日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

あってはならない事件が、また起きました。

有料老人ホームでの、介護職員による、入所者の殺人。この間もあったばかりです。
なんとか対策を取らないと、これからもこのような事件は繰り返されるでしょう。

被害に遭ったのは、83歳の男性で、もし父が生きていたら同じ年です。
しかも、父と同じパーキンソン病を患っていたというので、父に重なって見え、余計悲しくて仕方ありません。
パーキンソン病ですから体が動かなかっただろうこと、そのことがご本人だけでなくご家族も悲しく苦しかっただろうことはよくわかります。けれど、ご本人も了解し、ご家族も信頼して選んだそのホームで、事件は起きてしまったのです。

単純に考えれば、殺人を犯した男はその職業に就くべきではなかったし、ホームもその男を雇うべきではなかった。家族もそのホームに男性を任せるべきではなく、もっと別の手厚い介護をしてくれるホームを選ぶべきだった。いや、たとえ良いと思ったホームでも、職員の質がバラバラで、たまたま良い職員を見て決めてしまう場合もある。入ったとたん、良い職員が辞めてしまっている場合さえあるだろう。

ホーム(施設)に大事な家族を預けるということは、万一のことを覚悟しなくてはいけない、ということなのだと思う。それでも預けなくては、家族共倒れになってしまう苦しい事情が、そこにはある。

ホーム(施設)は職員を採用する時に、その人柄をよく見極め、採用後もその人の働き方、入所者への接し方に目を配る必要がある。それをしていなかったのではないか?

家族もまた、随時ホーム(施設)を訪れたり本人に電話したりして、本人から「快適か?」「嫌な職員はいるか?」「問題はあるか?」など聞き出す必要があるのではないか? 

被害者は、父と同じ年だから、小学生の時に疎開し、戦中戦後の食料難の時期を乗り越え、苦労されながらも教育者として皆から尊敬される、立派な人生を歩んでこられた方でした。それがなぜ、こんな風にして亡くならなければならなかったのか、それを思うと可哀想で、悔しくて、犯人に腹が立って仕方ありません。

犯人には、自分よりずっと目上の、人生の経験者を敬う気持ちがなかったのでしょう。介護とは、介護される人への敬意がなければできないことだと思います。
もちろん介護とは、とても大変なことであり、時にはカッとしたり、疲労困憊、消耗して鬱になることもあるでしょう。私もイライラして父に冷たくしたり、声を荒げたりしてしまったことがあるので、今はそういう思い出が私を苦しめています。なんでもっと優しくしなかったんだろう、ああしておけばよかった、こうしておけばよかった、あれをしなければよかった、これをしなければよかった・・・ そんなことばかり考えてはうなだれています。

けれどいくらうなだれたところで、もう父は生き返らないので、今介護されている方は、どうか「ああしておけば良かった」と私のように後悔しないよう、「ああして」おいて下さい。
本当は大好きな家族なのですから、優しい言葉で接し、笑顔で、本人が喜ぶことをしてあげて下さい。

ただ、介護が長期になってくると、いつまでも笑顔で優しい言葉だけ、というわけにはいきません。介護する人だって人間なので、疲れてきますからね。そうした時は無理せず、休まれたらいいと思います(それが施設入所等になるのですが)。そしてまた溜まった元気で、再び優しく笑顔で接する、介護とはその繰り返しなのだろうなあ、と思います。

誰だって家が一番いいでしょうから、もちろん在宅介護は理想です。でもその場合も外から往診、訪問リハビリ、ケアマネさん、ヘルパーさんが入らないと、家族だけで抱えては大変です。
また、家が広かったり家族が多ければいいけれど、1人しかいなかったり、その1人が病弱だったり認知症だったりしたら、やはり在宅介護はきついし無理なんじゃないかな、と思います。できる人はいますが、やはり大変でしょう。

これから益々少子高齢化が進む日本、2050年には65歳以上と65歳未満の人の数が同じになると言われています。介護は、国を挙げて、急いで対策を考えていかなくてはならない問題です。
亡くなられた男性のご冥福を、心よりお祈りいたします。
そしてもう2度と、このような事件が起きないことを祈ります。

昨日まで、原稿を書いたりチェックしたりしていました。
ともに12月号になりますが、日本障害者リハビリテーション協会刊『月刊ノーマライゼーション』に、「わたしが選んだ今年の5大ニュース」を寄稿、東京ボランティア・市民活動センター刊『ネットワーク』には、取材された文章が掲載されます。 発行になりましたらここでお知らせしますので、良かったら読んで下さい。

今度の日曜日、町田市民ホールで催される講演会チラシが、ようやく次のURLからアクセスできるようになりました。https://www.nposanaikai.jp/

チラシを見ると、ちょっとびっくりされると思うのですが(主催者の佐藤さんのお顔写真が大きいので。私もびっくりしました。)、これから町田市に家族会を作られるので、とても気合を入れられていて頼もしいです。事前申し込みもできるようになっていますが、申込みされなくても、大きなホール(862人収容)なので大丈夫と思います。
また、入場料に百円かかるようになりました。宜しくお願いします。

それでは、お会いできるのを、楽しみにしています!

