日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

今日も気仙沼と仙台講演のチラシ入手できていませんので、入手次第ここでお知らせしますね。

今、高次脳機能障害と囲碁に関する絵本を作っているんですが、ラフを明日までに作って明日の「高次脳機能障害と囲碁&心の唄」の会に持って行こうと思っています。なのに、まだできていないという事実(汗)。あと1時間はかかるかな。

家の近くに、最近まで銭湯がありました。引っ越ししてきた20年前には、2つあったのですが、1つはすぐなくなり、残った1つも閉店(というのでしょうか)していたんです。私は行ったことなかったけれど、コウジさんは数回、ワッチも小学生の時友達と1回行ったことがありました。

町に銭湯がある、ってなんか庶民的でほのぼのしていいな~、と思っていたのですが、それが閉店し、最近取り壊し工事が始まりました。煙突は最後に壊すと聞いていました。

コウジさんがウメの散歩へ行く時に、「煙突まだあるか見てきて。」と言いました。
帰ってきたコウジさんに、「煙突は?」と聞くと、「きれいさっぱりなかったよ。」と言います。

なんとなく胡散臭く感じた私は、夕方遅く、気晴らしにウメを連れて散歩に出ました。(だから今日ウメは散歩3回。ウメは散歩大好きなので、5回でも10回でも行くと思います。)

すると、案の定、まだ煙突は立っていました。

こういうの、どういうことなのかな、と考えます。

平気で嘘をつくのか、面倒くさくて適当に答えているだけなのか、本当に壊れたと思い込んでいるのか・・・?

コウジさんに、「煙突まだあったよ。」と言いますと、「え?あった?」とそれだけで、悪びれません。

「あなたは、もうきれいさっぱりなかった、って言ったけど、それはどうしてそう言ったの?平気で嘘つくの?」とつい聞いてしまいました。

するとコウジさんは、「だって、銭湯のあったところは、もう壊されて平らになっていたじゃん。だから煙突もないと思ったんだよ。」と言います。

「上を見たら、立っているんだよ。」と言うと、「そうなのか。」とどうでもいい感じの返事。

・・・ということは、嘘をついているというわけではなく、コウジさんはコウジさんなりに考えて、もう煙突はない、あるはずがない、という風に思い込んでいたのでしょう。

このいい加減、適当な性格は元々ですから、障害のせいとは言い切れません。
というか、きっと障害は関係なく、これは性格のせいですね。

ということで、これからはコウジさんの言うことは、やっぱり話半分に聞かなくちゃ、思った次第です。・・・今までもいつも疑いながら聞いていましたが、今日の煙突の件は結構決定的でした。

まあいいや。
いいところもいっぱいあるから、なるべくそっちを見て行くようにします(笑)。
私も悪いところいっぱいあるので、お互い様ですよね、うん。


もう1か月ありませんが、8月3日(土)は松山で講演会があります。

「愛媛県高次脳機能障害支援拠点機関講演会」
日時:8月3日(土) 13時~15時40分
場所:テクノプラザ愛媛 テクノホール(松山市久米窪田町337-1)

13時5分~13時15分 
報告 愛媛高次脳機能障がい者を支援する会あい 会長 玉木孝美氏

13時20分~14時20分
高次脳機能障害の3症例とその問題点」愛媛県立今治病院 院長 藤田学先生

14時30分~15時40分
「当事者には居場所を 介護者には支えを」柴本礼

お問い合わせ: 松山リハビリテーション病院 高次脳機能障害支援室 伊賀上さん・中平さん
TEL:089-975-7431(代)・ FAX:089-975-0603(直通) 平日8時半~17時半 

松山空港は羽田空港から、たったの1時間半です。
悩みましたが、日帰り可能な場所なので、日帰りにしました。現地の家族会の方々とも、お昼ごはんを兼ねて会えることになりましたので、そうしますとその日のうちに十分帰れるのです。

