日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2010年10月


 ご連絡です!


今度の金曜日、11月5日の夜8時から30分間、NHK教育テレビ「きらっといきる」で、高次脳機能障害を持つ、西村太助さんが特集されます!


 


 太助さんは、外国で交通事故に遭い、高次脳機能障害を負いました。 その後4年半リハビリを続けられ、ついに今年4月に大学へ復学されたのです!


 


  これまでのご本人の努力もさることながら、支えて来られたご家族のみなさんの頑張りがあってこそ、ここまで来ることができたのだと思います。


 


  私も2ヶ月前にたまたま、太助さんやご家族とお会いし、お話する機会がありました。


  5日はテレビの前で楽しみにしています。


 


 今日は原稿をちょびっと書きました。


 


 近所の方が、コウジさんを月2回の、日曜日のコーラスサークルに誘ってくれました。 有り難いお話ですが、コウジさんは家でゆっくりしていたい面倒臭がりなので、どうかな?


  コウジさんが嫌がらなければ、来週あたり試しに連れて行こうと思います。


 


  「音楽は脳にいい」、と聞きます。


 失語症のご主人を持つ家族会の友人が、いつも何も話せないご主人なのに、好きな歌がかかると、突然歌詞が出て歌うんだ、とびっくりしていました。


  会長に言わせると、そういうことは起きるそうです。


 


 最近コウジさんはカーペンターズを聴いています。


 勿論小田和正さんや鈴木康博さんのDVDも、ワッチに嫌がられながら、飽きずに毎日つけてますよ。



 書かなければならない原稿があるのだけれど、夜8時から見たい番組があったので見ていました。


 それは、NHKでやっていた、『日本の、これから 「どうする? 無縁社会」』。


 


  人間には、血縁、地縁、社縁、の3つの縁があるのだけれど、今そのどれもが機能しなくなっているとのこと。


 そのために高齢者が孤立する状況が深刻化しているそうです。


 専門家や一般人が討論を繰り広げました。


 


 湯浅誠さんは、「パーソナルサポーター」という第4の縁が必要だと言ってました。(雇用に関して、に限る。)


その、人に寄り添って支えるという仕組みが、既に福岡・京都・横浜・釧路・沖縄の5都市では、政府のモデル事業として始まっているそうです。


 


 結城康博さんは、「おせっかいの復権」を訴え、河合克義さんは「公的ヘルパー」の必要性を訴えていました。


 


  色々な人が色々な意見を述べていましたが、堀田力さんが言うように、プライバシーも尊重しながら助け合うという意見にもうなずき、吉永みち子さんの言う「孤独死の自由」も、たしかにありうる、とうなずき、皆さんの意見にうなずいているうちに番組は終了しました。


 


  NPO代表の奥田知志氏の、「人は出会いにより変わる。出会いが沢山ある社会に。」という言葉も良かったですし、一般の方々のお話にも、「なるほど。」「そうだよね。」と身をのりだし、つい参加していました。


 


  さて、私はといえば・・・


 身も心も疲れている人は、自分からは「助けて。」と言えないことが体験からわかりましたので、同じような弱い高齢者には、やはり行政が強制的に立ち入って、その人の孤立状況を把握して、個々に「優しく柔軟に」対応してほしいと思います。(事務的でなく、心のこもった対応を!担当者への、そういう研修も必要です。)


 


  現在沢山いるとされる無縁な人を、役所の人だけではとても手が足りないので、民間の色々な人の手を借りて、救っていくべきと考えます。


 


  皆が、相手のことを我が身として、助け合う世の中というのは、単に心がけの問題なので、そんなに難しいことではないと思うのですが、無縁問題では、人に作業してもらうため、お金がかかることが進まない理由のようでした。


 


  でも、こういうことにこそ、税金を使うべきなんじゃないでしょうかね?


  国民1人1人の幸せに役立つように。お金はそのためにあるのではないんでしょうか?


 


  蓮ほうさん、仕分け頑張って〜。



 今、ポトフを煮込んでいます。


 こんな遅い時間に?なのですが、明日朝は煮込む時間がないので・・・


 


 実は、母が10日間ほど入院していまして、明日退院します。


  きっと私の出版騒ぎで疲れたのでは・・・と思うのですが、口の中が白く炎症起こし、ものが食べられずに、入院して点滴と流動食の毎日だったようです。


 


  ようです、というのは、私がお見舞いに行ってない(行けなかった)為、父や当の母から電話で聞いていたからです。


  私も、何度もお見舞いに行こうとしたのですが、「来るまでもない。」「来られたら、かえって疲れる。」と父母に言われ(忙しい私に対する、気遣いだと思いますが。)、その言葉に甘えた親不孝な私は、時間がある時は、お見舞いに行く代わりに昼寝をして、体力回復に努めたのでした。


 


 そして、 やっと私もお見舞いに行けるようになった、と思ったら退院・・・。


 


  せめてポトフや、母に頼まれた食材をもって行くつもりが、明日は台風らしいです。


 


 急遽、台風が来ないうちの朝早くに、実家へ行ってそれらを父に渡し、又トンボ帰りすることに。


退院手続きを待っていると、台風が来て、車の運転が危ない、と母が言うので、母の退院日に母に会わずに退散する変な運びに。


 


  横浜と東京を結ぶ第三京浜は、多摩川の上を走るので、台風による横風は危ないんです。


 


