日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2012年07月

 深夜に行われた、男子体操団体決勝。 ヒヤヒヤしながら全てワッチと全て見ましたが、メダルがとれて良かったですね。

 

 最初「4位」、と出た時は、まあそれも残念だけど仕方ない、ミスばかりだったし、と思いましたけど。

 

 でもそのミスを誘発した原因は、個人の技や心理的なものだけでなく、イギリス人観客の歓声にもあると思いましたよ。

 

 日本選手の演技の時はいつも、イギリス人選手もほかで演技していたので、その声援や歓声がうるさくて、これじゃ日本選手は気が散って可哀相だね、とワッチと心配していました (中国選手の演技の時は、イギリス人選手も演技していないから、シ〜ンとしてましたから集中できましたね)。

 

 体操部のワッチも、飛び箱を飛ぼうと走っている時、顧問の先生がよその生徒に 「ダメダメダメ!」 とあげた大声に気が散り、飛び箱に激突したことがあるそうです。

 

 体操競技の時、観客の声が聞こえないようガラス張りにでもしない限り、不公平が起きるのは明白。 なぜ今の状況が、許されているのかなあ。 絶対、変です。

 

 表彰式後のインタビューで、あん馬での失敗理由を尋ねられた内村選手が、それ (イギリス人観客の歓声) のせいだ、と苦言を述べられましたから、「やっぱり! よく言った!」 とワッチと頷きましたよ。

 本当に、なんとかならないものでしょうかね。

 

 今日も暑く、家事と犬の散歩と歯医者以外は、独立行政法人 高齢・障害者雇用支援機構が出している月刊誌 『働く広場』 のバックナンバーを読み進めていました。

 

 働いていらっしゃる障害者の方々や、雇ってらっしゃる会社の方々の話が取り上げられている、現場の声がよくわかる、貴重な雑誌です。もう創刊してから42年だそうです。 就労を考えていらっしゃる皆様、就労されている皆様も、どうぞ定期購読されてみてくださいね。 1冊135円です。

 

 さて、昨日の続きですが、その本は、コウジさんにあてはまることばかり。

 例えば・・・

 

 このような記憶の順序などに関するいい加減さから、3日前のことでもつい5分前のことのように話をして、作話も生み出しやすくしています (P105前頭葉障害と健忘)。

 

 「考え無精」 と言われる、質問に対しほとんど考えることなく即答したりすることは特徴的です。 話の中で間違いを訂正しても特に気に留めず平気であったり、話の内容に深刻味がなかったりします。 また、いわゆる空気が読めないという状況になり、間違ってはいなくても、そこでそれを言わなくてもということを発言してしまったりしてしまいます (P110前頭葉性パーソナリティ(人格)障害)。

 

 我が家はいつも、コウジさんの、人の神経を逆撫でする言葉 (暴言) で大荒れです。 会社でもきっと同じだと思うので、困る症状です。 会社には、またこの点をお詫びしておこう。

 

 病識がないのは、障害が重い、とのこと。

 

 ・・・ でも、生還してくれて良かった!

 今頃、上司のTさんに町を案内されて夕食を一緒に食べ、ホテルに戻った頃かな。 楽しんでいるかな。 良かったね、コウジさん。

 

 さて、これから今夜は女子体操です。 ワッチは見るそうですが、私は歯医者や犬散歩に読書で、疲れちゃって ・・・ どうしようかなあ。

 

 とにかく選手の皆様、頑張って!

コウジさんは、無事社内旅行に出かけ、現地から元気な「着いたよ!」コールが来ました。

 

最寄り駅まで車で送ってからは、携帯でコウジさんの行動を何度も確認。上司との待ち合わせ場所に、予定の20分前に到着した、と電話をもらった時、初めてホッとしました。

 

途中、私に電話するようお願いしていたポイント(バス停)で、電話がなかった時、はらはらして何度も電話しました。もうバス発車時刻数分前なのにつかまらなかったので、(もしや電車の中で倒れたか、何かほかの乗客とトラブルがあったのでは?) と心配したのです。

 

が、バスの始発停留所だったので、早くから乗車できていたそうで、乗る前は忙しく、乗ってから私に電話をくれたので遅くなったことがわかりました。(バスの中で電話しちゃ、駄目ですけど。)

 

電話受けた時は、ホッとして嬉しかったけれど、気疲れしてやっぱりしんどかったわ。 なんだかテレビ番組の、「はじめてのおつかい」で、子どもを買い物に出す親の気持ちと同じです。

 

