日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2016年04月

多摩川猫物語



昨日、猫に熱湯をかけたり床に叩きつけたりして殺害した男が逮捕されました。大田区東雪谷に住んでいる、41歳の男だそうです。

なんてひどい! 自分より弱い者へのいたわり、憐み、愛情がないのでしょうか? 殺害動機とされている、自分のストレスを弱いものを殺すことによって解消しようと思う、あるいは解消できると思う、その頭の回路が理解できません。心が病んでいますよ。
第一、猫というこんなに可愛い生き物によく手を下せるものです。 (可愛くなくても、私は虫1匹殺せません。アリも、蚊も、ゴキブリも。ウメと散歩していてアリを踏んでしまっているかもしれませんが、アリさんごめんなさい。)

そのニュースを知った昨夜、はっと思い出したのは、『多摩川猫物語』(角川書店)の著者小西修さんのブログに書かれていた、今年2月にあった猫殺害事件のことです(私は小西さんのブログ、アニマルクラブ石巻のブログ、SORAアニマルシェルターのブログ、いばらきいきものねっとのブログ、ゆきんこさんのブログなど、犬猫里親探しをされている方や団体のブログをチェックしています)。

その事件の場所(等々力緑地)と東雪谷は地理的に近いので、もしや同じ犯人では・・・ と思ったのです(警察でないので、詳細は知りませんが、似たような残虐なことをする人があちこちにいると嫌ですから、同じ人であってくれた方がいい、と思いました)。

ところで皆さんはこの本と、小西修さん・美智子さんご夫妻のことをご存知でしょうか。度々新聞などに取り上げられていますし、私もそれで遅ればせながら2年以上前に知ったのですが、ご夫妻は1990年から雨の日も雪の日も 「1日も休まず」、多摩川べり(両岸)で生きる捨て猫たちの世話を続けられています。その距離は奥多摩から羽田河口まで138キロ!しかもその両岸です。

こんな方々がいらっしゃるということは、すごいことです。きっと小西様ご夫妻からしたら、「もっと同じような人がいて然るべきだ。」、と思われているかも知れませんが、なかなかできることではありません。本当にすごいご夫妻、としか言いようがありません。頭が下がります。

ご夫妻は猫たちに餌や水を与えたり、病気やけがの治療、不妊去勢手術、里親探しなどの活動のほか、ホームレスの方々の支援活動もされています。

『多摩川猫物語』には、心ない人間によって傷つけられ、殺されている猫たちの話が、これでもかというくらい出てきます。読んでいると、「人間はこれほど邪悪で凶暴になれるものなのか・・・」、と言葉を失います。ページをめくるのが怖いくらいです。(ほっとする話も、沢山ありますよ。)

例えば、若いカップルによって毒を与えられ殺害された9匹の猫たち、進入禁止のサイクリングロードを爆走するバイクによって轢き殺された猫、何者かによって背中からお尻まで刃物で深く大きく切られ、血だらけになりながらも必死になって飼い主のホームレスさんのところまで戻り、結局は死んだ猫、バーベキュー場にて何者かに熱湯をかけられた猫、フードを手にした初老の男は、近づいてくる猫の顔面を思い切り蹴飛ばし、顎の骨が折れ食べられずに衰弱死させられた猫、金属のような硬いもので撲殺された猫、リードをはずされた犬に追いかけられ、噛み殺された猫、あるいはそれが面白くてわざと飼い犬のリードをはずす飼い主たち・・・ そんな話ばかり出てきます (そういう鬼畜のような人間たちより、空き缶や古雑誌を売ったわずかなお金すら、猫の餌代にかえられて世話をしている、多くの心優しいホームレスさんたちの方が、ずっとずっと高潔な魂の持ち主だと思います)。

猫が可愛くて仕方ない私は、そういう人たちに息が止まるくらい憤激し、できることなら自ら毎日多摩川へ出向いて行き、目を光らせ、そういう病んだ人たちから猫を守ってやりたい、という思いでいっぱいになります。 けれど、多摩川までちょっと距離もあり、やることが多くて出かけていけない、情けない私・・・ 


「多摩川猫パトロール隊」、というものを作ったらいいかも知れません。138キロ X両岸 を5キロずつ、近くに住む猫好き住民達で手分けして・・・ 

とにかく、そういう活動をもう26年もの長きにわたり、お2人でされているのが小西ご夫妻なのです。
是非皆さんもこの本を読まれ、人間の醜さに共に驚き、がっかりし、怒って欲しいです。そしてご夫妻の活動を一緒に支えて頂きたいです。

