日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

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明日、大船渡へ行ってきます。
大船渡では第1回高次脳機能障害囲碁大会と、高次脳フォーラムが開催されます。
もちろん、第6回碁石海岸で囲碁まつりがメインイベントですが、さらなるメインイベントは本因坊戦第1局です。井山さんと河野臨さんの戦いですよ。

私が講演する場所は、キャッセンの湾岸食堂というカジュアルなところなので、スライドを写すのはやめ、模造紙を貼ることにしました。

その模造紙書きを、今日の夜までかかって書いたところです(写真)。

これから荷造り。まだ何もやってません(涙)。

コウジさんとワッチに留守をお願いして、行ってきます。

帰ってきたらご報告しますね。

コメント頂いて有難うございます。でも今時間がなくて、お返事は帰ってからにします。スミマセン。

今日のコウジさんは、すこぶる記憶が悪かったなあ。
いつも悪いけれど、今日は特に悪かったです。なんでだろ~?
コウジさんの記憶力は、良い時もあり、そんな時は「お?」と嬉しく、(やっぱり高次脳機能障害は良くなっていく障害だなあ。)と思うのだけれど。

昨日、大森で月1回の「高次脳機能障害と囲碁&心の唄」の会だったのだけれど、コウジさんは実家に帰っていたので、不参加でした。行っていれば囲碁をしたり、沢山の人と話したり、心の唄バンドの歌や演奏を聴いたり、心と脳に栄養をもらえたのに・・・。それがなかったせいかな?

私が今週末、大船渡の「高次脳フォーラム」で囲碁と高次脳機能障害について話をさせて頂くので、その準備にあたふたしていて、ノートを取っていたりパソコンに向き合っていたりで、コウジさんの相手をあまりできていなかったことも原因かもしれません。
花に水やりが必要なように、コウジさんにも日々きちんと水やりしたり日光に当てたりすると、活き活きするけれど、そうしないとうなだれてしまうのかもしれない。ごめんよう・・・。

ということで、今日はコウジさんの相手ができないので、BS映画を見てもらっていました。それは「風と共に去りぬ」で、コウジさんは大喜びで「ビビアン・リーはきれいだなあ。」と言っていました。

でもしばらくするとテレビを消して私の方に来るので、「あれ、映画終わったの?」と聞くと、「映画?」と見ていたことを忘れていました。
「見ていたじゃない、ビビアンリーとグレゴリー・ペック・・・じゃなくてクラーク・ゲーブルの」と言うと、「グレゴリー・ペック!ああ、見た見た。最後、記者が沢山集まっているところに、挨拶に来るんだよね。」

・・・?私がクラーク・ケーブルとグレゴリー・ペックを言い間違えたら、コウジさんの頭の中は違う映画になってしまったようです。

私「それは、「ローマの休日」じゃないの?オードリー・ヘップバーンの。」
コウジさん「ああ、そうだ、「ローマの休日」だ。じゃあ、今見ていたのは、なんという映画?「また会う日まで」、だっけ?」
私「なにそれ。「風と共に去りぬ」でしょ。終わったの?どうだった?良かった?」
コウジさん「「風と共に去りぬ」か!・・・よくわからなかったなあ。」

なあんだ、と私は少しがっかり。感動したなら、きっとコウジさんの心と脳に栄養が入ったのに。

少し時間が経過して、またコウジさんはテレビをつけました。すると、まだ「風と共に去りぬ」をやっていたんです。
コウジさん「あれ、まだやってた。終わったと思ったのに。」
私「あ~あ、話が飛んじゃってわからないんじゃないの?」
でも今度こそ最後まで見て、こっちへやってきました。
私「終わったの?どうだった?」
コウジさん「よく覚えていない。」
私「ふたりは結婚したんでしょ。子どもが生まれたんじゃないの?」
コウジさん「生まれた!2人」
私「え?1人じゃなかった?」
コウジさん「1人だ。」
・・・ こんな調子で、面白かったのか感動したのか、内容を覚えていないので私が誘導尋問しながら感想を引き出していたけれど、バカバカしくなって、やめました。
それに、ちょっと「風と共に去りぬ」は、長すぎるかもしれません。

夕方、来客がありました。
その人と話したり写真を撮ったりしたのに、夜には忘れているコウジさん。
私「全然覚えていないの?困ったねえ。今日は記憶悪いねえ。。」
コウジさん「あ、Sさん!囲碁の本を持ってきてくれた。」
私「それは先週の話だね。」
仕方なく正解を教えると、「ああ!」と思い出して膝を打つコウジさん。この場面、『日々コウジ中』にもあしましたよね。がくっ。

夜10時半ころ、急に寂しそうな顔をして私に聞きます。
コウジさん「ねえねえ、今日、夕食、もう出ないよね。」
私「(驚いて)?どういうこと?夕食、食べたじゃない。」
コウジさん「(ほっとした顔で)食べたか!そうか。・・・何食べたっけ?。」
がっくりする私。「それじゃあ、認知症の人と同じだよ。食べたのに、「まだわしは食べとらんぞ!」と言うらしいよ。」
そしてコウジさんが食べたものを教えたあと、腹が立ってきて言いました。

