日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々


 


 これは、夜書いています。 (午前をとっくに回っているので今日ですが。)


 


 夜になると、たとえ蛍光灯をつけても、私は色がわからなくなるので、展覧会が近づいているのにもかかわらず絵は描けないのです。


 


  かといって寝る気にもなれず (早く寝ると言ったのに・・・)、 再び母が送ってくれていた本の中から、湊かなえさんの「夜行観覧車」を選び出して読み始めました。


 


 やはり面白くて、一気に読んでしまいました。  この面白さ、なんと言ってよいやら。  やはり、物騒な殺人が起きるのでつらいのですが、それ以上に、「やられた!」と苦笑いしてしまうほど凄いものが、この本にはあります。


 


  出てくる人出てくる人、なぜこんなに必死なの?  なぜこんなに真面目なの? ちょっと間違えば人道から転げ落ちていくような変な人物ばかり、けれど皆愛すべき人物ばかりが、生き生きとこの1冊の本の中で暴れまくっている、という感じです。 


  そして、反目しあっているような家族内・外同士が、実は影響し合い、助け合っているとさえ言えるので、滑稽でもあり、読み終わると、小気味よい肩すかしをくらったかのような爽やかさがありました。


 


  殺人があったのに爽やかというのも変ですが、本ですから。


 


 湊さんが書きたかったのは家族ですね。  


 


 本音でぶつかり合ってうまく行く家族は、幸せですが、うまくいかない家族は、その原因となる人間が、やはり歩み寄らないとダメでしょう。  


 


 うまいです!としか言いようがありません。


 やっぱり、本っていい、と思わせてくれるものでした。


 


 個人的には、ラメポ、こと小島さと子さんが好きです。


 張り紙と投石は頂けませんけどね。 こういう熱い、潤滑油のようなお節介おばさんがいれば、この世の中安心、という気にさせてくれる貴重な存在ですね。


 


  これからも湊さんの本を楽しみにしています。


 勿論他の作家も読んでいきますが。


 


 うんうん、読書の秋になりますね〜。 


 


 あ、もう午前2時を過ぎています。  でも明日投稿します。 夜書いた手紙や文って、翌朝読み返すと変なんですよね。


  余り変じゃないようでしたら、このまま投稿します。 おやすみなさい。


 


・・・と、今朝読み返すと大丈夫そうだったので投稿しようとしていた時、編集者のI氏よりメールが。


 


  現在アマゾンのランキングの、医学入門部門、脳・認知症部門両方において、コウジさんが第1位だそうです。 (出版直後は、エッセイ・随筆部門、つまり一般の方からは2位を頂きました。これもI氏から連絡が。)  有り難うございます。


 この障害については、一般に認知度が低いとはいえ、医療関係者の方々には1番認知されていると思われます。


 


 それでも、病院外での障害者の様子は、やはり家族でないとわからない部分が多々あると思われますので、 この本により、益々ご理解が深まりますことを、心より願っています。


 お読み頂けることに、深く感謝申し上げます。



 今日は再びぶり返した猛暑の中、コウジさんとワッチを連れ、コウジさんが手術入院していた病院へ。  3ヶ月に1度の頻度で定期診察へ行ってます。


 


 前々回の時には、手術後初めてMRIを撮り、順調に回復していることを確認しました。 (もし又、くも膜下出血にでもなったりしたら、今までの6年間の繰り返しをするパワーは、もうありません・・・)


 


 出版後初めてとなる今回の病院訪問は、まるで凱旋のようでした。


 主治医のY医師を始め、お世話になった理学療法士さんや看護師さん達(言語聴覚士さんは生憎お休みで、作業療法士さんは退職されていました。)と、本のことですごく盛り上がりました。


 皆さん、とっても、とっても、喜んで下さっていて、なんだか私も嬉しくて、居心地良くて、病院がまるでふるさとのようでした。  (たしかに、あさって13日は、コウジさんが倒れた日、というかコウジさんが生まれ変わった日。 この病院はさしずめ実家、ということでしょうか。)


 


 ところで、皆さんは、「患者図書室」って、ご存知ですか?


