日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々


 せっかく秋めいて涼しくなってきたところへ、昨日、今日と真夏日。東京の真夏日は観測史上最高の71日となったそうですね。


  私は暑さが大の苦手で、昨日、今日と何もはかどりませんでした。展覧会まであと4日なのに1枚も完成できておらず、今夜は徹夜かしら・・・


 


 昼間何やっていたかといったら、メールや電話が多く、中には英語(海外)もあり、返事に時間がかかります。メールしなくてはならない方も数人いらして、気になっているのですが、明日以降に持ち越しです。すみません。


 


  なぜこんなに忙しいの〜?


 


 ワッチに「1日30時間位あればいいのに。」と言ったら、物知りワッチは、「水星は1日176日(地球時間で)だよ。」と教えてくれました。


 


  だからといって、水星に移住するわけもなく、余り有益な情報ではありませんでしたが。


 


  ちなみに水星は1年が88日で、1日が1年より長いそうです。 でも地表温度が昼は430度まで上がり、夜はマイナス180度まで下がり、住めないですよねぇ。


 


  ちっとも解決にならない話は置いておいて・・・


 


 今日は朝から、ワッチの飼っているヤマトヌマエビが瀕死状態になっていたので、ワッチが登校したあと、0.5パーセントの塩水の中に移動したり、書くのも大変なほど、てんやわんやでした。


 


  結局救命できず、私の1日は、重い心のまま過ぎました。


 


  おまけに猫のおはぎが元気なく、今日は何も食べず寝たきり。よだれまで出してぐったりしています。


 


  忙しくて、おはぎをよく見てなかった私。夜に異変に気づき心配しています。 明日もこのままなら、病院へ連れて行かないと。


 


  元気なのは、ワッチにウメにコウジさん。


  特にコウジさんは会社で、松井秀喜のサインボールを抽選で当て、大喜びです。


  家宝にします。



 20年以上も前のある日の喫茶店。私には忘れられない会話があります。


 


 結婚するだろう、とは思っていましたが、まだそれが決定的にはなっていなかった頃の私とコウジさん。


  コウジさんが言いました。


 「でも、どうして僕と結婚したいの?」


 今から思うと随分屈辱的な質問をされた私は、なぜかその時はそう感じずに、ニコニコと答えました。


 「あなたと結婚したら、私が大きく羽ばたける気がするの!」と。


 考えたら、これも随分自己中心的な発言でしたが、その時の私はやはり、そう思わずにいました。


 すると、コウジさんはあろうことか、こう言いました。


  「ふぅん・・・。でも、僕はそう思えないんだよね。」と・・・!


 さすがに私は、(何よ、失礼ね!)と内心ムカッとしましたが、


 「なんで?大丈夫、大丈夫。」と、無理やりその話を終わらせたのでした。


 


  私がその時イメージしていたのは、コウジさんはコウジさんで好きな仕事をしながら、私も好きな絵の世界で、ピヨピヨと空を自由に飛んでいる姿。 そして、空から下を見下ろせば、いつもコウジさんがいてくれる・・・


 


 ケーキと紅茶を飲みながら漠然と、けれど随分勝手なイメージを抱いていた将来の私達の姿。


 


 それが当たったわけではないけれど、少なくとも私達は今、ボロボロの羽ながら、どうにか毎日精一杯羽ばたいている2羽の鳥です。


 


  ワッチという生きのいい小鳥も連れて。


 


 何よりです。



 昨日、ワッチと手長エビの話をしていたら、横から話に加わったコウジさん。


 「あ、手長エビ食った食った!おいしかったな!あれ。」


 


 食べてないし、実物を見たこともないのに、と、私とワッチは、(またか) と顔を見合わせました。


 


  私が意地悪く、 「じゃ、どんなエビだった?」 と聞くと、手でジェスチャーしながら、 「この位の大きさで、手がこんなになってて・・・うみくさがくっついてた。」


 


 この「うみくさ」という言葉にワッチは真っ赤になって笑い転げ、「かいそうだよ!何言ってんの。」 と言いました。 コウジさんは「あれ?うみくさなんて言った?」とキョトン。そして「そんなに大きくなかったな。」と、益々調子にのって続けます。


 


  そこで、手長エビはもらわなかったこと、食べてもいないことを教えるたのだけど、腑に落ちない様子で、「じゃ、あれは何だったんだろう・・・」。  私こそ、それが何なのか、知りたいです。


 


 自信をもって、作話をするコウジさん。


 


 私達家族の中でなら笑って済ませられるけど、どうか知らない人の前でそれだけはしないでほしい… 。 でも、多分きっと私の知らない所でやっています。 事情を知らない人は信じるだろうからトラブルに発展しかねません。


 


  外見からはわからない障害、高次脳機能障害。


 


 最近、電車の中であたりをはばかることなく、英語のテキストを声高に読む男性を、非常識だと非難する新聞投稿を読みました。


 


 でも、私はもしかしたらその男性は、頭に障害があるのかも知れないのにな、と思いました。


 


 なければ、ただの非常識。 あれば、周りはどうぞ理解して温かい目で見守って下さい、と願うばかりです。


 


 けれど外見からはわからないので、無理なお願いですよね。


 どうしたらいいのでしょう。 やはり私の本に書いたように、「高次脳機能障害者バッジ」をつけるか・・・。  でも、そうすると、悪い人に悪用されるかもしれません。 特に金銭的被害が心配されます。 (コウジさんのように、キャッチセールスで高額の商品を買わせられるなど。) 


 


  さて、どうしたらよいか。


  一番良いのは、周りにこの障害に対する理解が広がることなのですが。 そのために、私はこれからも発信していくつもりです。


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