日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

 (あ・・・!来週は誕生日だ・・・。)

 カレンダーを見ながら、気づきました。

 ああ、また1つ年をとる。 もう、30を越えたあたりから、何歳でも同じような気がしています。

 

 ついこの間まで、10代だったのにな・・・ (って、何十年前?)

 

 (15歳まで、あと何年。)、 と考えていた自分を覚えています。

 多分13歳の頃ですね。

 あの時から、一気にここまで来たようです。

 35年が一気なら、今から35年後の83歳も、一気ですね。

 いや、そこまで生きていないと思うから、なんだか人生って、あっという間に終わりますね。

 

 私やコウジさんは、1年1年あまり変わらないけれど、ワッチや猫のおはぎちゃん、犬のウメにとって、1年は大きい。

 ぼやぼやしているうちに、今のワッチやおはぎちゃん、ウメとは2度と会えなくなってしまう。

 さらに加えて、両親と義母もなんとか健在の今って、ものすごく貴重な気がしてきました。

 

 もっとみんなを、見ておかなくちゃ。

 もっとみんなと、話しておかなくちゃ。

 

 誕生日を前に、焦っている私です。

 

 ところで、17日の横浜講演の翌日は、NHKホールで山下達郎さんのコンサートです。

 講演に意識が集中しているため、その翌日のことは、頭の中で希薄になっていました。

 

 チケットの交換は、3月3日から可能だったと知り、昨日ファミリーマートへ行ってきました。

 席はなんと、前から3列目! コウジさんも喜んでくれました。

 

 来るべき49歳は、こうしたコンサートや映画、本などに、時間をもっとあてたいと思います。

 

 ・・・と、今すごく大きな地震です! まだ揺れています。

 震源は、千葉県東方沖で、震度5強。

 

 なんだか最近とくに、地震が多くて心配です。

 皆様も、お気をつけ下さい。

 私が知っている女の子に、今ワッチと同じ、15歳の中学3年生がいます。

 

 去年7月に、脳動静脈奇形が破裂して、高次脳機能障害が残りました。

 でも彼女の主治医や福祉機関が、退院後学校側と話し合いの場を持たれ、今環境を変えるのはよくないので、少なくとも中学卒業まではこのまま通わせましょう、ということになりました。

 その後順調ならば、そのまま高校進学も (中高一貫校です)、視野に入れていくお話でした。

 

 けれど昨年12月に、その女の子は細菌感染というものを起こしてしまい、またもや手術になりました。

 すると退院してからの障害症状はさらに悪くなり、学校の勉強が益々わからなくなったそうです。

 

 私も心配で、何度かメールで様子をうかがっていましたが、先月、「高校進学を断念しました」、とお母様からご連絡がありました。

 

 驚いた私は、家族会代表や主治医の先生、福祉機関担当者、学校の先生にメールしたりお会いしたりし、その判断で良いのか、聞いて回りました。

 

 私の中には、同じ娘を持つ親として、とにかく高校卒業まではこのまま、お友達の中で通う方が良いのでは、という気持ちがあったのです ・・・それは全くの、感情的な理由でしかなかったのですが。

 

 しかしながら、皆様のお返事は、ご両親の苦渋のご決断を支持するものでした。

 私もその頃には、落ち着いておりましたので、たしかに同じ学校に通い続けることだけが道ではない、もっと彼女が無理をしないで毎日楽しく過ごせる方がいいに違いない、と思うようになっていました。

 学校側は、心配しながらも、ご両親の決断を承諾しました。

 

 こうして今彼女は、もっとカリキュラムが緩やかで、障害を理解してくれる優しい先生方のいらっしゃる、通信制高校への進学準備を進めています。

 

 若くしてこの障害を負われた彼女とそのご両親が、今後力強く明るく歩かれていく姿を、私はずっと見守っていきたい、必要とあらばいつでも手を差し伸べていきたい、と思っています。

 

 大丈夫。 きっと彼女は彼女にしか歩けない道を、胸を張って歩いていくはずです。

 

 ワッチも来週、中学を卒業します。

 今日も、とても寒かったです。

 夜は水炊きにして、ウメにもそこから鶏肉を、沢山あげました。

 

 今週末の講演内容のチェックをしたいのですが、やたらと雑用があり、なかなか心落ち着く時間が持てません。

 

 昨日も朝食をとっていた時、いきなりマロちゃんママから電話があり、お宅に呼び出されました。

 

 ガレージの中の不要品を、引き取ってもらおうと、ご自分で見つけた業者に見積もりを頼んだのだけれど、今その業者が来たので、不安なので私にも立ち会ってほしい、という電話でした。

 

 慌てて見に行き、業者のお兄さんにあれこれ口うるさく質問したり、なるべく引き取り荷物を少なくするため (安くするため)、「この犬用ゲージは、私が休会中の、犬猫里親探し団体に寄付する。」、「この瓶 (かめ) は、知り合いの熱帯魚屋に、ヤマトヌマエビ飼育用にあげる。」、「このへんのきれいな本は、図書館に寄付する。」、「この象の置物は、捨てるくらいなら私が引き取る。」 云々と口出しし、実際の搬出は、私が立ち会える日に設定してもらぃました。

 

 そんなに悪質な業者ではなさそうだったので、少し安心して、また朝食の続きをとりに家に戻ろうとした時、マロちゃんママに、「あたしが1人の時と、業者の態度が全然違う。 あんたに来てもらって良かった!」 と耳打ちされました。

 

 私も、「それは良かった。」、と機嫌よく、頂いた象の置物を手に帰宅。

 途中だった朝食を再びとり、冷めてしまったコーヒーを飲みながらも、人の役にたてた、ということに、心が踊っていました。

 

 そう、どんなに小さなことでも、誰かの役にたてた、たっている、という実感は、幸せをくれますね。

 きっとそういう気持ちは、生きていく上で、大きな力をくれるものなのですね。

↑このページのトップヘ