で、とても若く輝いていた2年間です。
欧米・中近東・アジア・アフリカ諸国の学生たちと友達になり、世界は皆兄弟、と思いました。

世帯寮で隣に住んでいた中国人夫婦の家で、奥さんのリュウさんが春巻きを私に教えながら作ってくれもしました。とても慎み深く美人で優しいリュウさんは、丁寧に繊細な料理を作られました。リュウさんのことを、よく思い出します。今、どうされているかな。

2年目に、「サマープログラム」という1か月近いアメリカ研修旅行があり、せっかくなので私ともう1人の奥さんは、自費で夫について参加しました。夫たちが大学で勉強したり企業訪問したりしている間、私と彼女は大学の町を歩き回ったり、美術館へ行ったりしました。その大学教授夫妻やほかの大学教授夫妻たちは、ご自宅に私たち学生と妻たちを招いて下さったりドライブに連れて行って下さったりしたので、普通の観光旅行では味わえない素晴らしい経験をしました。 それも、コウジさんと結婚したおかげなので、彼には本当に感謝しています。だからよけい、大事にしなくっちゃ!(笑)

亡くなられた女性が住んでいた「ケンダル・アット・ハノーバー」は、CCRC (Continuing Care Retirement Community) というそうで、「健康な間に入居し、人生最期の時まで継続してケアを提供する高齢者コミュニティーを意味する」 のだそうです。

私のブログの2015年3月16日、3月22日、4月20日に書いたことのくり返しになりますが、そのようなリタイアメント・コミュニティとは、米国において高齢者が定年後の生活を安心して満喫できるように1960年代から始まった街づくりで、入居されているのは、要介護者やその家族だけではないそうです。健常者棟、介護棟、認知症棟とあって、自分の健康状態に応じて移住できるので、引っ越しの負担がないとのこと。

実際、「ケンダル・アット・ハノーバー」では、8割以上の居住者が健常者で、明るくはつらつとした高齢者が多いそうです。元気な高齢者たちは、ダートマス大学の生涯学習講座を気軽に受講しています。

またそのコミュニティーでは、自分たちが何をやりたいかを居住者同士の委員会で決め、レクリエーションや行事の運営を自主的に行っています。

高齢者が元気になれば、医療費も抑制されるし、消費も増え、コミュニティーで働く人々の雇用も生み出し、地域が活性化します。
実際、このコミュニティーの平均年齢は84歳だそうで、アメリカの平均寿命の79歳を大きく上回っているのです。
もちろん、隣接するダートマス大学病院メディカルセンターと連携がとれていることも、居住者の健康状態を維持するのに大きな役割を果たしているでしょう。

・・・ 以上のことは、三菱総合研究所プラチナ社会研究センター主席研究員、松田智生氏が、実際に「ケンダル・アット・ハノーバー」を訪れてレポートにまとめられたものを、ネットから引用して書いています。

https://www.mri.co.jp/NEWS/magazine/journal/55/__icsFiles/afieldfile/2012/03/19/jm12031116.pdf#search=%27%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%8F%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%27

松田氏は、CCRCは、「四方一両得になる」 と仰っています。
つまり、「シニアにとっては健康で生きがいある人生を送ることができ」 「大学連携型なら学生も多くのメリットを得ることができ」 「企業には住宅、ヘルスケア、学習、金融などの新規事業でビジネスチャンス」 「自治体にも雇用が生まれ税収が増え、地域が活気づきます」 と。

松田氏のご研究にとても共感するものがあるのと、「ケンダル・アット・ハノーバー」に私の知人女性が実際に住んでいらっしゃるのとで、直接松田さんにコンタクトしたのは、3年ほど前のことです。 以来、お会いしたことはありませんが、松田氏のご活動は注視しておりますし、松田氏からは時々CCRC関連の情報を頂くこともあります。昨年はNHKにも出演されていましたし、本も出されていますよ。http://platinum.mri.co.jp/recommendations/book-report/ccrc-book

