日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2014年04月

コウジ村のゆるりんさんからの情報で知りましたが、今、毎週火曜日夜10時からNHKで 「サイレントプア」 という番組をやっているそうです。

 

私は知りませんでした。

 

大阪府豊中市の社会福祉協議会をモデルにしたドラマで、コミュニティー・ソーシャル・ワーカー (CSW) が、「見えない貧しさ」 に立ち向かっていく話だそう。

 

4月8日から始まって、今夜は4回目だとのこと。

 

毎回テーマは違うようで、ゴミ屋敷の主、引きこもり、ホームレス、今夜は若年認知症だそうです。

 

第7回目くらいで、高次脳機能障害が取り上げられるそう。

 

30代で事故に遭った男性で、奥さんと小さなお子さんが3人いらっしゃるご家庭とか。

 

皆さん、是非見ましょう。

 

主演は、深田恭子さんだそうです。

 

私も、今夜から見ます。

前は毎日書いていたブログですが、なんだか忙しくてなかなか書けずにもう1週間。

 

何やっていたかと言いますと、外壁・屋根塗装がやっと終わったので、特にご迷惑をおかけした近所にちょっと気のきいた手土産を買いに行ってご挨拶に行ったり (勿論工事が始まる前にも隣近所にご挨拶回りしましたが、それでも我が家の車を空きスペースに置かせてもらったり、高圧洗浄や屋根塗装のたびに近所には洗濯物をしまってもらったり ←住宅密集地なので)、業者さんにお支払いしたり、埃かぶった車を洗ったり。

 

別の日には、やはり調子が悪かった給湯器取り替え工事をしてもらったり (東京ガスの点検でCO漏れを指摘されたり、湯量が設定できなくなったりしていたのです。 やはり15年も経つと、あちこち悪くなりますね)。

 

コウジさんの、定期診察を受けに脳外科に行ったり。

「コウジさんがよくよろけたり、全身に皮膚炎が広がっているのは、くも膜下出血を起こしたせいでホルモンか何かが異常になったのでしょうか?」 とシロウト質問する私に、主治医は 「それはないでしょう。」 とのこと。

「何でもかんでもくも膜下出血のせいにされちゃ、手術したボクもたまらんなあ。」 とハッハッ笑う主治医と話すだけで、コウジさんも私も元気百倍になります。

 

そして皮膚炎はきっと、お風呂でタオルで体をこすりすぎでは? と言われ、その晩からコウジさんはタオルを使わないようにしています。  (しょっちゅう行っている皮膚科では何も言われないのですが、脳外科医の方が当たっていたりして?)

 

 壁がきれいになったので、コウジさんが倒れてからこの10年、ほったらかしだった花壇に花を植えてみたり。

 

ウメに、狂犬病予防注射をしてもらったり (動物病院に入りたがらないウメを抱きかかえ病院に入ると、入り口まで出てきてくれた獣医さんにお尻にプスリと注射され無事終了)。

 

 暖かい日が続くので、冬の間中洗わなくて汚かったそのウメをお風呂に入れたり (入りたくなくて逃げ回るウメを捕まえる時、ガブリと手をかじられました。 柴犬は本気になれば人間の手首を噛み切れるほど力が強いそうですが、噛まれた時私は声にならない悲鳴をあげたほど痛かったのに、噛み跡は全然遺らなかったので、ウメはお利口だな、と感心している親バカです)。

 

 布団カバーやシーツなどを、大量に一斉に洗ったり。

 

衣替えしたり。

 

それぞれが1日がかりとなって、それに通常の料理、掃除、買い物、犬散歩があるわけだから、もう毎日時間がないったら。

 

 主婦は雑多な仕事がいっぱいあって大変。

これで外で仕事されている主婦の方々は、もう毎日えらいこっちゃ、ですね。

 

明日は横浜の実家に、父の様子を見にコウジさんと行ってきます。

 

ワッチがもう5日以上風邪をひいているので、ワッチは留守番。

父に風邪うつして肺炎になんかなられたら大変ですからね。

 

コウジさんの最近の様子もかかなくちゃ、と思うんですが、こちらも相変わらずの感じでしょうか。

今日もウメの散歩をさせていて、トラブル (おばさんに怒られた) があったそうですし、通勤電車の中では、1ヶ月に1回はほかの乗客とこづき合いがあるとのことで、それを3日前に聞いた私は心配になっているところです。

今日は、ワッチの高校の保護者会でした。

 

ワッチは今年受験生なので、配られる資料や手紙も、去年までと違って受験の話がメインでした。

 

 全体会と学年合同クラス会のあと、保護者達は新しい担任の先生や、進路指導の先生の前に長い行列を作っていましたが、私は時間がなく帰ってきました。  皆さん、何の話しているんだろう、とちょっと気になりながら。

 

それにしても、ワッチもついこの間まで幼稚園児だったのに、この速さで私の人生も過ぎているんだなあ。

 

ワッチは17才なので人生まだこれからですが、私は51まで生きてこられて幸運だったと思います (まだまだ頑張りたいですが)。

 

韓国の船が沈んで、まだ3百人近くの修学旅行中の高校生たちが救助されていない、というニュース。

 

なんでこんな事故が起きるのかわからない。船長の慢心のせいだとしたら、あまりにも代償は大きい。

 

何より、ワッチと同い年くらいの若者が被害に遭ったことが、他人事ではなくつらいです。 親の気持ちがよくわかる。

 

これから楽しいことがいっぱいあって、色んな経験をして、夢を実現して、せめて私みたいな50歳代まで生きられたなら・・・

 