私はたまたま夫が高次脳機能障害になり、『日々コウジ中』を書いてそれを世に出して頂き、この障害に関わる活動をすることになりました。 
けれど元々は、犬猫が大好きなイラストレーターでした。犬猫のイラストを描き、いつかは絵本作家になるという夢を11年前まで持っていて、家には好きな絵本が300冊くらいあります。その夢をまだ捨ててはいなかったのですが・・・

4か月前にとても頼りにしていた大事な父を亡くし、自分の人生について改めて考え直す日が増えてきました。

50歳を超えたらいつ死ぬかわからない、と思い出し、いつ死んでもいいように家の中の片付けに精を出しています。

そんな中で、この300冊の絵本は結構スペースを取っているので、もう自分は多分絵本作家にはならないだろうと最近やっと見切りをつけ、これを欲しいところへ寄付しようと、寄付先を探しているところです。

(それでも大好きな絵本作家のものは、いくつか手放さないつもりです。それは、かこたかしさん、林明子さん、佐野洋子さん、ましませつこさん、安野光雅さん、アロワ・カリジェ、ビネッテ・シュレッダー、バーバラ・クーニー、いわさきちひろ、バージニア・リー・バートン、ピーター・コリントン、エロル・ル・カイン・・・ らです。)

本もどんどん整理していますよ。やはり大好きな中野孝次さんや落合恵子さんなどの本はそばに置いておきますが。ちなみに私の一番好きな本は、北杜夫さんの『幽霊』です。ほかには中野孝次さんの『ハラスがいた日々』や、内田百聞の『ノラや』も勿論好きです。

画集も色々持っていますが、杉山寧さんとイワン・ラブジンだけ残して、ほかはいいかな。ダリや若冲やルソーやチャールズ・ワイコフスキーも好きですが。

今までの人生で後悔しているのは、ほとんど映画を見てきていないこと。映画はきっと色々教えてくれるのに。見たわずかな数の中で、一番好きなのは『ガラスの動物園』。兄役のジョン・マルコビッチが好きでした。 ・・・ 私は結構、内省的で暗い本や映画が好きみたいです。

きりがないので、今日はこのへんでやめます。

熊本の皆さん、お疲れがもう限界になっているのでは、と心配です。
いつまでも揺れている熊本を離れ、数か月でもゆっくり休める場所を政府は確保してあげてほしいです。もちろん無償で。

それにしても、舛添都知事の無駄遣いには、腹が立っています。飛行機はファーストクラスでなくてもビジネスでもエコノミーでもいいし、スイートルームでなくてもいいし、1年間毎週末箱根の別荘へハイヤーで通っていたなんて、都民のお金を何だと思っているのでしょう!自分のお金でやってほしいです。ムスカさんを見習って欲しい。


目の前の用事を片付けるだけで、つい1日終わってしまいがちですが、「今一番急いでやらなければならないこと」を考えれば、それは熊本地震で被災している人々や動物たちへの支援です。

昨年10月に私を仙台講演へ招いて下さった、「どんまいネットみやぎ」の白木福次郎さん(ご身内に高次脳機能障害者がいらっしゃるわけではなく、ただ純粋に障害者支援に献身下さっている実業家です)は、早速熊本に駆けつけられていることを、昨日届いた「JTBIAめーるつうしん」で知りました。すごいなあ。

私も何かしなくては、と気は焦るものの、できることといえば、寄付(それも多くはできないけれど)くらいなので、早速何か所かへ寄付しました。

1つ目は日本脳外傷友の会へ。(ゆうちょ銀行 00220-8-53257 口座名J・T・B・I・A 通信欄に「熊本地震支援金」と明記。送金料かかります。5月15日まで。)

(「義援金」と「支援金」は違いますので注意。義援金は赤十字社などにまとめられて、あとで被災者に分配されますが、「支度金」はNPOなどで活動しているところへ寄付すると、ただちにそこで役に立ちます。至急お金や物資を必要としているところへは、「支援金」で直接送ることです。)

日本脳外傷友の会(JTBIA)からは、現地の高次脳機能障害家族会(脳外傷友の会加入団体)である、「脳外傷ぷらむ熊本」へ送られます。

「ぷらむ熊本」といえば、当事者である一之瀬たけしさんが歌手としてCDを出されたりコンサートに出られたり、大活躍されています。昨年11月に東京大井町で行われた「脳外傷友の会全国大会」でも、ご本人とご両親とお会いできましたし、素晴らしい歌声も堪能したばかりです。先日のNHKEテレ「ハートネットTV」でも、画面下に流れるテロップに、「ぷらむ熊本」さんの、「この障害者は、落ち着けるよう、隔離した空間が必要です」というような言葉が流れました(正確な文章ではありません。私の記憶ですみません。)

