日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2018年12月

今年もあと数十分になりました。
紅白はいつも見ないのですが、ユーミンの時からテレビをつけました。(それからずっとコウジさんは見ています。)

今日はコウジさんとワッチと3人で実家へ行き、掃除をしたり、母におせちを置いてきました。
私達が行くまでは、なぜかいつも布団に入って寝ている母ですが、布団から引っ張り出すと段々元気になってきます。

部屋の中を杖をついて歩く母に、「杖がないと歩けないの?」と聞きますと、「歩けるわよ。」と杖を振り回して歩いているので、それを見たワッチは吹き出しました。

家から煮物を持って行き、実家の食器棚にあったお重に料理を1つ1つ詰めて、さて蓋をしようと思うと、1つの容器には蓋があるのに、もう1つの容器には蓋がありません。

「蓋がない」「おかしいね」「さっきまであったのに」と私とコウジさんと母で、蓋を探し回りましたが見つからず、「じゃあ1つはサランラップでいいや。」ということになりました。

台所で食器を洗っていた私は、ハッと気づきました。そしてマッサージチェアに乗っているコウジさんに、「もしかして、重ねるんじゃない?」と言うと、彼はなんのことかわからないようでした。

私がおせちの入った容器2つを重ねると、はまりました(当たり前です)。

「ほら、だから蓋は1つでいいんだよ。」と私が言うと、ワッチが「お重っていうんだから、そうでしょ。」と冷めた顔。(3人が「蓋がない」「蓋がない」と騒いでいるのを、関心なさそうに聞いていたようで、私が得意気にお重を重ねて笑っているのを見て。)

でもおかしくて、私もコウジさんも母も、そしてワッチも大笑いしました。

なんてことない話ですが、こうして笑い合えるのはいいですね。
こういう、世話を焼いたり一緒に笑ったりする子どもや親戚、知人友人がいないと、高齢者は寝たきりで体が弱ったりボケたりしていくのかもなあ、と思いました。

夕方帰宅すると、ウメの散歩を済ませて我が家の年末年始の用意にかかり、スーパーへ行ったりヤマダ電機へ行ったり。

これから年越しそばを作ります。

今、紅白トリのサザンオールスターズですが、やっぱり桑田さんはうまいですね~。

それでは皆さん、良いお年を!
来年も宜しくお願いします。

年内に今年あった講演会報告を全て済ませようと思っていたのですが、思わぬ母の圧迫骨折その他急にふって湧いた用事に追われ、家にいない日が多く、家にいる時間は溜まった家事にウメ散歩でバタンキュー、予定遂行は無理となりました。ごめんなさい。

相変らず2日に1日のペースで実家へ行っていますが、今日は休みに入ったコウジさんを車に乗せてぺちゃくちゃ話しながら往復したので、あっという間でした。電車とバスで行くと、待ち時間はあるし寒いし人ごみの中だし、車とは疲れが違います。あさってもその次も、車で行こう。

年末年始は往復も面倒なので母をこっちに連れてこようと思ったのですが、この寒さと移動や環境の変化で風邪ひかせても困りますし、猫アレルギーで喘息発作を起こしても困りますし、母自身が「あなたんち?行かないわよ。自宅が楽だもの。」と言うので、やっぱり2日に1日のペースで実家通いすることになりそうです。

今日も行っても出てこないので、私がカギを開けてコウジさんと家の中に入りました。
母はまた布団の中から目だけギョロギョロ出して寝ていたので、「なんでまた寝てるの?」と布団から出して、昼食を取らせ、薬を飲ませ、湿布を貼り、部屋掃除し、冷蔵庫と冷凍庫に食料補充し、牛乳を温めて飲ませ、小魚を食べさせ、ヘルパーさんや看護師さんとつけているノートに今日の母の様子を記入しました。

そうこうしているうちに母は元気になってきて、「やっぱり起きなきゃだめね。」といつものおしゃべりな母に戻ったので、ほっとしました。
本当は今日、母は神奈川県民ホールで催される「ガラコンサート」へ行くはずだったのですが、背中が痛くて座ってられないと言うので行きませんでした。チケット高かったのに、勿体なかったなあ、と、がっかりしながら、一緒に行くはずだった母の囲碁友達へは、私からも謝りの電話をかけておきました。

