日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2012年08月

今日は、コウジさんの51歳の誕生日です。

43歳で危うく死ぬところでしたが、それからもう8年。 おかげさまで、元気に過ごしております。 脳外科医のY先生には、感謝してもし尽くせません。

 

それにしてもコウジさんの誕生日って、いつもこんなに暑かったかしら〜? 今年は台風もなく、雨もほとんど降らず、東京はカラカラ、ヒリヒリのつらい夏でした。

 

そんな中、北海道から電話が。 北海道と聞くだけで、涼しくなった気がします。 コロポックルのSさんで、まだ講演は12月8日と先ながら、もう準備を始められていらっしゃいました。 有り難いことです。

 

今日は、奈良や和歌山の切符もそろそろ用意しないと、と思って調べ始めましたが、まだ現地での動きがよくわからないのでやめました。

 

では、富山の続きを。

講演会当日ですが、お昼のお弁当からご一緒する予定でしたので、早めに会議室に着きますと、そこでは午前中、北陸3県合同の、高次脳機能障害支援コーディネーター会議が行われていました。

 

北陸3県とは、富山、石川、福井です。 年1回、この合同研修会があるそうですよ。 大勢の医師やOTさんらリハビリスタッフ、行政職員が集まられていました。 お互いに情報交換や啓発し、学び合われるこういう研修会って、ほかでもあるのでしょうか。 東京23区同士、区部と市部、関東同士など、色々あったらとても良さそう。 同じ東京といえども、本当にまちまちですからね。

 

お弁当を頂いていると、家族会代表のYさんが、颯爽と現れました。 細身で美人でフットワーク軽く、カッコいいんです。 Yさんの凄さは、県・病院・施設職員や当事者・家族、あらゆる方々と分け隔てなく、非常にフランクに接していらっしゃること。 その方々と信頼関係が出来上がっていて、慣れた水の中を泳ぐ魚のように、スイスイ自由に動き回られていらっしゃること。 その方々を互いに結びつけられていらっしゃること。

 

見習うことが多い、素晴らしいご存在です。 続きはまた明日。

夕方5時過ぎにウメの散歩をしていましたが、今日の暑さはいつもにましてひどい、と帰ってからテレビを見ましたら、やはり今日の東京は36度近かった・・・。 もう、真夏の犬散歩は、エネルギーをすごく消耗するので、本当に嫌であります。トホホ。

 

今日は富山の話をする前に、最近気になることがたまっているので、それを。

 

まず1つ目。「交通事故が原因で、脳脊髄液減少症になった。」、と加害者を訴えていた男性に対し、先月横浜地裁はそれを認定し、加害者に約2300万円の支払いを命じましたね (加害者側は控訴)。 大変良かったと思いますが、訴訟は09年10月ですから、ここに至るまで2年もかかっています。 長期にわたる裁判は、大変だ。

 

2つ目は、今朝新聞を読んでいたら、公益社団法人日本リハビリテーション医学会と朝日新聞社共催で、「リハビリテーションを考える日」 という市民公開講座が、9月30日(日)1時半〜4時半に、パシフィコ横浜で催されますね。 私の好きな歌手の西城秀樹さんが特別講演されるので、行きたいなあ。 600名無料ご招待で、はがきやFAX、メールで申し込むようです (抽選)。 ダメ元で、ちょっと申し込んでみようかしら。

 

3つ目。 29日の東京新聞では、いじめで問題となっている大津の同じ中学校に通っていた青木悠君が、2001年に友人2人に暴行され殺されたひどい事件のあらましと、その悠君のお母様が中心となって企画された、いじめなどで亡くなった子ども約15人の遺影や生前のメッセージを掲げたパネル展が、大津百町館で29日〜9月2日にあるという記事が (それにしてもひどい話!)。

 

また、妊婦さんが血液検査で、胎児がダウン症かどうかほぼ確実に分かるようになった、という記事やニュース。 なんでそんなことするかなあ。 検査する人は、ダウン症だとわかったら産まないのでしょうね。 産むのだったら検査する必要ないのだから。 ダウン症の人だって、人生を楽しむ権利がある。 人のためにだって生きられる。 命はかけがえのないものだし、障害があってこそわかることが、この世の中には沢山あって、そのことはきっと全て、人生の意味を知るのに必要なことなのに・・・ と私は思う。 (それでもあえて言うけれど、家族の負担はきっととても大きい。精神的にも経済的にも。 ダウン症のお子さんよりも、その家族の方が、助けが必要となってくる場合もあるでしょう。 だから産むか産まないかの選択に他人は意見を言えないし、選択した結果についても同じ。 つらいのは選択される親です。 だったら最初からこんな検査なければいいのに・・・ と思うのです。でも、もう遅いですね。) 

 

富山の話は今日は少しだけ。

Jamさんのあと、夕食会でお会いした高志前会長のYさんは、折り紙を器用に折られていました。

 