もちろん、本音を言えばせっかく松山へ行くので少しは観光もしてきたい気もしますし、有名な道後温泉に入ってきたい気もするのですが、なにしろ家ではコウジさんが留守番していますし、ウメも心配です。(まさかこの前みたいに、コウジさんがウメを脱走させないとも限らず。)
遠くで心配しているくらいなら、どんなに夜遅くても帰ってきた方が安心です。
その代り、帰りの飛行機は遅い便にしましたので、講演会後も少しは参加された方々とお話できますよ~。

気仙沼と仙台の講演については、今チラシが手元にないため、明日入手してお知らせします。スミマセン。

今日はウメを毎週金曜日の恒例で、動物病院へ連れて行きました。
食べる量を減らしているのですが、今日の体重は17.4キロと、先週より0.1キロ痩せました。(ウメは柴犬の中では、かなり大型です。)というか、ほとんど変わっていません(汗)。
もう少し痩せないと、麻酔できないので、もうひとふんばり。
手術(耳垢腺腫)に備え、今日は血液検査もしました。明日には結果が出ます。

本当は手術したくないのだけど・・・。 でも治る病気ではなく、どんどん進んでいく(腺腫が増えて行く)そうで、中枢神経まで犯されるかもしれないので、やはり取り除いた方がいいとのこと。

ある日急に腺腫の進行が止まったり、腺腫が消えたりしないかな、なんてはかない期待をしていますけど。そもそも、なんでこんな病気になっちゃったかなあ。最初は外耳炎だったのですが。

仕方ない、頑張ろうかねえ、ウメ。

明日は囲碁教室です。
それは楽しみです。
囲碁クエストをまた5分やって寝ます。(今日もそれだけしか、囲碁勉強できませんでした。)








朝からの雨が止んだ夕方、そよそよ吹く風が北風に変わり心地よく、ウメと家の周りの住宅街を散歩していた時のこと。
1人のおじいさんが、杖をついてすごくゆっくり歩いているのを見かけました。歩いているというより、数歩ちょこちょこ足を運ぶとひと休み、という具合に、歩くのが一苦労の様子。よろめいて道路の真ん中の方へ出てきては、また慌てて端にゆっくり戻る、それを見たら目を離せなくなりました。転んだら大変。いつもこんな感じで1人であるいているのでしょうか。家族は?もしかしていないのかも。

そのおじいさんは、通りかかったタクシーに手を挙げましたが、お客が既に乗っていたのでタクシーは素通り。ああ、タクシーに乗りたいのだな、と気づいた私はおじいさんに声をかけました。
「タクシーに乗りたいのですか?」

おじいさんは私を見ると、「そうなんです。その通りまで出ればタクシーはいくらでも走っているんだけれど、そこへ行くまでがこの足だと時間がかかって大変なんです。」と言いました。
「そうですよね。私の母も高齢で足が悪いから、タクシーを使いますよ。」と言いながら、一緒にゆっくり歩いて通りまで出ると、タクシーが来るのをおじいさんとウメと待っていました。

やがてタクシーが来たので、手を挙げて止め、おじいさんが「有難う。」とほっとしたように無事車内に乗るのを見届けてから、ウメの散歩を続けました。

大変だな。あのおじいさんにも私のような子どもがいて、遠くで心配しているかもしれない。
私の母も、横浜で誰かにお世話になっているかもしれない。
高齢者のそばにいる人たちが、その高齢者を、遠く離れたところにいる自分の親と思って何かと優しく気遣って世話してくれる社会だといいな。

その母ですが、今夜電話をかけてきて、「囲碁やってて良かったわあ!」「楽しかったわあ!」と上機嫌でした。
母は、週1~2回行っている碁会所へ今日も行ってきたのですが、行く前から電話してきて、「今日は囲碁行ってきます。おしゃれしてくわね。」と張り切っていました。

