IMG_1085


世田谷区のHPに、「区長へのメール(区政へのご意見)」というところがあり、誰でも意見を送れます。原則7日以内に返事をもらえるというので、先月24日に送ってみました。連休を挟んでしまったものの、平日だけを数えるとちょうど7日目の昨日、返事がありました。(区長が目を通し、関係部署の人が返事をくれました。)

私が送った意見とは、多摩川河川敷を散歩させる犬へのリード付けを徹底してほしいという要望です。
犬にリードをつけること、糞を持ち帰ることは飼い主の義務なのに、私が時々ウメを連れて行く世田谷区に接した河川敷の一部分は、いわば無法地帯なのです。

河川敷までは我が家からちょっと距離があるので、そこまでウメを車で連れて行きます。ウメは広々とした河川敷に来るとすごく嬉しそうで、リードを引っ張る力も強く、表情もこのあたりの住宅地を歩いている時のものとは全然違います(写真)。

けれど、そんなウメをニコニコ見ながら一緒に歩いている私が、ハッとして足を止めることがあります。
それは、向こうからリードをつけていない犬が、自由に走ってくる時です。私が出会うノーリードの犬たちは、大体小型犬なので、いざとなったらウメの方が強いでしょうが、それでも噛んだり噛まれたりのトラブルが起きては大変です。

私が怒った顔でウメと近づいていくと、そういう飼い主さんたちは慌てて自分の犬にリードをつけ、そそくさと離れていきます。注意されるのが嫌なのでしょう。でも、こちらも気分が悪いです。

また、ノーリードにする飼い主は、自分の犬がどこでフンをするか見てないので、当然始末できません。いえ、持ち帰るつもりが、最初からさらさらないのでしょう。だって持ち帰るつもりがあるなら、ノーリードなんかにできませんからね。だから、河川敷は、ノーリードの犬達のフンが放置されたままになります。

ウメは噛まれたことはありませんが、近所の住宅地で、仲良しのアメリちゃんが小型犬(トイプードル)に噛まれました。
そのトイプードルは、自分の家の前によくリードをつけずに放されていて(ありえない話ですが)、ウメと私がそばを通ると、ワンワン威嚇するものの、近づきはしません。近づいてはこないけれど、万が一飛びついてきたら嫌だな、と私はウメのリードを短く持ち、プードルからなるべく離れてそそくさと通り過ぎます。
ところがアメリちゃんはウメよりはずっと小さいジャックラッセルテリアだからか、そのトイプードルは走ってくるとアメリちゃんの足に噛みついたんだそうです。幸い大事には至らなかったそうですが、アメリちゃんの飼い主はは怒っていました。当たり前です。飼い主はずっと家の中なので、そんなことがあったなんて、気づいてもいないそうです。

多摩川河川敷には、小型犬だけでなく中型犬までノーリードになっているという話を聞きますので、トラブルになるのが嫌で、私は河川敷を敬遠しがちです。でも考えてみれば、マナーを守る飼い主と犬が肩身の狭い思いをし、マナーを守らない無責任な飼い主と犬が大きな顔をしているというのもおかしな話です。

しかも、犬を飼われていない方にとっては、もし河川敷で犬のフンを踏んだり、じゃれつかれたり噛まれたりして怖い痛い思いをしたなら、私たち飼い主全体への怒りがおさまらないでしょう。フンを拾わずリードもしない飼い主たちは、フンを拾ってリードもしている飼い主たちにとっても、大変迷惑な話なのです。

そこで私は区長に、①犬の散歩には必ずリードをつける。②リードの長さは長すぎないようにする。③フンは必ず持ち帰る。の最低3つを明記した看板を、目立つように多数設置して頂きたい、と要望したのでした。

それに対しての返事を2カ所の担当部署から頂きました。
1カ所目は世田谷保健所からで、そこには東京都の動物の愛護及び管理に関する条例では、散歩させる場合は、犬を制御できる者が、犬を綱や鎖等で確実に保持することが規定されていること。フンの不始末についても世田谷区環境美化等に関する条例で、犬を散歩させるときは、フンを処理するための用具を携帯し、飼い犬のフンをその用具により適正に処理することと規定されていること。そのため保健所では、飼い主としての自覚と責任を持って犬を飼育してもらうため、注意喚起用のマナープレートや、リーフレット「せたがや犬のマナーブック」等の配布、犬のしつけ方教室などを実施し、啓発に努めていることが書かれてありました。

私の意見も今後の参考にして下さるそうですし、引き続き飼い主のマナー意識の啓発に取り組んでいくのでご理解とご協力をお願いいたします、とありました。

そういえば、「せたがや犬のマナーブック」は持っていますし、犬のしつけ方教室にも参加したことがあります。でも、マナーを守らない飼い主は、きっとそういうリーフレットもろくに見ていないし、見ても守ろうと思わないし、しつけ方教室にも参加しないんだろうな、そこが問題だな、と思いました。

2カ所目は世田谷区玉川公園管理事務所からで、そこには、犬のノーリードの散歩については、これまでも問題になっていて、看板の設置(私は気づきませんでしたが、きっとあるのですね。でも目立っていません)やパトロールの際の注意喚起などを行ってきたけれど、改善されていず苦慮している状況だとありました。看板の設置には一定の制限があるので、看板増設については課題があるとのこと。近隣の公園で犬の飼い主へのマナー教室などは開催しているとのこと。犬を飼っている人、飼っていない人、すべての人が気持ちよく散歩を楽しめるよう、これからも引き続き、犬を飼う人のマナーが向上するよう、パトロールでの注意喚起と、多摩川の自然景観に配慮しつつ、私が提案した看板の掲示方法なども参考に工夫していく、とありました。

こうして1区民の声が行政に届いて嬉しく思いましたが、現実に目立つ看板ができればいいですし、それよりも、ノーリードにする飼い主の意識を変えることこそが大事だと、改めて思いました。

さて、今後の河川敷の様子を見守りたいと思います。状況に改善が見られますように・・・。

そういえば先日の城南島海浜公園でも、ノーリードの犬に会いました。
ちょうど私達(私・コウジさん・ウメ)とすれ違ったので、思わず声をかけました。「ちゃんとリードつけて下さいよ。」と。

そのカップルは黙って通り過ぎましたが、振り返ると、犬にリードをつけていました。良かった!
きっとそういう人たちは、もし私がノーリードで歩いてきたそのトイプードルに、「かわいいですね。」と声をかけたら、笑顔になって会話も交わしたと思います。でもあえて私は厳しい人になりました。犬に罪はなくて、人間の責任ですから、その責任を認識してもらいたいのです。わかってくれる人たちで、良かったです。

注:河川敷は、国の管轄ですが、私が散歩しているあたりは、区が国から借りて公園としています。