政府は主に首都圏の高齢者の地方移住を促すことで、人口集中の緩和と地方の活性化を目指す「日本版CCRC構想」を掲げています。

ただ、アメリカの富裕層向けCCRCをそのまま日本に適用するということではなく(それは難しいようです)、日本の高齢者が年金でまかなえるようなCCRCを目指しています。でも、それまでの住み慣れた土地から見知らぬ土地へ実際移ろうという気になる人はやはり少ないようです。近所や友人知人との繋がりが途切れますからね。
ちなみに「ケンダル・アット・ハノーバー」に移られた知人は、ご自宅も元々そのすぐそばでした。

松田氏(三菱総研)は最近、「逆参勤交代構想」というものを打ち出されています。
それは、「首都圏の大企業が社員の数%を数週間、地方で勤務(参勤)させる期間限定型リモートワークのアイディアであり、働き方改革と地方創生を同時に実現させる可能性を秘めている。」というものだそうです(三菱総研HPより。あるいは「週に数日は本業、週に数日は地域のために貢献する」、という松田氏の言葉もあります。)
今のところ乗り気な自治体に対し、足踏みしている企業が多いようですが、とてもいい構想だと思うので、「一歩踏み出す勇気を」と松田氏が言われているように、企業側がその気になってくれるといいですね。

ご関心のある方は、以下もお読み下さい(松田氏から送って頂いたのが昨年11月ですので、ちょっと古い記事ですが)。

コラム「逆参勤交代で働き方改革と地方創生の両立を」(常陽産研News)
 http://platinum.mri.co.jp/sites/default/files/page/jir_201710.pdf

社説「逆参勤交代-働き方改革・地方創生の効果検証を」(日刊工業新聞)
 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00443460

知人女性が亡くなったことで、また日本型CRCCへの関心や、ご無沙汰していた当時の友人ら、そして知人女性の娘さんとの縁が復活しました。

娘さんから送られてきた資料により、お母様が夫の秘書的な事務だけでなく(大変著名な教授でしたから、そのサポートや関係者の接待だけでも膨大な仕事の量だったと思います)、地元の自然保護活動や博物館創設にも多大な尽力をされた方だということを知りました。
偉大なご夫妻でした。

アメリカはなぜあんなトランプさんのようなおかしな大統領を選んだのだろう、といつも不思議に思うのですが、そのご夫妻のことを思い浮かべると、「アメリカにもあんなに立派な、良識と慈悲と知性と優雅さと温かさを持たれた方がいるのだ。」と安心するのです。

亡くなられたのは寂しいですが、頂いたご恩とご厚意と素敵な数々の思い出を胸に、これから娘さんに送る写真選びをします。

棋士とAI


今朝ベランダで洗濯物を干していた時、携帯電話が鳴った気がしました。母からだと思い、慌てて部屋に戻って携帯を取り上げましたが、そこには何も着信を知らせるメッセージはありませんでした。

1日何度も母から電話があるので、それに慣れてとうとう幻聴?が起き始めたのかもしれません(笑)。

高齢になった母の用事が色々あり、週2回ペースで実家へ行っているので、自宅から実家までの道は、もう目をつむって車を運転できるような気さえします。絶対そんなことはしませんけれど、そんな気分。

でも、私の母やコウジさんのお母さんの2人の親がまだ生きていてくれているというのは、非常に嬉しく有難いことです。コウジさんが病気になって2人にはこれまでとても心配や迷惑をかけてしまったけれど(親にとって子どもの病気は迷惑ではないと思いますが)、遅くなったけれど、これから今まで育ててくれた恩返しをさせて欲しいという気持ちです。何ができるかな、と言えば、必要な時にはすぐ駆けつけ、手伝ったり安心してもらったりすること、いつも何かと喜んでもらうことでしょうか。

私の実家へ行くときは、コウジさんも乗せていき、母と囲碁をしてもらいます。母も喜びますし、コウジさんの頭のトレーニングにも最適。こうして昨日は3局も打ってもらいました。私はその間、実家の掃除や、持ち帰るごみや洗濯物をまとめていたり、近所の人にご挨拶して、母の様子を聞いたり相談したりしていました。母の足の痛みも整骨院へ行っているおかげか少し良くなり、ごみ出しできるようになったそうですが、ついでなのでまた持ち帰りました。車だから楽ちんです。

囲碁は、母に5子置かせてもらっても、コウジさんは立て続けに2敗。ところが、3戦目で勝ちました!もっとも、母に教えてもらいながらですが。喜ぶコウジさんと、悔しがる母。でも2人ともとても楽しそうで、良かったです。