話しながら、さっさといつの間にか珍しい形を折られていて、出会った方と別れる時にプレゼント下さるのですが、頂いた方は驚き喜びますから、この折り紙はコミュニケーションにとてもいい、ということを発見しました! 帰宅してからも、眺めています。 分解して、自分で作り直してみたい誘惑と戦っています。 私は不器用だから、一度壊したらもう作れなさそうで・・・。

昨日の「ねじまき舎」のNさんのお話の続きで印象に残っていることがありまして、それは息子さんと介護タクシーを使い厚労省へ行った時のこと。 付き添いで来てくれたNさんのご姉妹に、厚労省の役人が 「ヘルパーさんですか?」 と聞いたそうです。 勿論そこには何の悪気はありませんが、ここで東京との差を感じられたとのこと。

 

 

 

Nさんは、「ヘルパーさんなんかいませんよ! 人手が足りていないんですよ。」 と驚いて答えられたそう。

ねじまき舎でも、地域のボランティアさんが甲斐甲斐しく手伝っていらっしゃったのは、逆を返せば、行政(富山の)が人をくれないから自分たちで動くしかないのだそうです。

 

東京はまずは介護保険から入るので、ヘルパーさんがいるのが当然のようだけど、富山は状況が違うみたいで、たしかにボランティアさんばかりにお会いしたなあ。

 

Yさんが次に連れて行って下ったのは、「自立サポートJam」 というところで、やはり民家を使われていました (使われていない、どなたかの持ち家だそう)。 Jamさんの理念は、「ご本人が、その人らしくゆたかに生きることを応援」 「ご本人と、その家族が安心して暮らせる地域作りに取り組む」 こと。 HPがありますので、ご参考下さい。

 

そこでは、日中活動支援 (生活介護・就労継続支援B型)、生活支援 (移動支援・行動援護・居宅介護・体験宿泊ガイドヘルプ・本人活動・クラブ外出・バックアップ)、地域支援 (買い物代行・カフェ・相談・権利擁護・研修会) などの、実に多岐にわたるサポートをされています。 すごい。

 

Yさんと、会員家族のOさんと、会員当事者兼職員のSさんと話している途中で、施設長の岡本さんが1時間ほどいなくなりましたが、移動支援に行かれたのだったかな。

 

岡本さんが帰ってきてからはまた延々と皆で話していました (私は専ら聞き役&時々質問役)が、話のテーマは、どこから助成金を得るか?、で、これは大変勉強になりました。

 

やはり活動するには資金が必要ですし、より良い活動をするなら、資金もそれに比例しますね。

 

家族会の下っ端にいる私と、中枢にいらっしゃる代表や自分で立ち上げられた施設の長とは、苦労が全然違います。

特に、家族会代表は、私生活で障害当事者を抱えている上に、会の仕事がエンドレスで負担が大きいので、相当お疲れのはず。 今活躍されている代表の方々の仕事を会員は手分けしてこなすのと平行して、これからは行政に是非手伝ってもらわないと。

 

それにしても富山には、障害者の居場所がすごく沢山ありますね。 なんでかしら?

「富山は障害者が多いの。」 と、どなたかが仰ってましたが (お会いした方が沢山すぎて、どなただったか覚えていない。)、東京だって人口が多い分、かなりの障害者がいるはず。 やはり土地代が高いのも関係しているでしょうが、場所さえあれば、みんな喜んで家からそこに出かけていくのになあ。

 

ということで、Jamさんには、3時間くらいいたようで、さすがに私は段々頭がぼうっとしてきていました(だって、富山空港に朝10時半に着いてから既に7時間くらいしゃべりっぱなしなんですから。) 同じく一緒にいてずっと話をされている代表のYさんは、運転もされていらっしゃるのに全く疲れ知らずのご様子で、家族会代表をされるには、タフでなければならないという事実を改めて思い知りました。 さて次は・・・ (また明日に続きます。 富山は長いです。)

「ふらっと」 がお昼ご飯の時間になったので、宮袋さんにご挨拶してそこを出ました。 宮袋さんは外に出られて、ずっと私たちに手を振って見送って下さいました。 じ〜ん・・・。 またどこかでお会いできるかな。 ちなみに高次脳機能障害の方は、その日はお2人いらっしゃいました。

 

家族会代表のYさんは、次に高岡市にある 「ねじまき舎(や)」 に連れて行ってくれました。

そこは代表のNさんがご自宅を開放され、障害のある人もない人も、車椅子の人もお子様連れも、誰でも利用できるコミュニティースペースとして作られたものです。 まだ4月に立ち上がったばかりですが、色々なイベントが開催されていて、金曜日のみ、障害のある人たちがカフェの仕事をされているそうです。

 

