日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2011年12月

 大晦日ですね。

 玄関周りを掃除し、洗車し、ガソリン入れに行き、猫トイレ砂買いに行き、講演資料打ち合わせしたあと、コウジさんと買い出しに行きました。

 既に夕方で、スーパーはごった返していました。

 色々買って帰ると、久しぶりにコウジさんが 「料理したいな?。」、と言い出したので、里芋を上手に煮てもらいました。

 次に、レンコンとごぼうなどを切って煮始めましたが、ここで疲れて、ただ今うたた寝中。

 祖母が足を痛めたため、今年は里帰りしなかったコウジさんとワッチ。

 ワッチは 「絶対に笑ってはいけない」 を見ていて、別のテレビで私は池上彰さんの番組を見ていますが、面白くてお風呂に入れないでいます。

 紅白は、コブクロが出ないので、特に見たい人がいないし。 平原綾香さんだけ見よう。

 というわけで、今夜は比較的のんびりしています (深夜、資料作りをしないといけませんが)。

 今年は、皆様には大変お世話になりました。

 まだまだこのブログをご存知ない方も多く (それどころか、ご自分やご家族が高次脳機能障害、と思っていない方もいらっしゃいますし。)、こんなにも色々な方がコメント下さっている貴重な場を、もっと沢山の方に知ってもらいたいですね。

 私も、この場で多くのことを勉強致しました。

 『続・日々コウジ中』 も、この場があったからこそ、生まれました。 本当に有り難うございました。

 来年も引き続き、皆様と一緒に、意見や情報を交換したり、相談し合ったりできるこの場を、大切にしていきたいと思っていますので、宜しくお願いします。

 

 それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。

 そろそろお風呂に入って、年越しそばの用意をしないと。

 そうそう、今日ウメから、3本に砕けた串が出たんですよ。

 ちゃんと細かく、噛み砕いて食べていたウメ。 エライ!

 昨日のタイトル 「飼い犬に手を噛まれる」 ですが、私はこの言葉の意味は 「可愛がっている人から裏切られる」 ように考えていましたけど、もしかしたら、「噛まれても、ちっとも痛いと思わない。 たとえ何をされても許せる」 という意味なのかしら、と考えていました。

 家族も、そんなものかもしれませんね。

 *昨夜は、この文章を午後10時過ぎに投稿しましたが、何かの関係で、今朝のアップになりました。 申し訳ありませんでした。

 飼い犬に手を噛まれる、と言いますが、今日私は、ウメに噛まれました。

 今日は、傷口の半分の抜糸をする日だったそうで、ウメが退院した日、上の空で医師の説明を聞いていたらしい私は、ただ術後の経過を見せに行くだけ、と思って、ウメと動物病院の戸をくぐりました (正確に言うなら、嫌がって暴れるウメを抱きかかえて、逃げないうちに飛び込みました)。

 すると、私がウメを抱っこした体勢が、ウメのお腹を抜糸するのに良かったらしく、そのまま抜糸になりました。

 ウメが、この世の終わりのような、けたたましい悲鳴をあげながら、心構えをしていなかった私の右手をガブガブ噛んでいました。

 抜糸終えて見ると、私の右手はあちこち血だらけで、特に人差し指からの出血はひどく、手全体がズキズキしました。

 看護師さんが消毒してくれ、医師からは、「膿んだら病院へ行くように。」 と言われました。

 ネットで調べると、犬に噛まれると、破傷風になることもあるそうです。

 今年は最後にきて、色々ついてないことが多いわ。

 昨日、知り合いが、「友人が結婚したのだが、新しい名で姓名判断すると、結果が悪くて悩んでいる。 ああいう本て、当たるんでしょうかね?」 と私に尋ねました。

 私は、「いいこと書いてある本を信じて、悪いこと書いてある本は捨てたらいい。」 と答えながら、「占いと言えば、今月下旬について、おひつじ座のO型 (私) が好調、と書いてある占いは信じないで、悪いこと書いてある占いを信じたらいいわよ。」 と、半ば冗談半ば本気でつけ加えました。

 うちには占いの本がありませんが、まあ、いつも注意しているに越したことはありませんよね。

 来年したいことは、「早めに基本検診を受け、体が第一の1年を送る。」 これにつきます。

 あちこちで私の体調を気遣って下さる、優しい皆様のご忠告に従いますので、ご心配なさらないでね。 有り難うございます。

 ということで、明日は大晦日なのに、まだ年賀状が半分しか書けてない、という前代未聞の事態に。

 ?それよか、お正月用食品は何も買ってないし、今年は大掃除も、まだしていません。

 明日まとめて、できるところまでしますが、明日も講演資料打ち合わせがあり、年末年始という感じはしません。

 獣医さんから、ウメの散歩はワンブロックくらいに、と言われているんです。

 せいぜい、オシッコのための近距離、と (まるっきりさせないのも、心臓機能を悪くさせるらしいです)。

 ところが今日、退院後初めてコウジさんに散歩を任せたところ、いくら待っても帰って来ないんです。

 私はちゃんと、「お腹の傷が開いちゃうから、近くの公園まで行ったら、すぐ帰ってきてね。」 と言ったのですが。

 でも、洗濯し (また洗濯機が数日前から動かないので、手洗い。 買う時間もなく。)、カメの水替えを終えても帰って来ないので、何かあったのではないか、と心配になってきた私は、自転車で探しに出ました。