そういう私も年明けの6日は香川、11日は池袋で講演なので、体調整えておかないと。

ところで講演が多いので、私を元気だと思っていらっしゃる方も多いようですが、いえいえ、とんでもありません。私も悩みは多く、疲れていますし、皆さんと同じなんですよ。
ローンはまだ膨大な額が残っていて、返せるのかしら?と心配なくらいですし、それにワッチの学費もありますし。母のことも心配だけれど、結局今年も去年に続いて自分の健診行けずじまい。年末に行こうと思っていたのですけど、年末に近づけば近づくほど用事が増え、無理に。1月中に行けたらいいけれど。

私は、自分が元気な姿をお見せしていることが、すなわち私の仕事だと思っています。中を見れば色々あるんですけど、少なくとも表面だけは「元気な柴本さん」「高次脳機能障害の夫を支え、家族仲良く前向きに暮らしている柴本さん」を目指して、日々頑張ってマス!

コウジさんは音楽好きで、いつもCDを聞くんですが、一緒に小田和正さんの歌の歌詞をなにげなく聞いていて、おや、と思いました。それは、「そんなことより幸せになろう」という曲で、歌詞は以下です。

*****
※1 そんなことより 幸せになろう 
誰にも負けないくらい 幸せになろう

どうしてそんなつまらないことばかり wow
ずっと気にしているんだろう wow

めまぐるしく時は過ぎていく
それなのに自分から悲しみを探している

※1 くりかえし

まわりの全てを そのまま受け入れて wow
変わっていく勇気があれば wow

どんな時も主役は自分
誰かと比べるなんて ホントにバカげている

※1 くりかえし

※2 そんなことより 楽しく生きよう
胸はって歌うように 楽しく生きよう

気持次第でなんとかなるから
心配しないであとは明日にまかせて

※1 くりかえし
※2 くりかえし

さすが小田さん、いいこと言います。やっぱり自分に「元気でいよう」「幸せでいよう」と暗示をかけないと、人間はすぐ「はあ、疲れちゃった。もうイヤ。」「自分はつまらない人生。あの人はいいな、幸せそうで。」となるんです。ポジティブな暗示が大事ですよ。いつしかそれが本心になるまで、いつも暗示をかけ続けましょう。

ではまた!

1日おきに実家へ行くようになり、さすがにへろへろで、めまいがしたり吐き気がしたり。
さっきお風呂に入っていたら、かくん、と寝てしまい、顔がお湯につかりました。

母のもとに2日分の食料を届けようとして、横浜駅で下車してデパ地下へ行ったのですが、クリスマスだから?年末だから?冬休みに入った子どもがいるから?駅構内も地下街もデパ地下も、殺人的な混雑でした。母よ、こんな時期に圧迫骨折を起こさないでよ~(泣)。

実家ではカルシウム不足の母に、牛乳を温めて飲んでもらったり、チーズを食べさせたり、湿布を貼り替えたり。一緒にお弁当を食べたり、掃除したり。
隣の方がよく母に、おうどんや豚汁など温かい料理を差し入れて下さるので、涙が出るほど有難く、助かります。

でもこのペースで実家へ通っていたら私が倒れてしまうので(すでに限界に近いです)、なんとか対策を考えないと。駅のホームでケアマネさんと電話していて、「これでは私が倒れるので、今、週3回のヘルパーさんに、毎日入ってもらえませんか?母に食べるものをコンビニで買ってきてほしいです。(ヘルパーさんに料理は頼んでいません。母が火を使うと危ないので。)」と悲痛な声で訴える私に、「そうですよね、そうですよね。」と答えるケアマネさん。でも電車が来たのでその話はそこで中断したまま。

以前、ワタミさん(食事の宅配)にお世話になった時もありますが、母は「飽きる。」と嫌がって断ってしまいました。その時は、母は自由に動き回れたので、どこへでも食べに行ったり買って来たりもできたけれど、今実家へ行くと、母は布団の中から顔を出しているだけ。
「なんで寝てるの?廃用委縮っていって、体を使わないと萎えちゃうよ!」と布団から出しました。