でもこれが20年前だったら、私は待ち合わせ場所まで行かなくてはならなかったから、携帯様々です。

 

それでも7年前は、いくら私が携帯で指示してもコウジさんは軌道修正できず、勝手な方向へ電車で行ってしまいましたから、あの頃に比べたら、これでも随分良くなったのですよ。

 

今日は1日、秀和システムさんの『リハビリスタッフ・支援者のためのやさしくわかる高次脳機能障害』を読んでいました。 私が少しですが、イラストを担当したのに、忙しさにかまけてざっとしか読んでいなかったのを、先日お会いした山口加代子臨床心理士さんが、非常に絶賛されていたので、慌てて熟読した次第です。

 

山口先生は、「著者の和田義明先生が、こんなこと言うとおこがましいけれど、しっかり勉強されてきた先生だということが、よくわかるし、画像の説明が素晴らしい」 とのこと。(中でも、132ページの延髄や中脳の説明には大喜びでした。)

 

私も改めて読み、すごく勉強になりましたので、皆様もどうぞお読み下さい。和田先生は、コウジさんのリハビリ主治医ですので、我が家の例も出てきていました(明示してあったりしてなかったり)。

この本で、なるほど!と思った点については明日また書きます。

 

今夜は体操男子、ワッチと楽しみに見ます。のびのびした演技ができますように。

昨夜も、柔道の海老沼選手を見ていて、波乱の判定に興奮。 しばらく寝不足の日が続きそうです。

 やれやれ、忙しかったです。

 

 コウジさんの会社が、明日から2泊で、年度始めの決起集会を兼ねた社内旅行なので、服にアイロンかけたり、行き方を書いたり、荷造りに1日追われていました (私が)。

 

 毎年のことなので、もう慣れましたが、心配ごとは約2点。

 1つは、ホテルがどなたと同室か。もう1つは、ちゃんと行きや帰りや向こうでの集合時間に遅れず行動できるか。ということ。

 

 先週のうちに会社に手紙を書き、前回と同じTさんが同室だ、ということを知りました。

 そこでTさんにメールでご挨拶し、Tさんからもご丁寧なお返事を頂いたので、安心しました。

 

 現地での自由時間にも、優しいTさんがあちこち連れて行って下さるとのことで、コウジさんも楽しみにています。

 

  前回は、早く待ち合わせ場所に着いたコウジさんが、勝手に次の場所に移動してしまったため、Tさんと会えず、慌てたTさんが私に電話してきました。

 

 その時は携帯で私がコウジさんに、今いる場所から動かないよう指示し、Tさんが追いついてそこで合流、難なく済みましたが、今回もそういう勝手な行動をしないよう、私からもTさんからも注意されていますから、大丈夫でありますように。

 

 何はともあれ、コウジさんもリフレッシュしてきてほしいと思います。

 

 ところで、体操の内山航平さん。 鉄棒やあん馬で、まさかの落下。

 あまりにいつもきれいな演技ですから、落下も着地かと思った私。

 

 憔悴し切ったような表情が本当にお気の毒ですが、ご自分を責めないで欲しいなあ。 昨日だけで、十分感動致しました。 有り難う〜!

 今日は家で、極力ゆっくりしていました。 暑い夏は、何もしなくても疲れます。 早く秋が来ないかな。

 

 コウジさんが、ロンドンオリンピックの開会式を見出したので、私も何気なく見ていました。

 最初と、日本の選手団が入ってきたところまでしか見ていませんでしたが、なかなか趣向を凝らしていましたね。 Mr.ビーンが出てきたので、笑いました。 ツタヤでレンタルしてきたくなりました。

 

 国名のアルファベット順に入場して来るので、Cあたりから日本を待っていました。

 コウジさんが、Fまで来た時、「次だ!」 と言うので、私は 「?」。

 

 念のため、「ABCを言ってみて。」 と言うと、「ABCD〜♪」 と歌い出したコウジさん。

 聞いていると、「ABCDEFJ〜」 と歌っています。

 

 「え〜?Fのあとは?」 と驚く私に、「J!」 と胸を張るコウジさん。

 何度質問しても、「ABCDEFJ」 なんですが、どうしたのでしょう。 こんなの、小学生だって知っているのに。

 

 その後、Fの次にGの国が入ってきたのを見て、「あ・・・Gか!」 とバツの悪そうな顔をしたあと、「GだってJだって同じようなものじゃん。」 ですって。

 

 それに今、柔道を見ながら、「内村 (航平) はまだかな?」 と言うので、パソコンに向かっているワッチが、 「え?」 と手を止めました。

 

 (まさかまさか)、と思いながら、「内村は体操だよ?」 と言うと、「あ、そうだよな。」。 そして平岡が1本とったのを見て、大喜びしています。

 

 でも体操はNHKEテレなので、チャンネルを変えて応援します。

 

 コウジさん、相変わらずですが、アルファベットを間違えるなんて初めてのこと。 ・・・でも、まあ、この障害はこういうものなんでしょうね。

 さて、もうすぐ内村だ!頑張って〜! (内村だけでなく、日本選手みんな頑張って~!)