熊本のみならず、大分の当事者やそのご家族の皆さんのことが心配です。大分にも1年半前に講演で行きましたが、そこで訪れた別府リハビリテーションセンターの皆さんのことも頭に浮かびます。諏訪の杜病院の方たがも。大丈夫でしょうか・・・

2つ目は、「緊急災害時動物支援ネットワーク熊本」へ。(ゆうちょ銀行 17130-35103701 店名718 店番718 口座番号3510370)

こちらは、2年前の今頃愛猫ハルを譲渡下さった「いばらきいきものねっと」さんのHPを、一昨日見て知った団体です。熊本の犬猫たちを支援しているボランティア団体で、そこのHPも見ますと、迷子犬猫の一時預かり先を探されていたり、支援物資の依頼などに追われています。 物資の方はとりあえず今は間に合ったようですが、この先また必要となるかもしれないので、どうか皆様もHPを注視下さるようお願いします。

3つ目は、同じく「いばらきいきものねっと」さんのHPで初めて知った、「オープンセサミ」という団体。

ここは、競走馬、イベント馬、ホースセラピーなど、人の為に働いてきた馬たちの幸せな余生を育む団体だそうです。こうした馬たちが役目を果たした後、食肉にされたり飼育放棄されたりなどの悲運な運命を辿らないよう、無償で引き取り大自然の中(南阿蘇)で一緒に幸せに暮らしているのです。
私は熊本地震がなければ、そのような馬たちのことを、全然知りませんでした。恥ずかしいです。

今回の地震で、前回の突風被害の修理も終わっていないのにさらに多大な被害を受け、電気は止まり、馬の餌もままならず、代表や副代表やスタッフの方々も被災、運営が非常に切迫、状況が非常に厳しく困難だとのことです。そこで緊急支援募金と緊急支援物資をお願いしていました。

●緊急支援募金先 :ゆうちょ銀行(振替口座)から募金 01770-4-136101 口座名 オープンセサミ (店名179 当座0136101 口座名オープンセサミ)。

●緊急支援物資送付先(4月20日よりヤマト運輸さんでの、当牧場への直接配送が可能となりました。)
受付先:〒869-1502 熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川1792-2 オープンセサミ 宛

※特に送っていただきたいもの (4月25日更新)
・ヘイキューブ・乾燥牧草・生牧草・カッパ(上下分かれているもの※M.L)・ヤッケ・作業用手袋(滑り止めのついたもの)・タオル・キャットフード、ドッグフード、作業用長靴(23.0、24.0、25.0、26.0)

私がこの団体を知る前に、すでに全国から支援が寄せられ、ブルーシートやテント、ビニルひもやガムテープ、ホッカイロ、毛布、スタッフの食べ物などは賄えるようになっていました。良かった!けれど、人手が足りないようです。

●ボランティア募集(4月25日更新)
現在、寝る場所と、食事の提供が困難な状態です。ご自身で宿泊と食事の手配のできる方のみ、お手伝いお願いいたします。ボランティアに来られる際は、天候にご注意ください。雨天の場合土砂崩れなどの可能性があり、南阿蘇への道が閉ざされてしまう場合と、南阿蘇から出られなくなってしまう場合があります。お問合せ先は、広瀬さん。daihi8888@gmail.com

私ができることは、ささやかな寄付と、こうしてブログ等で発信することくらいですが、なんとか皆で力を合わせて、尊い命たちがこの災害を乗り越えられますように・・・

まだ見つかっていない大学生のことも考えると、胸が痛みます。あの日あの時間に、倒壊した阿蘇大橋を通っていなければ・・・ と、考えても仕方ないことばかり考えてしまいます。学生と会ったことのない私でさえつらいのに、ましてや大事な息子さんの行方を案じる親御さんの悲しみとつらさは、想像を絶します・・・

地震なんて、何もいいことありません。 けれど、地震国日本に生きている以上、被災は逃れられません。私の今いる東京なんて、特にこの先危ないのですが、今回あまりマークされていなかった熊本での地震(小松左京の『日本沈没』では、まず熊本から地震が始まっていますが・・・)を考えると、日本どこで地震が起きても不思議はないのです。だから日本に今ある原発をなくすべきなのは、当然の話です。