「私は買い物行って、材料買ってきて、作って、食べたあと食器洗いして・・・。なのに覚えていないって、がっかりするんだよね。あなたは食べるだけで、食べる前も食べたあともテレビだから、頭悪くなっちゃったんだよ!」「もう寝なさい!起きてると食べることばかり考えちゃうからそんなに太っちゃったのよ。もし1人暮らししていたら、止める人いないから夕食2回も3回も食べちゃうんじゃない?そうしたら百貫デブになっちゃうよ!」云々。

実際コウジさんは最近どんどん太ってきて、背広のウエストが91センチも入らなくなり、この連休に新しく96センチの背広を作ってきたんです。
ワッチは「水槽を大きくすると魚が大きくなるって言うよ。」と、ズボンを大きくするとコウジさんのウエストはさらに大きくなる、と注意してくれましたけど、入らないものは入らないので、出費だけど3着作ったんです。「太るとエコじゃないよね。」と私はぼやきながら。

痩せてくれたらまた着られる背広が10着はあるので、痩せてほしいです。

大船渡から帰ったら、コウジさんにもっと向き合い、囲碁したり運動したり食べる量減らしたりしなくちゃ。

ということで、連休も終わり、明日からまた元気に出勤できるよう、「夕食まだ?」とまた言い出さないよう、寝てもらいました(苦笑)。

私もなんだか疲れたので寝ます。
おやすみなさい。

令和になってはや4日。
今日の一般参賀には、14万人の人が行かれたそうですね。
私は石倉先生の囲碁教室へ行っていて、8級になりました。ゆっくりゆっくり初段への道を歩いていま~す。

12日は大船渡で「高次脳フォーラム&高次脳機能障害囲碁大会」があるので、コウジさんと一昨日囲碁をしてみました(写真)。

コウジさんも私も2年前に初めて碁石を触った初心者ですが、こうして19路盤でなんとか打てて楽しんでいますよ。
週1回囲碁教室に通っている私に比べ、コウジさんは月に1回母と打ったり、家に来る私の囲碁仲間と打ったり、大森の「高次脳機能障害と囲碁&心の唄」の会で教えて頂くくらいで(結構やってる?)、あとは囲碁の本も読まず、ネットの詰碁を私と一緒に1日数分するくらい。

なのに、いっぺんに11子も取られてしまいました(泣)。私は白石です。
私が油断したのか、コウジさんに元々才能があるのか?

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なんとか勝てましたけど、やっぱりコウジさんは見込みがあるんじゃないかと思いましたよ。
だからこのまま2人で、囲碁道をせっせと進みます。

囲碁をしている間のコウジさんは、テレビに暴言吐いたり、聞きたくないCD音楽を部屋中に響き渡らせたり、犬のウメや猫のハルとチーをいじめたり、ワッチに食べ物や飲み物を無理強いしないので、ワッチも安心して勉強しています(大学の勉強が大変らしいワッチ)。

コウジさんはお節介で、ワッチにいつも何か食べさせたり飲ませたりしようとするので、「1日に3回もココアを飲まされた!」とワッチは閉口しています。

さて、5月18日に福岡県大牟田市で高次脳機能障害シンポジウムが開催されます。

「高次脳機能障害シンポジウム」
日時:令和元年 5月18日(土) 開場13:30 開演14:00~16:00
   入場無料
場所:大牟田文化会館小ホール
   福岡県大牟田市不知火町2-10-2 TEL:0944-55-3131

基調講演 「高次脳機能障害の理解と対応」
講師:東京慈恵会医科大学附属第三病院 リハビリテーション科教授 渡邉 修 氏
コーディネーター:「高次脳機能障害の発症と地域生活・社会参加」やまぐちクリニック院長  山口 研一郎 氏

主催:三池高次脳連絡会議
後援:厚生労働省、福岡県、大牟田市、荒尾市、みやま市

主催の三池高次脳連絡会議とは、1963年11月9日に旧三井三池炭鉱三川鉱の炭じん爆発事故により、一酸化炭素(CO)中毒患者が出たのですが、その患者はすなわち高次脳機能障害者であり、その患者や家族らでつくられたものです。

今回初めて厚労省から後援を頂き、当日には厚労省からも参加されるとのこと。
是非多くの皆様のご参加、お願いします。

この三井三池三川鉱爆発事故と、それによるCO中毒患者(高次脳機能障害者)のことが絵本になり、昨年11月に出版されていたことを、つい数日前に知りました。
『海底の紙ひこうき』(東川絹子さん文、原田健太郎さん絵。 同時代社)という絵本で、早速アマゾンで注文、読みました。

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(換毛期で毛が抜け、キツネのようになったウメと絵本)

「小学生になった」とうちゃんを見つめる娘さんの優しい、けれどちょっと寂しいまなざしを、東川さんの温かな文章と原田さんのきれいな絵でより感じられます。この娘さんの「寂しさ」がわかるのは、私が当事者家族だからでしょうね。

この絵本が、三井三池三川炭鉱爆発事故を知らない人にも、高次脳機能障害を知らない人にも、知っている人にも、広く読まれることを願います。

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