 私も恥ずかしながら最近知ったのですが、聖路加国際病院理事長である 日野原重明さんが理事長を務められる、NPO法人 「医療の質に関する研究会」が、患者図書室を開設する病院を公募していて、選ばれれば医療関係の本を寄贈してもらえるものです。 そこでは、患者に限らず誰でも無料で閲覧できたり、入院患者であれば、借りたりできるようです。


 


 寄贈される本の数は、1000冊近くになるとか。  9月3日には横浜市のけいゆう病院に誕生した患者図書室に早速本が寄贈されたとのこと。 


 マンガで病気を解説した本など、手軽に読めるものが人気だそうです。


 


 一般的に、医学関係の本は高いですし(私の持っているくも膜下出血の本は、1冊4500円もします!)、新しい本の方が、有用性があります。


 闘病している患者や家族の情報収集に役立つ、こんな図書室が病院内にあると、とても助かります。 なんて素晴らしい活動でしょう!


 


 Y医師にも、「この病院にも、是非、患者図書室を設置して下さい!」と直訴してきました。


  Y医師も、大変ご興味を持たれましたが、とりあえず病院内の数カ所にそういう本のコーナーがあるので、そこに私の本も置こう、とのこと。 


 確かに小さい規模ですが本コーナーがあったのを思い出し、そこに2冊寄付してきました。 (なんか私が思い描いていたのとは違うけど、まあ今日のところは、これでいいや)、と帰宅。


 


  というわけで、又改めて、病院宛てに設置をお願いする手紙を書いてみようと思います。


 


 さて、汗だくで帰宅した3人は、もうお風呂にも入り、お腹もすいたので早めの夕食。 今日は早めに寝ようと思います。



 本が出てからというもの、私の周りの方々から感想がポツポツ届いてきています。


 


  まず今日は、一番気になる家族会からの反応を書きます。


 


 会長からは、


 「家族として言いたくないこともあるだろうに、全部言った!という感じ。良く言った!拍手喝采!」


 「でも読後にはあなたのご主人への一生懸命な姿勢、それを愛情というなら素敵な思い、生きる姿勢などが伝わってきた」


 「これを読んで、勇気づけられる人は多いはず。」 云々・・・


 


 尊敬する会長からこれほどのお言葉を頂けて、(ああ、描いて良かった!)と心から思いました。


 


  ほかの会員の方々も喜んで下さっていて、あちこちに宣伝して下さったり、買って下さったりしています。


 


  その中のお一人、息子さんが高次脳機能障害者であるTさんというご婦人からは、好意的なご感想と共に、ご自身が書かれては周りに配布されてきたというレポートを何日分か頂きました。


 目を通させて頂きますと、まだ46歳の息子さんは、左手に麻痺があるほか、自分1人では動けないご生活だそうです。


 「外で何かされなくて済む分、じっとしていることの大変さがある」そうで、介護者であるお母様は、とても72歳とは思えぬほど精力的に、ご主人様とともに動き回られているご様子が伺えました。


 


  高次脳機能障害者本人が身体障害を併せ持ち、介護するのは高齢の親である、というパターンは、我が家とは又別の困難や悩みがあると思います。  


 私は、このレポートだけで全てがわかるとは、到底思えなかったので、今後じっくりお話を伺う必要を非常に感じました。


 


  けれど素晴らしいのは、Tさんがご高齢で、しかもご心配事を抱え、決して楽ではないはずなのに、傍目からはキラキラ輝いて見えることです。 とてもオシャレで、いつお会いしても、さすが神戸出身、と思わせる着こなしで若々しく美しいご婦人なのです。 きっと非常に気丈で知的で前向き、という数々の美点が外見もそうさせているのだと思います。


 ほかにもお子様が2人がいらして、又そのお2人とも世界を舞台にお忙しく活躍されている芸術家です。(障害当事者も音楽家です。)   このような立派なご家族に高次脳機能障害が関わってきたのも、きっと何か大きな意味があるのだと思いました。


 


  いずれお会いして、何が問題で、どうしていくべきなのか、ゆっくりお話したいと思っています。


 


  明日は神田でTKK(東京高次脳機能障害協議会)主催の、グループ訓練講座があり、そこで私の本も販売して下さるそうです。


 私も行きたかったのですが、明日はコウジさんの定期検診で病院へ行く日なので行けません。 本を託した家族会のO様、宜しくお願いします。


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