4月19日付東京新聞の投稿欄「発信」(5面)で、79歳の男性のご投稿を拝読しますと、まさに我が意を得たり!でした。

「・・・阪神大震災、東日本大震災などに続くこの大災害で、日本という国の本質が見えてきた。地震、津波、火山噴火などは、日本列島の宿命。日本は「災害宿命列島」なのだ。自分がいつ、こうした災害に見舞われるか分からない。そういう状況下に生まれ、暮らしているのだ。」そのあとが重要です。 「日本は軍備増強などに金を使える国ではない。そのことを国を挙げて認識する時が来たのだ。原発も止めた方がいい。日本の将来を思うとき、災害対策にこそ、金を回してほしい。」

本当は東京オリンピックを開いている場合ではない、と思います。東北や熊本を戻すことが先決でしょう(福島を中心とした関東地方の被ばくは、まだこの先何年も続くにしても)。

それにしてもこの国が自浄作用がないと見て、国連など世界的組織が日本に原発を置くことの是非を本気で討論して考えてくれないものか、と思ってしまう。日本から流出する汚染物質は、世界全体へも影響するのだから、他人事ではないのだ。

色々考えていると、怒りばかり湧いてきて疲れてくるので、ウメの散歩へ行ってきます。
ウメももう9歳。人間でいえば60歳くらいかな、最近寝ている時間が増え、散歩もノロノロです。
今月中に狂犬病予防注射へ連れていくついでに、健康診断をお願いしようと思います。

昨日の強風と豪雨はまるで台風のようだったので、今日の東京はやはり台風一過のように晴天で気温も27度まで上昇、暑さにめっぽう弱い私は頭痛でダウンしていました。

あまりの暑さに家中のカーテンを全部はずして洗濯したのですが、それで余計疲れたせいもあります。

ところで、お風呂に入っていて見損ねたのですが、今夜のNHKEテレ「ハートネットTV」(8時~8時半)は、熊本の地震を受けて緊急特番になっていました(お風呂からあがり、パソコンを開いて、日本脳外傷友の会からト届いていた「めーるつうしん」で知りました)。

今夜と明日の2晩連続で特番になるそうで、再放送はそれぞれ翌日にありますから、今夜見損ねた分は明日見られます。

番組の趣旨は:
障害のある人、高齢者の置かれた状況、必要な支援についてなど、現地を緊急取材して生放送で伝える。  手話通訳や生字幕、生解説をつけながら、被災した障害者・高齢者、現地の当事者 を心配する家族や 関係者に向けて、必要な情報を提供する。特設書き込み板で、安否情報や支援情報を募集しているので、 熊本・大分地震に関するみなさんからの情報や、今必要としている支援などは、 NHKハートネットTV HP内のカキコミ板へご意見をお寄せ下さい、とのことです。

◆【緊急!熊本地震】みなさんの声をきかせてください。⇒
http://www2.nhk.or.jp/heart-net/voice/bbs/messagelist.html?topic=3817 その他、私たちが取材した情報などを下記にまとめています。
1)被災地の障害のある方、高齢者の方々の最新の安否情報・被害の状況を随時更 新。「水が無くなる」「食糧の備蓄が足りない」などの助けを求める声もお伝えしています。

◆安否・被害情報⇒
http://www2.nhk.or.jp/heart-net/voice/bbs/messagelist.html?topic=3820
2)福祉避難所、食糧・水などの救援物資の到着や、自治体・NPOの問い合わせ窓口などもお伝えしていきます。

◆支援・救援情報⇒
http://www2.nhk.or.jp/heart-net/voice/bbs/messagelist.html?topic=3819
3)「電気」「断水・給水」など各市区町村のライフライン状況はこちらで更新中です。

◆熊本放送局 ライフライン ⇒
http://www5.nhk.or.jp/saigai/kumamoto/dl/f/index.html#43
4)相談窓口、障害者・支援者向けマニュアルなど、いざというときのための情報、をこちらにまとめています。

◆「災害・誰も取り残さない」⇒
http://www.nhk.or.jp/heart-net/themes/saigai/index.html#themeInfo
5)各ソーシャルメディアでも情報を発信中です。
ハートネットTV Twitter ⇒https://twitter.com/nhk_heart
ハートネットTV Facebook ⇒https://www.facebook.com/NHK.heartnet

今ハートネットTVのHPを見ましたが、新しい情報がどんどん更新されているので、とても役立つと思います。是非被災されている方がたや、状況を知りたい方がたはご覧下さい。

また、犬猫と生活している私としては、現地での犬猫のことも心配しています。
東北大震災では、飼い主は避難所に入れたのに、犬は入れずに津波の犠牲になってしまったという悲しいケースもありました。(宍戸大裕監督『犬と猫と人間と 2』)
人間も犬猫も同じ貴重な命、是非避難所に(犬連れ家族のコーナーを設けるなどして)犬猫も一緒に入れるようにしてほしいと思います。