その日はちょうど金曜日でしたから、皆さんとお会いでき、ラッキーでした。 比較的重い障害の方がマスターをされていたり、特別大きなレジで会計されている方がいたり、皆さんニコニコ素敵な笑顔で仕事されていました。

 

驚いたのは、キッチンで働かれている元気で優しい女性たちは、当然障害者の方々のお母様達かと思いきや、皆さん近所のボランティアなんだそうです。

この、地域の温かさというのは、富山の特長なんでしょうか。

 

ボランティアさん達の賄い食をお昼に頂きましたが、1品1品手が込んでいて、塩麹につけたコアジは骨まで柔らかかったですし、ヨーグルトチーズケーキは絶品でした。 私の日頃の手抜き料理を思うと、冷や汗がでてきまして、東京に帰ったらもう少し料理を頑張ろう、と反省しました。 この方達は、ほかの施設でもボランティアで食事作りをされているそうです。自分や家族に障害の方がいらっしゃらないのに、こんなにお手伝いして下さって、 素晴らしい人たちがいらっしゃるものだなあ。 心にゆとりがおありなのでしょう。 富山は心豊かな方の多い県ですね。

 

ここでもYさんは皆さんと仲良く、ひとしきり近況を語り合って大いに盛り上がり、大いに笑い合われていましたが、お話の内容は、厚労省へ介護タクシーを使って行かれたこと、どこかの障害者の方がたの旅行が打ち切られることへの不満と続行への模索など、企画力や行動力を感じられるものでした。 ここでまたその方がたのエネルギーに触れ、ワクワクする私。 お会いする方が皆さん、頑張っていらっしゃる女性ばかりだ、ということにも気づきました。 富山は女性が強い?

 

2カ所にご案内頂ける、という当初のお話でしたので、もうここでYさんとお別れだと思っていたのですが、Yさんは 「次はねえ・・・。」 と、まだどこかへ私を連れて行って下さるご様子。

 

この続きはまた明日に。

 

毎日暑くて、疲労困憊であります。 用事に追われ、睡眠不足で一日中こっくりこっくりしている私。「 涼しくなるのは、一体いつ?」 とげっそりしながら、週間天気予報を眺めています。

 

皆様もお疲れでしょうが、ご自愛下さい。

昨日ブログで触れた富山型デイサービス 「ふらっと」 は、ホームページもありますよ。 私も今日、覗いていました。

 

そこに掲載されている写真の数々を見るだけで、ここが利用者さん達にとって、どれだけ楽しく安心できる居場所なのかが、わかる気がします。

 

実は私は富山に行く前、日本脳外傷友の会のH理事長にメールしまして、自分は富山は全然知らないのだけれど、高次脳機能障害者の方々が日中活動されている場所ですとか、施設とかはあるのでしょうか、と伺いました。

 

超ご多忙なHさんが下さったお返事には、富山には惣万佳代子さんという方がいらして (この方が、富山型デイサービスを始められたそうです。) その方の元で東川さんも1日実習をされたことがあるそうですが、色々な障害者も年齢の方も一緒で、とても短時間で見切れるところではないですよ、とのことでした。

 

その頃家族会 「高志」 代表のYさんにも同様の質問をしていまして、Yさんが連れて行って下さったのが 「ふらっと」 だったのです。 と、堅苦しい話は置いといて、そこの宮袋さんは惣万さんと繋がりの深い方ですので、きっと惣万さんの 「このゆびとーまれ」 も、同じようなところなのかな?

 

また今日もDVD 「うちら、富山型デイサービスやちゃ! みんなで生きる」 (デザイン屋) を見られなかったのですが、そこにはこの2つの場所のほか、「にぎやか」 というところの様子も入っているので、早いところ見なくちゃ。

 

ところで今日ボケーッとNHKの 「クローズアップ現代」 を見ていましたら、野田総理が出ていたのでびっくり。 ちょうど我が家は夕食を終えたところだったので、思わず 「野田さんも、もうご飯食べたのかしら?」 とつぶやいて、ワッチに笑われました。

 

国谷さんの鋭い皮肉や質問攻撃に、野田さんもタジタジでしたが、結局は原発ゼロは考えていない、ということでしょうね。 もっと長く見ていたかったけれど、野田さんが話している途中で番組が終わってしまったので、残念でもあり、笑えました。 仮にも一国の首相なのに、話の途中で切られるなんて。

 

昨日、静岡のももさんからのコメントにありましたように、来月9日、私は静岡市に行きます。

 

目的は、大阪府堺市の、なやクリニック院長納谷敦夫先生のご講演 「重度の脳損傷をもたれたご子息の親としての立場」 の拝聴です。

 

場所は、静岡駅そばの音楽館AOIというところで、時間は1時半〜4時半。 詳細は余り存じませんが、家族会 「脳外傷友の会しずおか」 の方々や医師にまたお会いしたく。 楽しみにしています。

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