 けれど、どこにも姿が見当たらないので、期待しながら一旦帰宅したところ、やはりまだ帰ってないので、ウメが心配でたまらず、コウジさんに腹がたってきました。

 せっかく治ってきたのに、こんなに歩かせたら悪化してしまう。

 あるいは、ウメが疲れて動けなくなったのを、待ってるのか。

 はたまた、抱っこして帰ってくる途中か。

 又探しに出てから、もう一度家に戻りましたが、まだ帰っていない。

 狂ったように探し回っている私を見かねたワッチが、2人 (1人+1匹) が戻ってきたら、私の携帯に電話をくれる、と言うので、電話が鳴るまでは、と必死にあちこち自転車を走らせ探しました。

 その時の私の脳裏には、首輪から頭を抜いたウメが、おなかを舐めてしまって糸を切り、内臓が出てしまっている光景や、走り回って車や電車にぶつかって血だらけで死んでしまっている光景、それを見たコウジさんが地面に伏せて泣き叫んでいる光景・・・ そんな光景が次々浮かび、涙が出てきました。

 コウジさんを信頼して、任せなければ良かった!

 猛烈な自責の念にかられ、歩いて5分の公園だから、と携帯を持たせなかった自分の迂闊さを呪いました。

 踏切を渡りながら、血だらけの犬が横たわっていないことを確認して、安堵。

 そして、どこかで犬が轢かれて、人々が大騒ぎしているような不穏な空気が漂っていないか、自分の内なる動物的勘 (そんなものがあるかは不明ながら、)を引き出すべく、意識を集中したり。

 視界の中に2人の姿が少しでも入らないか、やみくもに自転車を走らせながら、キョロキョロ首を回していたり。

 そうして取り乱している時に、ワッチから電話が。

 「帰ってきたよ。 無事だよ。」

 (ああ、良かった!) と嬉しさと怒りを胸に、急いで帰宅すると、家の前で隣家の人々がちょうどお出かけのところに遭遇。

 かたやお出かけできれいに装った、落ち着いた人々。? かたや化粧なしの怒髪でパニクったおばさん。

 パニクりながら、ウメが1時間半もアホコウジに連れ回されたことを嘆きながら説明し、はっと今はそんな場合ではない、と我に返って、家に飛び込みました。

 ウメはさすがに疲れたのか、そのあと1日寝ていました。

 明日はまた様子見せに病院です。

 いつも自分に原因がないとはいえず、やたらに疲れる年末です。

 横浜で、柔道事故の裁判がありましたね。

 2004年12月、市立中学校柔道部の練習中に、教師から乱取りで投げ技などをかけられ続け、脳挫傷などの重傷を負い、高次脳機能障害になってしまったお子さんに対して、横浜地裁は、横浜市と神奈川県に、約8900万円の支払い命令を出しました。

 実際に指導した教師に対する責任が、問われなかったのは変な話だと思いますが、その教師は、全国大会で優勝経験があったそうです。

 来年4月から中学で武道が必須授業になる前に、生徒に障害者や死亡者を絶対に出さない指導方法を、徹底する必要があります。

 そのためには、柔道を指導する教師が、専門知識を持った経験豊富な人であること望ましい、と私は思っていましたが、そういう教師でも、不幸な事故が起きた、というのは、見逃すことはできません。

 指導者としての人格や適性まで、チェックしなくてはいけない、ということです。

 それにしても、そもそもこんなに危険が伴う柔道を、中学生に必須にすることを、誰が決めたのでしょう。

 子供達は逃げられません。

 今からでも、必須化はやめてしまえばいい、と思うのですが。

 ウメは今日は益々元気になり、落ちていたテニスボールで遊んだり、私に飛びついたり。

 余り動いてはいけないので、静かにさせるのが一苦労ですが、嬉しい話です。

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 朝からウメの退院や急ぎの仕事があり、疲れて今、うたた寝してしまいました。

 危ない危ない、ブログで皆様にご報告しなくては。

 おかげ様で、ウメは今日退院しました。

 ご心配下さった皆様、有り難うございました。

 写真は、エリザベスカラーをつけて、ほんの少し、家の周りを散歩したところです。

 ウメを病院に迎えに行った時、ウメは私とワッチに気づかす、こっち (診察室) へ来たくない、と抵抗して一度戻っちゃったんですよ。

 また痛い目に遭うとでも思ったのか、自分の檻 (オリ ) が良かったみたいです。

 慌てて私とワッチが 「ウメ!」 と呼ぶと、びっくりしたようにまた顔を出したかと思うと、大喜びですっ飛んできました (笑)。

 嬉しくて嬉しくて、しっぽをちぎれんばかりに振り、耳を後ろに倒し、私やワッチにじゃれつくやら、興奮の余り我を忘れて、獣医さんの周りをぐるぐる回るやら。

 ?リードを巻かれた獣医さんが、倒れそうになり、みんなで笑いました。

 まだまだ抜糸まで気を抜けませんが、また元の生活が戻ってきた幸せを感じています。

 コウジさんが死なずに戻ってきたあの時の、再現に近いものがありますね。

 なくして初めて (或いは改めて)、有り難さのわかるものが、結構多いですよね。

 ウメのおかげで、また色々考えさせられました。

 今日はワッチもコウジさんも私も、ウメがいてくれることに目尻を下げて喜び、頭を撫でてばかりなので、ウメの頭から火が立ち上りそうです。

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