またさっき8時42分に大きな地震があったようです。ひっきりなしに揺れている状況で、熊本や大分その他近県の方々はどんなに疲労がたまっていることでしょう。1日も早く地震が収束しますように。くれぐれも皆様お体に気を付けられて下さい。


熊本の地震は大変な被害をもたらしています。

14日に起きた地震が本震ではなく前震で、14日より大きな16日の地震が余震ではなく本震だったそうで、それが人的被害を大きくしたようです。
でも最初に起きた大きな地震が本震ではない、と判断することは難しいとのことなので、今後もしどこかで同じように大きな地震があった時に、その次にもっと大きな地震がくる可能性がある、ということを、今回の例から私たちは学ばないと。

東海・東南海や首都直下型地震については、随分前から懸念されていますが(その割には、何も備えていません。5年前の東北大震災後、沢山買った水や保存のきく食料も、すっかり古くなってるので、買い換えないと)、熊本とは。・・・日本は地震国なので、いつどこで地震が起きてもおかしくはないのですが。

亡くなった方の数も増えていて、東海大学の学生3人など、ワッチと同じような年齢の、とても若い方々も犠牲になり、可哀想でたまりません。

避難している方の数は20万人を超えているそうで、身体的精神的疲労を考えると、心配です。今後1週間くらいは、まだ震度6くらいの余震があるかもしれないと聞くと、一刻も早く物資がゆきわたり、少しでもゆっくりできる避難場所が用意されることを願っています。

こちら東京も、今日はすごい風雨で、自転車カバーが飛んでいってしまったり、傘がおちょこになったり、悪い日でした。コーラスに行くコウジさんや出かけるワッチを車で送迎したのはいいけれど、雨がひどくて車庫入れすら大変で、なんだか今日はひどく疲れました。でも、熊本や大分で苦労されている方々のことを考えると、水道が出、電気も使え、食べ物飲み物も普段通りあることが有難いです。先ごろ来日された、「世界で一貧しい大統領」ムスカさん(前ウルグアイ大統領)が言われるように、私たちはもっと物を少なくして暮らす方がいい。

「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に多くを必要とし、もっともっとと欲しがることです。」と言うムスカさんは、「私たちにとって、人生、命ほど大切なものはない」「車や家を買い替えることにとらわれない質素でつましい暮らしは、本当に私がしたいことをする時間を取れるということ。それが自由だと思っている。」「本当に大切なことのためにこそ人生の時間を使ってほしい。それを意識化し、文化とすることが大切。自分のエゴを満足させるために、他者を破壊しなければいけないような文化であってはいけない。」(東京新聞4月7日朝刊)その他、(その通りだ!)と思うことを沢山言われた。

中でも、「日本国憲法の解釈を変えるということは、日本が先走って大きな過ちを犯していると思う。・・・膨大な軍事費で無駄遣いされているお金を貧困や環境問題の解決に使うべきだ。」「いまだに人類は先史時代を生きている。戦争を放棄する時が来たら、初めてそこから脱却できる」「私たちには戦争を終わらせる義務がある。それは世界の若者が完成させなければならない大義であり、可能なことだ」「世界全体で政治的な問題が起こっており、もはや一国で解決できない。しかし、世界全体での合意は存在しない。世界的な政治的決断が求められているにもかかわらず、私たちはそれを下せずにいる。グローバリーゼーションは金融や通信で起こったことで、政治的にはまだまだグローバル化しているとは言えない。」という言葉は、世界中の元首、人々に聞かせたい。

私は、福島の原発事故や広島と長崎の原爆を経験した日本こそ、原発の不要論、非核論、非戦争論の先頭に立って発言していくべきだと思う。世界全体での合意を目指して。

ムスカさんはテレビにも出演されていたので、池上彰さんや、見たこともなかった「ミネヤ」という番組も見た。

テレビというと、昨日と先週にNHKEテレで放送していた、「スイッチインタビュー」は面白かったです。俳優の渡辺謙さんと、ノーベル賞受賞の山中伸弥さんの対談。特に渡辺謙さんは白血病を2度、最近は初期の胃癌も経験されたのに、映画やブロードウェイにそれも堪能な英語と歌で出られ(並々ならぬ努力があり)、料理も上手で、まさにスーパーマン!NYまで行ってその舞台を見た山中教授が、感激して泣いている姿もかわいくて(失礼)、コウジさんと2人で見ながら笑ったり泣いたり感動したり。

翻訳仕事を2日前に終わらせ、ちょっとテレビをいつもより見て、少しほっとしているところです。

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