台風21号で、多摩川河川敷がひどい被害を受けた話は、前に書きました。
いまだ見つからないホームレスさんや、猫たちがいるということも。
テレビや新聞では、こういう話は、全然報道されませんね。なんでだろう???

そんなに被害がなかった、と思われているのでしょうか???

ともかく、多摩川河川敷の様子を毎日偵察され、ホームレスさんや猫たちのお世話をされている写真家の小西修さんのブログを、いつも読んでいる私は、ニコちゃんという1匹の猫のエピソードに、ひどく心動かされました(お読みになった方もいらっしゃるかもしれません。)

ニコちゃんは、ニコちゃんを大切に可愛がってくれるホームレスのおじさんと一緒に暮らしていました。

ところがあの台風21号が吹き荒れた夜中(多分明け方5時半くらいのことだろう、と小西さんは書かれています)、急激に増水した川の水に流されてしまったようなのです。この急激な増水というのも、台風の雨による増水なら天災ですが、上流のダムの放流による増水のせいだとしたら、人災です。仕方ないのかもしれませんが、一気に放流するのではなく、前からちょっとちょっと放流していたら、今回のような急激な増水、氾濫にならないのではないでしょうか?

23日に河川敷を見に行った私は、河川敷全てが濁流の下になっている様を見て、言葉を失い、体が震えました。心が重くなり、胸が苦しくなりました。河川敷でほそぼそと命を繋いでいた多くの生き物の命が、茶色の濁流とともに流されてしまったのですから。そして、ニコちゃんも、そうして流された猫の1匹でした。

かろうじて助かったおじさんは、来る日も来る日もニコちゃんを探していました。
小西さんも、ブログでニコちゃんの写真をアップして、その様子を読む人に知らせていました。

ニコちゃんが流されて13日経った今月5日のこと、小西さんのブログを読んだ人から小西さんの元に、「ニコちゃん似た猫を見かけた。」という情報が、写真とともに寄せられました。小西さんが見ると、まぎれもなくそれはニコちゃんだったそうです。ただ、それは10月28日に撮影されたものですから、その時からすでにもう8日も経っています。
しかも・・・ その撮影場所は、なんとニコちゃんがいた川崎市側ではなく、川をはさんだ大田区側で、しかも3・5キロも下流のところだったそうです!つまり、ニコちゃんは濁流に流され、対岸に辿り着いたということなのです。川幅は、かなり広いので、これはまさに奇跡と呼べます。

もう夜中でしたが、小西さんは自転車に飛び乗ると、ニコちゃんのおじさんの元へ走ったそうです。
その日の捜索は諦めて寝ていたおじさんは飛び起きると、小西さんと一緒にニコちゃんを探しに出ました。その時のおじさんは、どんなに胸躍っていたことでしょう。けれど一方で、どんなに心配だったことでしょう。一刻も早くニコちゃんを探さなくては、せっかく10月28日の時点で生きていたニコちゃんが、衰弱や飢えで死んでしまうかもしれないからです。そして、考えたくないことですが、もしかして、もう死んでしまっているかもしれないのです。

その日も、次の日も、ニコちゃんは見つかりませんでした。
けれど、その次の11月8日の朝のこと、目撃情報のあった地点よりさらに1キロ下流のあたりを、ニコちゃんの名前を呼びながら探していたおじさんの前に・・・ ニコちゃんが現れたそうです!いつも鳴かないニコちゃんが、その時は鳴きながらおじさんに向かって歩いてきたそうなんです。 もう、その記事を読んだ時は、私も嬉しくて涙が出ました。
どんなにニコちゃんは心細い日々を送っていたことでしょう。
おじさんの声を聞いた時、どんなに嬉しかったことでしょう。
おじさんも、大切なニコちゃんが生きていてくれたのを見て、どんなに嬉しかったことでしょう。

ニコちゃんは、おじさんと帰ってくると、猫餌を何杯もおかわりしたそうです。(急に食べ過ぎたので、おなかを壊したそうです。笑)
そして今、ニコちゃんは再び、愛するおじさんと一緒に安心して暮らしているのです。
ニコちゃんのことを心配していた人たちも、寄って来てはともにニコちゃんの生還を喜んでくれているとのこと。

この話をコウジさんに興奮しながらした私が、「よく沈まずに泳いで渡れたよねえ!」と言いますと、コウジさんは、「猫の小さな体では無理だよ。きっと何か木にでもつかまっていたんだろう。」ともっともなことを言いました。すごいな、コウジさん。私よりよっぽど理にかなったことを言います(時々ね)。