帰宅すると、コウジさんはさすがに脳を使い過ぎたのかぐったりして早寝でしたが、母も電話で「なんだか今日は疲れちゃった」と言っていました。やはり3局は戦いすぎかもしれないので、次回はまた2局にしようと思います。

一昨日は私は石倉先生教室で、脳をすごく使って楽しかったです。夜は夜でコウジさんと、石倉先生の囲碁ソフトを1時間ほどやりました。
ところが、私は1年教室へ通っていて、コウジさんは家にいるだけなのに、なぜか同じくらいの理解度なのが気に入りません。ともするとコウジさんの方が正解の手を打つので、やはりその人その人に備わっている、元々の囲碁向け能力に違いがあるとしか思えません。コウジさんは学生時代は数学が好きで、特に図形が好きな人でしたから、そこが関係しているのかもしれません。
ただ、能力の低い私でも、その低い(笑)スタート地点から十分楽しめ、脳が喜んでいるのがわかります。ですから、誰にとっても囲碁は脳トレになると思います。

今、読んでいる本は沢山あるのですが(興味のあるものが多く、並行して読んでいます)、王銘琬九段の『棋士とAI』は、2度目の読書に入っています。 囲碁をしない人も楽しく読めるという本なので、丁寧な棋譜の説明も、私でも頑張れば理解できます。
とはいっても、やっぱり私にはまだちょっと高度な棋譜もあるので、そこはなんとなくわかったつもりで読み進めましたが、、最後になればなるほど面白く考えさせられる本でした。

そこで、わからなかった箇所や棋譜が残っているのが悔しくて、また最初からじっくり読み直しているところなのです。2回読み終えましたら、感想を書こうと思いますが、皆さんも是非この本を読まれるといいですよ。今まで囲碁やAI(人工知能)に関心がなかった人たちも、もしかしたら今度こそ関心が湧くと思いますぞ。

王先生は囲碁とAIについて書かれながら、人間とAIのこれからの関わり、ひいては人間らしさとは何か、ということまで追究されています。

今日の写真は、スヤスヤ寝ているチビ猫チーのところへその本を持っていき、一緒に撮ったものです(すぐ、こういうことをやる私)。

ところで王銘琬先生は、台湾ご出身の現在56歳(コウジさんと同い年)ですが、14歳の時に来日されてからはずっと日本にお住まいで、日本語はペラペラ、日本語のご著書多数です(韓国出身の趙治勲名誉名人も同じですね。趙治勲さんの大盤解説は面白くて、コウジさんと昨年の世界ペア碁選手権を見に行った時、2人して笑い通しでした)。 日本人は、台湾語も韓国語も中国語も英語すらも全然話せない人が多いのは恥ずかしく、さすがに勉強が足りない気がしてきます。
かく言う私も大学の英文科を出ながら、話すのは苦手です。

ただ、訳したり書いたりするのは好きなので、実は昨夜も1時間半ほど、娘の英語の課題を訳すのを手伝ってやりました(訳すのが宿題ではないです)。
 物理を学ぶ娘なので、湯川秀樹さんの中間子論に関する英文でしたから、中性子、陽子、電磁波、素粒子・・・など専門用語ばかりで、内容はよくわからなかったのだけれど、面白そうでした。困ったな、色々興味が湧くものがあり過ぎて、それらすべてに首を突っ込むと、寿命が足りない。
ちなみに、湯川秀樹さんは、なんと親戚です(ひそかに自慢)。 ただ、湯川秀樹さんはお婿さんなので、私とは残念ながら血は繋がっていません。

・・・なんの話を書いているのか、わからなくなってきました。

とにかく、囲碁は頭の体操になり、高齢者(認知症)や高次脳機能障害者にとってはもちろんのこと、誰にとっても脳が喜ぶ人間のためのゲームだと思います。これからの少子高齢化時代、いつまでも脳を若々しく保つことが必要となります。ということで、王銘琬さんの『棋士とAI』(岩波新書)は、お勧めです。

産経ニュースから書評がでていますよ~。
https://www.sankei.com/life/news/180408/lif1804080019-n1.html

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