リビングの椅子に座って食べたり話したりしていても、私が隣人と話に外へ出て戻ると、また母は布団の中。やはりまだまだ背中が痛いようなので、無理も禁物ですけど。

部屋の中も暖かくし、食べ物もふんだんに置いて帰ってきました。
今度来る時は車にして、美味しい冷凍食品をいっぱい持って来よう。

また、ヘルパーさんや訪問看護士さんがいない年末年始、私が毎日実家へ行くか、いっそのこと猫アレルギー(喘息の原因)の母をこっちに引き取るか悩みます。もし猫2匹で喘息発作が起きたら、その時はその時、こっちは救急病院が沢山あるので、なんとかなるかな。

ということで、今日も1日実家でしたので、これ以上ブログ書く時間なくなりました。
私はこれから、急ぎのイラストを描かなくてはならないのです。

なんのイラストかと申しますと、5月に大船渡で行われる「第1回全国高次脳機能障害囲碁大会」のチラシ用です。
またそのイベントについてはお知らせしますが、今、その開催に向けて動き出しているんです。
是非ご関心がおありの方は、参加ください。5月12日(日)ですよ。

それでは今日はこのへんで!

ひゅうう~・・・ 今日は強い北風が吹く1日でした。
以前は寒い冬が大好きな私でしたが、今年からは電気敷き毛布を使い出しました。
脂肪はたっぷりついているはずなんですが(笑)、寒いとよく寝られず、温かい布団だとすぐ寝られます。ただ、私が布団に入ると、すぐ犬のウメが追いかけてきて上に乗るので、重たい・・・動けない・・・ でも益々幸せな気持になれて、朝6時までぐっすりです。

思えば、コウジさんが倒れた頃(~2年以上)は、いつも絶望的な気持ちで布団に入り、目が覚めてもすぐ絶望的な気持ちに襲われ、なかなか起き上がれなかったなあ。
でも時が経つにつれ、気持ちも状況も段々に落ち着いてきて、眠れるようになりました。
今大変な人も、いつかは「ふふふ」、と幸せな気持ちで笑えるようになりますから、あと少しの辛抱ですよ。仲間を作りましょう。自分からも動きましょう。そして自分を一番大切にして、心に栄養をあげましょう。今日はクリスマスだったから、皆さん美味しいケーキでも食べたかな?

ここのところ毎日ブログを更新して、優等生の私(笑)。
今年中には、年内にあった講演報告を書きあげるつもりで、あと5回(神奈川区、品川区、岐阜市、大田文化の森、柏市)となりました。

来月(1月)の講演は1月6日(日)が香川県高松市のかがわ総合リハビリテーション福祉センターで13時から、1月11(金)が池袋駅前のメトロポリタンプラザビル12階のステーションコンファレンス池袋で夜18時半からです。詳しくは11月26日の私のブログをご覧ください。

また、現在入っている2月以降の講演予定も大まかにお知らせします。
2月9日(土)14時からさいたま市
2月24日(日)13時半から福島県郡山市
3月2日(土)午後東大前で、おそらく東京パイロットクラブ会員のみ向け
3月10日(日)国分寺市
3月15日(金)13時から岐阜県高山市
8月3日(日)か24日(日)愛媛県松山市(どちらになるかは、これから決定)
9月14日気仙沼市(すみません、こちらはまだ不確定な情報です。確定は1月以降です。)

