東北大震災から3年たった3月11日。 私はどこのテレビ局もきっと1日中、朝から晩まで震災や福島原発関連の番組をやるぞ、と思ってそれらを見るべく自宅で待機していました。
けれどNHKとテレ朝の報道ステーション以外は、ほとんどが普段通りのバラエティー番組に終始していました。
そんなものなの? とびっくりしながらも、3月11日ただ1日だけ騒ぐより、毎日騒ぐことの方が意味がある、とひとり納得してみた私。 だから私たちは毎日、被災した方々のことを考え、どうしたらいいかを考えましょう。
今朝の東京新聞3面に載っていましたが、衆議院議長の伊吹文明さんが、ご自身のフェイスブックでいいことを仰っています。
「あの大惨事の教訓を忘れてはならないのに、被災地以外では大震災以前と変わらぬ日々の暮らしが営まれている」 「ふるさとに戻ることができず、放射性物質に苦しんでいる方々が多くいる現実を忘れるべきではない」、そして 「将来の脱原発を見据えて議論を尽くしてまいりたい」 と。
「自民党出身の 「三権の長」 が、脱原発派への転換を明確に宣言したことで、政府のエネルギー基本計画案など党内の原発議論に影響が出る可能性がある。」 とのこと。
自民党は皆が皆、盲目的な原発推進派ではなく、こんな良識 (常識) ある方もいるんだと嬉しくなりました。
同じ東京新聞で、思わず吹き出した記事がありました。
それは、安倍首相は祖父の岸信介元首相を敬愛し、「親米を装いながら自立を目指す」 スタンスが共通しているものの、相違点があるという話。
それは、岸氏は 「大局的で合理的な視点を持っていた」 が、「安倍首相はそこまで至ってない」 (ジャーナリストの高野孟氏)。
岸氏は 「元来、親米派ではない」 「政治家としての駆け引きの勘に優れ、老獪だった」 が、「安倍氏にはそれがない。」 (評論家の太田昌国氏)。
岸氏は 「日本の立場を少しでも対等に持っていくため、まず米国の信頼を得た上で、タフな政治的駆け引きを繰り広げた」 のに、安倍氏は 「戦略的思考よりも、情緒的思考に走っている。 『強い国』 を目指すというが、具体的な戦略がないので、結果的に 『強い国みたいな国』 を目指しといるだけになっている」 (社会学者の宮台真司・首都大学東京教授)。
この 『強い国みたいな国』 に吹き出したのです。 なんじゃ、それは。 言い得て妙!
宮台教授は続けて、安倍首相が指名したNHK経営委員や側近議員らの数々の失言は世界中で報じられた結果、「各国政府が、日本を 「民主主義が存在しない三流国」 と扱い始めた。 こうして国益がどんどん損なわれている。 」と憂えています。
また、ジャーナリストの斎藤貴男氏は、岸氏は 「米国の怒りを買わない工夫をしてきた。 安倍首相は戦争体験がない分、想像力を働かせる必要があったが、靖国参拝ひとつとってもそうした知性がみられない」 と言っているそうです。
この記事をまとめて記者の方が、「安倍さんは凡庸な人だと思う。 特攻隊員の遺書から 「悠久の歴史が続くことを願った」 志を読みとったという。 悠久の歴史なるものしか、自らの死の意味を見いだせなかった絶望に思いを馳せられない。 死者への慈しみの欠如は彼の幼さそのものだ。」 と。
さすが東京新聞。 本当にいつも読み応えのある、読者が勉強になる記事を作られているなあ。
でも最近、こうした新聞記事を読んでいて思うのは、今までこんなにあちこちから軽んじられた首相っていたっけな〜、ということ。
高次脳機能障害についても、諦めず地道に 「理解と支援を!」 と叫び続けていくしかないと私は思いますが、安倍さんの色々打ち出す政策にも、「それおかしいよ!」 「経済より復興支援だよ!」 「原発推進より原発ゼロだよ!」 と地道に叫び続けていくことですね。
でも来月から消費税8パーセントになるのは、もう変えられないですね。 税は上がったら最後、下がらないだろうから、それなら教育、医療、福祉その他に還元してもらわなくちゃ。