だとしたら、今行方不明の猫たちも、ニコちゃんのように何かにつかまって、対岸なりずっと下流のところで生きていてくれたらいいのですが。小西さんが把握している猫たちで、まだ行方がわからない猫たち、それにホームレスさんがいるというので、心配です。

話を元に戻して、たとえ木につかまって対岸に辿り着いたとしても、辿り着くまでニコちゃんはどんなに必死で木にしがみついていたことでしょう、大波と大雨の中で、「死ぬものか!絶対生きるんだ!」とどんなに歯をくいしばっていたことでしょう。

その姿を想像すると、感動で涙が出てきます。(偉かったね、ニコちゃん!)と、小西さんのブログの中のニコちゃんの写真に、何度も話しかけてしまいます。・・・コウジさんはコウジさんで、ニコちゃんが木にしがみつく様子を実演しながら、感極まって泣いていました。

ニコちゃんのこの話は、絵本なり映画なりにできそうなくらい、感動的です。
皆さんにもお伝えしたく、ここに書きました。

ほかの猫ちゃんたちも、こうして無事に生きていてくれますように。

小西さんのブログでは、10月23日の台風通過当日から、多摩川河川敷の被害状況が詳細に記されています。ニコちゃんについての記述は、11月4日から始まっています。どうぞ皆様もお読み頂き、今回の台風被害を知って頂きたいです。(時々コメントで「れい」とあるのは、もちろん私です。)

http://www.top-virtual.com/kabuto/diarypro/


例の、NHKの「世界が注目 ネット動画」に投稿したウメの動画ですが、今日NHKのスタッフから連絡があり、あさって9日(木)に放送されるそうです。

「おはよう日本」の中のコーナーで、いつもは午前7時半過ぎにあるのですが、その日に限って6時台に放送とのこと。しかも6時の何分くらいかはわからないそうなので、6時から1時間録画予約しておこうと思います。

皆さんももしその時間起きていらして、お時間あれば、どうぞご覧下さい。
私は本名(加藤玲子)で出ています。ウメも本名さくらで出ますよ。夏に撮影したから、私は夏服です(もし私も出れば)。

3連休は実家へ行ったり、囲碁教室へ行ったり、大森での高次脳機能障害者の囲碁の集まりに行ったりで、あっという間でした。

大森の集まりは、回を重ねるごとに盛況となり、色々な方が新しくやってこられて、誰が誰だかわかりません(笑)。話そうと思いながら、話せずじまいだった方も沢山。その日初めて碁石を手にするという方も多く、木谷さんが懇切丁寧に教えていらっしゃいました。少し打てるようになった人には、囲碁ボランテイアの方たちが教えてくれます。有難いです。

はるばる静岡から一人旅で近くを通られた高次脳機能障害の方も、初参加。静岡にも広がるといいなあ。
2月11日(日)~18日(日)には、静岡で「徳川記念 世界囲碁まつり イン 静岡」というものもありますし。

そのプレイベントとして、2月10日の午後に、「障害者と囲碁 ともに生きる」というフォーラムがあります。私もパネリストとして出ますが、詳細はもうしばらくお待ちください。場所は、静岡市民文化会館大会議室です。

話を大森の集まりに戻しまして、その日は高次脳機能障害の方が大勢いらしたのですが、皆さんとても集中して囲碁をされていたのに驚きました。夫も5、6人の方と打って、頭がフラフラしてきたそうです。


視覚障害の方(Oさん)もいらして、Oさんはアマ2段とお強いので、私はOさんとアイゴ(視覚障害者用の、特別の囲碁セット)を使って五目並べをしてみました(囲碁は私ではとても相手にならないので)。 でもあっさり負けましたよ。 目が見えない方の方が、思考力が上回っている、という気がしました。

昔、高校などで囲碁部にいらした方はやはり強いです。障害を負われても、囲碁の記憶は残っているのですね。朝9時半ころから始めて、お昼や木谷さんの心の唄バンドによるミニコンサートをまたいで、また午後も対局。 疲れ果てたコウジさんを伴って、私は3時には引き上げましたが、まだまだ皆さん打ってらっしゃいました。

今回、私は高次脳機能障害者の方たち数名と打ってみましたが、勝ったり負けたり(ほとんど負け)。碁盤をはさんで仲良くなれるので、来月にはもっと精進して、その強い方たちと再び対局するのが楽しみです。囲碁は「手談」と言われるように、碁石で話ができるのです。五目並べも、将棋もそうかもしれませんが。

整骨院へ時々行っていますが、家事で腰を使う私は、なかなか痛みが引きません。
効いているのかわかりませんが、もう少し続けて、様子を見ます。

ではまた。


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