83歳の母は、年末に自宅で私からの電話を取ろうとして慌てて転び、圧迫骨折を起こして1か月、コルセットをしたり薬を飲んだりしていました。痛みが引くまでは、毎日ベッドに寝たままで朦朧とし、目をギョロギョロしているだけの母は別人のようでした。そのへんは既にブログに書きました。

それが圧迫骨折が治癒した今はかつての母のように元気になり、近所を散歩するだけでなく、「囲碁をする」「囲碁仲間と楽しいひと時を過ごす」という目的のため、積極的に外出するようになってきました。そして今夜の「囲碁をやってて良かったわあ!」という言葉です。続けて、

「色々な人と会うけど、みんないい人ばかり。」「嫌な人はやめていくわよ。」(そうなの?)「10年もすると、性格が悪い人は碁会所からいなくなるの。」「でも性格が悪い人も変わるかもしれない。」「いえ、やっぱり性格は変わらないわね。」と好き勝手言った後、「Aさんは〇〇町から自転車で来て、ノースリーブだった。元々△△市で農作業をしながら、孫の世話、おじいさんおばあさんの世話までして大変だったのに囲碁が強くて、負けちゃった。その人のことは知っていたけど、今日初めて隣に座ったので色々話したのよ。面白い人だったわ。」

とか、

「Bさんはご主人が90歳なんだけど、家の中でヨロヨロしているから大変なんですって。」

とか、よく覚えていること。

ちょっと興味を持った私が、改めて母が通っている碁会所の様子を尋ねると、
「先生が6人の生徒を2組教えて、それ以外の生徒はそれぞれ対局しているのよ。」「教わるのは順番よ。」「好きなだけ対局できるのよ。」「部屋は、100人くらい入る広い部屋よ。」「三田会の男の人たちがいるけど、あんまり素敵な人はいないわ(笑)」など、それも詳しく教えてくれます(若干主観が入っていますが)。

そして、そのまま私すら忘れている、私と私の友人達との30年くらいほど前のエピソードまであれやこれ思い出しては話し始めた母の勢いが、止まらないのです。20分くらい話し続ける母に段々ついていけなくなりつつも、母は話したいのだろうと思うと、なるべく話し相手になっていました。

「すごい記憶力だね。」と驚く私に、「だっていつも朝日新聞と日経新聞の2紙を隅から隅まで読んでるのよ。書評や会社の人事、広告もくまなく読むから2時間かかるのよ。それが仕事と思っているの。」と言うので、我が母ながら(あっぱれ!)と感心しました。

でも元々は囲碁をしに外へ出て行き、人と会って話したり、もちろん囲碁をすることによって、脳が活性化したことから、こんなに元気なんじゃないか、と思うわけです。

そういえば勝負美人杯で一敗した私が、母にもその負け方を話したところ、「そんなんで勝てたって、面白くないじゃない。」と言うので、「あ、それと同じことを王銘琬先生や石倉先生も言ってた。」と驚きました。
母は、「そうお?気が合うわね(笑)。囲碁をやっていくと、わかるわよ。気持ちよく打つこと。心が汚くならないこと。そうしたらうまくなっていくわよ。あなたは強くなるわよ。」と、こちらが(ははあ~!)と平伏したい心境になるような、達人の心得のような言葉をくれました。

とにかく高齢の母が「囲碁をやってて良かった~!」とことあるごとに言うので、これはやっぱり真実なんだろうなあ、という気がするのです。

かくいう私は、忙しくて昨日も今日も全然囲碁勉強できませんでしたが、今から5分でも囲碁クエストしよう!

さて、今日はブログに書けませんでしたが、明日講演のお知らせをします。
8月3日松山市(愛媛)、9月14日気仙沼市、15日仙台市、1月13日京都市、3月7日杉並区・・・です。

松山へ行くのは初めてですので、そこで当事者やご家族、支援者の方々とお会いできるのを楽しみにしています。

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