 戦時中の若者たちにしても、同じですが。

 

東北大震災の、被害者の方々にしても。

 

世界中のありとあらゆるところで起きている、悲惨な戦いの犠牲者にしても。

 

まだ船の中に空気が残っていて、高校生たちが早く救助されますように。

 

外壁塗装工事は、ようやく昨日終わりました。

あと1週間続いたなら私も倒れたかもしれないくらい、気を遣うものですね。 私がペンキ塗ったわけでもないのに。

 

それから乳ガン検診は、異常なしでした。

まずは安心。

 

それでもなんだか疲れを感じるので、明日はちょっとゆっくり休みたいと思います・・・

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相変わらず毎日バタバタしているうちに1週間たってしまいましたが、先週末の土曜日の話を書きます。

 

その日の東京は夜になっても暖かく、満開を迎えた八重桜の立ち並ぶ通りに面した、ちょっと洒落たお店に5人が集いました。

 

大阪高槻市にある 「やまぐちクリニック」 の山口研一郎先生が、用事で東京に来られるというので、お声かけ頂いた私がネットで調べて予約したのですが、素敵なお店でした。

 

山口先生は申し上げるまでもなく、高次脳機能障害を診断、グループ療法を施されるだけでなく、しばしばメディアに登場される大阪の脳外科医です。

 

3年前にNHKEテレビの 『にっぽんリハビリ応援団』 に一緒に出演させて頂いたご縁で、その後何度となくお会いしてきました。

 

『脳受難の時代』 『生命』 『有紀ちゃん有り難う』 など、脳死や臓器提供に対して問題提起した著作が多く、特に手元にある 『脳受難の時代』 は私も読み込んでいて、付箋紙が沢山貼り付けてあります。

 

「サークルエコー」 共同代表の田辺さん。

「サークルエコー」 は、低酸素脳症からの高次脳機能障害者の家族会です。

 

田辺さんは海外視察経験が豊富で、特に重度の高次脳機能障害者支援を訴えられています。

私は教わることが多く、いつも何かと頼りにさせて頂いています。

 

ALS (筋萎縮性側索硬化症) だったお母様を12年介護されたご経験を、『逝かない身体』 という著書に書かれ、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞された川口有美子さん。

 

私と同じ年、猫好きという共通点はありますが、NPOを設立されたり、有限会社の社長をされていたり、日本ALS協会理事をされていたり、ものすごいパワーの持ち主でいらっしゃいます。

でも、お話しするととても気さくで、話しやすい優しい方でした。

 

中村尚樹さんは、元NHKの記者で今はフリーのジャーナリストとして多くの本を著されたり、雑誌に執筆されています。

 

私の 『続・日々コウジ中』  の参考文献として挙げた 『奇跡の人々』 (新潮社)は、様々な高次脳機能障害者を取材された力作です。

高次脳機能障害者のご家族 (介護者) や支援者は、この本は必読ですよ。

(私もコメント下さるBlueさんから教わって読んで以来、この本をしばしばバイブルのように読み直しています。)

 

最新著作は、昨年秋出版された 『最重度の障害児たちが語りはじめるとき』 (草思社) です。

 

 途中飛び入りで、稲川利光医師 (NTT東日本関東病院医師) が参加されましたが、また風のように去って行かれました。

いつも笑顔で優しい稲川先生は、お話も上手で面白いんですよ。

 

 尊厳死法や医学的な話、長崎原爆など、色々話は尽きませんでしたが、名残惜しみつつ解散、コウジさんとワッチが留守番しているので急いで帰りました。

 

その夜はいっぱいインプットしてきたはずなんですが、毎日の雑事に紛れて、今はみんな頭の奥の方に追いやられていますので、そのうちまたゆっくり引っ張り出さなくては。

 

ところで、この写真は中村氏が飲まれたカプチーノ? に描かれた桜の絵です。

こういうの、ラテアート、っていうんですか? 場が和んでいいものですね。

今日午前中は、東京工科大の看護学科の学生さんからの質問に、回答を書いていました。

 

 教授から頂いてきた講義後のアンケートコピーを読んでいますと、学生さん達は私の話をきちんと聞いて受け止めて下さっているなあ、と嬉しく思いました。

 

以前、厚木看護学校でお話させて頂いたことがありますが、看護師さんとして働き始める前に、高次脳機能障害についてしっかり学んでおいて頂けると助かります。

 

この先病院で高次脳機能障害者とその家族に出会われた時、昨日私が話したことや配布してもらった資料に書かれたことを思い出してもらえたら嬉しいです。

 

東京工科大の教授 (当時。 今は退職されたり、異動されたり。) 達が中心となって書かれた本で、いいものがあります。 それは、 『高次脳機能障害をもつ人へのナーシングアプローチ』 (医歯薬出版株式会社 石川ふみよ先生と奥宮暁子先生編)です。

 

そこでは、介護する家族への支援の大切さが、繰り返し説かれています。

看護師さん向けに書かれた本ですが、家族が読んでも役に立ちますよ。

 

コウジ村のYさんもこの本の制作に協力していらして、Yさんの所属される北海道の脳外傷友の会コロポックルの会員の方がたの声が反映されています。 (少々値段が高めなのが残念。 図書館に入っていたらいいですね。)

 

今日外壁塗装が終わり、明日は足場を解体するそうですが、明日は久しぶりに東京は雨だそう。

職人さん達、大変だな。 強く降りませんように。

 

ワッチも遠足が中止になりました。

ワッチは歩くと疲れるから、講堂での集いになって喜んでいます。

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