 台風さえ来なければ、実家でもうちょっとゆっくりして、母にも会えたのですが、もう1ヶ月以上会ってないなあ。


 


  さて、ポトフが美味しくできました。


  コウジさんを隣に乗せて、安全運転で行ってきま〜す!(ワッチは学校。)


 


 でも、あさってはもう11月なのに、今頃台風なんて。しかも14号って、今年は少なめだったようですね。 奄美や沖縄は大丈夫だったかな・・・



 昨日は、家族会主催の、「日々コウジ中」の出版記念パーティーでした。


 


  私のこれまでの人生において、こんなにも多くの方々に「おめでとう」を言われ、私も感謝をした日は、ありませんでした。


 


  高次脳機能障害者と家族の会会長・会員の皆様、世田谷高次脳機能障害連絡協議会の方々、医師の方々、出版社の方々、ケアセンター施設長、区立総合福祉センター作業療法士の方々、病院の医療相談室の方々、障害者就業センターの方ほか、パーティーをお手伝い下さった何人もの方々。


 


 とても美味しかった、手作り料理の数々。


 


  こんなにも多くの方々に支えられている、今の自分。


 


  5、6年前、地獄のような日々を送っていた私には、いつかこんなに素晴らしい日が待っていようとは、想像だにしませんでした。


 今までこんな私を助け、支えて下さった方々、そして今後もお世話になりながら支えて下さる方々への、御恩に報いるためにも、私は、私にできることを精一杯やっていこう、と決意を新たにしました。


 


 コウジさんが、私にくれたプレゼント。


 私が、世の中のため、人のために、少しでも役にたてる場を与えてくれたコウジさん。


 私に、生きる意味を教えてくれ、幸せと充実感をくれたコウジさん。


 コウジさんと結婚して、本当に良かった!コウジさんも幸せそうです。


 


 当 のコウジさん、パーティーが楽しかったことは覚えているものの、具体的に何があったかは思い出せません。


 ただ、「アットホームで、飾り気のない、居心地のいい空間だったことだけは覚えている。」そうです。


 


  それだけで十分です。そこが肝心なのですから。


 


 (そういえば、コウジさんは、あれだけ、「何話そう。」、と気を揉んでいたのに、実際は、「喉も渇きましたし、乾杯!」だけでした・・・)


 


 沢山の方々から頂きました、有り難いお気持ちは、今日から又、私が生きていく上での、大切なエネルギーになりました!


  有り難うございました!嬉しくて、涙が出そうです!


 


  病み上がりでパーティーを欠席、留守番していたワッチが、おみやげのお料理をぱくぱく食べ、こちらもエネルギー充填完了!


 今日から、元気に登校して行きました。



 ワッチは、今日も8度と7度の間をいったりきたり。


インフルエンザではなく、ただの風邪のようですが、まだまだしんどくて、学校を休みました。


 


 寒そうなのでコタツを出すと、ワッチより先に、ウメとおはぎがそこに飛び込みました。 犬も意外と寒がりなんですよ。


 


  ところで、明日は私の出版記念パーティーを、家族会が開いて下さいます。


 


 連日、世話係のUさんがメールで、進捗状況を知らせて下さっていましたが、いよいよ明日となると、さすがにドキドキしてきました。


  何せこれまでの人生で、初めての主役です。


 


 やだな〜。やっぱり、主役を見ながらパクパク何か食べていたり、ほかの出席者と世間話に興じている方が楽しい気がします。(そして主役が何か話していても、余り聞かない・・・だから逆に、緊張することないかな?)


 


  コウジさんにも、勿論毎日のようにパーティーのことを話していました。


 


  けれど今夜、夕食をとりながらその話を出した私に、コウジさんは、「あれ?明日何があるんだっけ?」と言いました。


 


 愕然とする私に、(慣れたとはいえ、やはり愕然とはするのです。) 「今日、会社でも、(あれ、明日何だっけ?)と思ったけど、思い出せなかったんだよ。」「何?教えて。」とニコニコ。


 


 がっかりして教えると、「あ〜!そうだそうだ!」と喜び、そして「○○さんも来るの?」と、今回全く関係ない人の名前を出すコウジさん。


 


  「なんで?」と、内心、(またか。)と胸騒ぎを抑えながら尋ねると、どうやら先月のグループ展と混乱していて、明日は絵の仲間のパーティーだと思っているようでした。


 


  改めて説明するのも腹立たしく、一言「家族会主催だから、絵仲間は関係ないの!」と言いましたが、今一つわからないようなので、むっつり黙った私と、隣で同じく黙っているワッチでした。(ワッチの具合が、又悪くなっちゃうよ!)


 


 そのくせ、Uさんから送られてきた式次第を見て、「わあ〜、俺、乾杯の音頭とるの?どうしよう!」とセリフとは裏腹の嬉しそうな笑顔。


 


 「かんパイ!ってのはどう?」と、自分の両胸を手で押さえて笑ってます。(笑えない私と、「気持ち悪い!」と叫ぶワッチ。)


 


 そのギャグが余程気に入ったのか、それから何度も「かんパイ!」「かんパイ!」とやっているので、しまいには私も、不覚にも笑ってしまったのでした。


 


 きっと本番では、そんなことをしていたとはおくびにも出さず、ソツない挨拶をすると思いますよ。


 


  明日は寒いそうです。


 ワッチは病み上がりなので、もしかしたらパーティーは欠席、家で留守番かも。残念ですが。


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