 今日も暑かったですね〜!

 

 みなとみらい駅から徒歩3分、と書いてあったのですが、クイーンズスクウェア横浜から陸橋へ向かう通路が、天井から強い日差しが素通りしていましたし (真夏じゃなければ、おしゃれな通路なんでしょうが)、陸橋も火あぶりされているようで、パシフィコ横浜にたどり着いた時にはヨロヨロでした。

 

 長野や練馬、3月の横浜の講演の時のような大雨も困りものですが、こんな酷暑では、皆さんお越しにならないのでは・・・と思いました。

 

 でも、実際には沢山の方々がいらして下さいまして、感涙。 本当に有り難うございました。 そしてお疲れ様でした。

 

 私も、横浜市総合リハビリテーションセンターの、山口加世子臨床心理士のお話を拝聴していまして、考えさせられたことが色々ありました。

 

 また、今回面白い経験をしたのですが、それは、山口先生のお言葉が、私の頭の中でポンとポンと水切りの石のように飛んでいき、直接は先生のお話とは関係しない、新たな考えに繋がっていった時が何回かあったのです。

 

 そういう考えは、忘れないように思わず書き留めましたが、このように聴く側の脳を活性化するお話ができる方、考えるきっかけを作って下さる方って素晴らしいな、とホレボレして先生を見上げていました。

 

 例えば、書き留めたことの1つは、 「私達支援者側は、障害当事者への注文が過ぎていないか? 自分たちいわゆる健常者でも、決して完全ではなく欠けている部分があるのに、当事者に完璧を求めるのは間違い。 当事者だからこそ、より不完全なはずなのに、完全という理想に当てはめようとすることは、全くおかしいこと。 つまり具体的に言えば、ある程度できていたら、もうそれで十分過ぎるほど十分なのだ。」

 

 また例えば、 「コウジさんに病識がないことに、私はもう慣れてしまっていて、コウジさんが落ち込んだり悩んだりしない分、楽で良かったのかな、と思ってしまっていたが、本当に良かったのか。

 真にコウジさんの改善を願うなら、病識を持てて、自分でも対処できるように、もっと私も働きかけるべきではないのか。」

 

 そしてその答えとしてまた、 「いや、それ (病識を持たせること) は本人に無理させることだし、成功するようには残念ながら8年見ていて私には思えない。 1番良いのは、今のコウジさんをこのまま受け入れることではないか。 障害を負う前のコウジさんとは人格が変わってしまった寂しさはあるけれど、仕方ないじゃないか、この新しいコウジさんが、コウジさんなのだから。」

 

 とくに後者は、何回も私は納得してきたことなんですが、まだでんぐり返しひっくり返し、もやもやしていた自分を再認識しました。

 

 家族はどうしても本人の改善を願ってしまうので、時には願いすぎて現状把握できずに、暴走してしまいます。 けれどそのことは、当事者本人にとっても自分にとっても、決して幸せなことではないのでは。

 

 多分この高次脳機能障害者と生きていく1番良い道は、とにかく毎日、肯定し続けながら共に歩いていくことでしょうね。

 

 山口先生のスライドの最後に映った、かわいい猫の笑顔。 あの笑顔のように、明るく笑いながら、前向きにね。

 

 あかりさん、けいこさん、ジュン+さん、ふうせんかずらさん、お会いできて嬉しかったです。 kurothanさんは暑すぎたから、来られなかったかな。 新潟講演でお世話になったKさんも、川崎出張ついでにお寄り頂き、有り難うございました。

 

 私の高校時代からの友人も来てくれて、沢山の方々とお話できて、やはり幸せな1日でした。 私は幸せ者です。

 

 ・・・ ブログを書く前に、暑さ疲れでうたた寝してしまい、見ようと思っていたテレビ番組を見損ねました。

 

 病気で1年活動中止していた大好きなコブクロが、久しぶりにテレビに出たのに。 ああ残念。 でも、元気になって良かったです。

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