やれやれ、父は2時間前に機能訓練型通所リハビリサービスのNさんが迎えに来て下さり、3時間のリハビリに出かけていきました。
朝からやはり父がお漏らししてしまったパジャマやシーツの洗濯をしましたが、今日は台風19号の影響で雨が降ってきたので、室内干しにしました。
朝食は昨夜のクリームシチューの残りに、ポテトサラダパン。
父の肺炎は、誤えん性だった疑いが濃く、パンは入院中はダメでした。
退院後も入院中に準じた食事、つまりドロドロの流動食みたいなものがいい、と医師に言われましたが、父は 「ある程度形がないと食べる気がしない。」 「入院中みたいな食事だったら死んだ方がいい。」 と言うので、なるべく父が喜ぶ食事にしています。
戦時中は食べるものがなく、「トンボを捕まえて茹でて食べたけどまずかった。」、と以前言っていた父。
「アンパンマン」 の作者やなせたかしさんも、「人間にとって最もつらいのは飢え。」 と言ってるように、食事は生きる最大の楽しみでもありますよね。
まだまだ頭のしっかりしている父には、なるべく好きなものを食べて、生きる喜びを失わないでほしい。
なので、私は父が食べたいものをスプーンやキッチンハサミで細かく細かく切って、とろみをつけて食べてもらっています。 見てかろじて、何を食べているのかがわかる程度までの細かさにして。
父も「うん、おいしい。 」と顔をほころばせています。
コウジさんも手伝ってくれますが、やっぱり面倒臭くなって、先日は餃子をたった3つに切ったまま、どんどん父の口に押し込んでいました。
その時私は、翌日のパーキンソン病の定期診察 (1か月半ぶり) に備え、「足が上がらず車に乗りづらい。」 という父のために、たまたまためてあった牛乳パック24本で踏み台を急遽作っていました。 (牛乳パックのリサイクル用にためていたのが、回収場所のスーパーに持って行く時間がなく。)
近所の工務店に踏み台がないか見に行ったり、制作をお願いしましたが、「今日1日で作るのは難しい(ほかの仕事もあるから)。」 と言われ弱って、はた、とひらめいたのが、先日行った帯広の高次脳機能障害者の作業所コロポックルさんで見かけた、牛乳パックの椅子でした。
あれならワッチが幼稚園児だった時作ったことあるし、意外と頑丈なので、ああいうのを作ろう、と。
そういうわけで急いで作っていたので、父の食事介助をコウジさんにお願いしていたのでした。
でも父がどんどん口に餃子を詰め込まれているのを発見、「ダメだよ! 父は細かくしたものを、ゆっくりゆっくり食べさせなきゃ。 また肺炎になっちゃうじゃない!」 と怒ると、疲れたコウジさんも切れてスプーンを放り出すと、「じゃ、お前やって!」 といなくなってしまいました。
私も、「もうあなたは食べさせなくていい! 私が食べさせるから!」 と怒鳴ってしまい、せっかく手伝ってくれていたコウジさんに悪かったな。
それに父の周りで家族がギャンギャン怒鳴りまくっているのも、父にはつらいだろうな。
わかってはいるのだけど、よく怒鳴っています。
いやはや、体の動かないパーキンソン病患者の介護は、やはりかなりきつい。
案の定というか、その晩ベッドに横になった父は、ほどなくむせ始めました。
心配で何度かベッドに行くと、「何かこのへん (喉) にあって、それが苦しい。 でも段々良くなっていくと思うよ。」 と微笑む父。
「餃子じゃないの?」 と飲み物を飲ませ、また寝かせました。
その後むせなくなったのでほっとしたものの、しばらくしてまた見に行くと、父は何かを吐いたまま寝ていました。
慌てて父を起こしますと、吐いたことは気づかなかったそうです。
うわあ、吐いたものを喉に詰まらせて窒息死、というニュースを聞きますが、父も危ない。
静かにしているからといって目を離しちゃダメだ、と青くなりました。
吐いたものの中には餃子はなく、赤い筋のような食べ物がいくつか。
ああ、コウジさんが餃子の前に、自分で父に買ってきてくれた中トロをおつまみに晩酌していたから、それかな。
それも、余り細かく切らなかったのかな。
トホホ、これからは本当に気をつけなくては。
父の顔を拭き、汚れた枕と服を替えると、父は 「吐いてからはスッキリした。」、とスヤスヤ寝ていました。
結局そんなリスクを冒して作った牛乳パックの踏み台は、高さが高すぎて使い物にならず、狭い部屋の中で邪魔になっています。
お風呂用ステップは高いし、やはりまた牛乳パックを集めて低いのを作ろう、とひそかに燃えているところです。
不屈の精神の私、エライのか、そんな時間ないのにまたしても自分で自分の首を締めている愚者なのか、何が大切で何が余分なのかわからなくなっているのかも。
さて、もうすぐ帰ってくる父の昼食用意しなくては。
ではまた書ける時まで。
コウジさんは寝ているし、ワッチは部屋にこもって勉強中。
台風も近づいていますが、明日の通勤通学の時間にはここ東京は通り過ぎているかもしれません。
皆様も、お気をつけて。