・・・となっています。

そして今日は11月6日(金)に行われた横浜市神奈川区講演の話ですが、この講演については、当日帰ってきてから少し書きましたので、そこも合せてお読み下さい。

その時は、横浜市になぜ高次脳機能障害の家族会がないのだろうか、という疑問を書きました。
その後、知り合いの関係者にメールで問い合わせして情報収集したところ、

・20年近く前頃、横浜には「はばたき」という家族会ができたのだけれど、その後解散。
・平成18年から5年間、横浜リハさんが音頭取りになり、「当事者と家族の集い」というものが年4回、ラポールで実施され、多い時は参加者が100名にものぼったそう。
・けれど家族会ができる前に、横リハさんの「発展的解消」「各区で活動する」と言う方針になり、集いがなくなったそう。
・結果的に、現在区のレベルで家族会のような動きができているのは泉区くらいとのこと。
(もちろん神奈川県全体でいえば、「ナナ」という家族会があります。)
・家族会ではないけれど、横浜リハの隣にあるラポールでは、高次脳機能障害の方や家族が集まる場として、「金曜クラブ」(現在は金曜プログラム)というものが長年続いていて、30~40人くらいの方たちがスポーツを通して交流しているそう(木曜午後はオリジナルスポーツという形態での参加も可能とのこと)。

ちなみに、現在横浜リハさんでは年4回家族教室をやっていて、終了後に個別相談も受けているそうです。(高次脳機能障害支援センターの主催)。
家族会ができるまでは、こちらにご相談されるといいでしょう。
http://www.yokohama-rf.jp/

けれど、やはり横浜市には家族会が必要だと思いますので、どなたか志のある方々が数名集まって立ち上げられるといいのですが・・・。

今日はコウジさんを車に乗せて、横浜の実家へ母の様子見に行ってきました。
医師の話では、母の今回の圧迫骨折は、入院するまでもないけれど、治るのに1か月はかかるとのことで、今日も母は時々痛がっていました。

食べ物を沢山持って行き(冬至は過ぎましたが、かぼちゃを煮ました)、部屋の掃除をし、今日が命日の父の仏壇に向かって、父の写真に話しかけ、隣の方と母のことを相談し、コウジさんは母と囲碁をし(また5子置かせてもらったのに、またまた母に負けていました。母強い!)、NHKの囲碁番組をチラチラ見たり、有馬記念を見たりしてから帰ってきました。

母の背中に湿布を貼る時、久しぶりに見た母の腕が随分細く、しわしわになっているのに気づきました。もうすぐ83歳になるので、さすがにもうおばあちゃんなのかなあ。でも、大体母が圧迫骨折を起こしたのは、一昨日病院で調べたところ、骨密度が母の年齢の平均値の60パーセントだからです。
骨を強くする薬を処方されましたけれど、もっとカルシウムを取ったり、運動して筋力をつける必要がありますね。

年末年始はこの調子で、頻繁に母の様子を見に行きますので、ちょっと忙しいです。

さて鹿児島の話の続きです。

講演会後の交流会で、家族会「ぷらむ鹿児島」の方々と話したのですが、ご自宅を当事者であるご主人のために、デイサービスにされた方がいらっしゃいました。そのすごい情熱と行動力に感激!

また別の方は、息子さんが17歳の時にバイク事故から高次脳機能障害になられた方で、1か月意識不明で、「1週間が山だろう。」と言われたそうです。

けれどお母様は、「絶対死なせてはいけない!」という思いで看護していたところ、危機を脱し、医師からは「お母さんの大勝利ですね。」と言われたそうです。
そのお母様は、非常にポジティブ・シンキングで非常に明るい方でしたが、このような強い思いが当事者の改善に繋がるのでしょうね。とても参考になりました。

ほかには、障害者になった自分を全然支えてくれなかった妻と離婚し、「今は幸せ。」と仰る方もいました。

こうしていまだ大変な状況の方もいれば、笑顔の方もわりと多かった交流会に、講演会に初参加された優しい医師が加わられ、強い味方となってくれました。
また、家族会の方たちと主催側の県精神保健福祉センターの職員の方々と仲が良いのがいいなあ、と感心しました。

翌日は1人で城山から桜島を眺めたり、西郷洞窟前へ行ったり、仙厳園という庭園を回ってから東京へ帰りました。

西郷洞窟の前にある、西郷さんの坐像は、囲碁をしているところでした。
将棋かも? という説もあるようですが、色々な情報を集めた結果、多分囲碁だと思います。
最終的には、盤の大きさで囲碁か将棋かわかるそうなので、もしどなたか近くにお住まいの方がいらしたら、サイズを調べて教えて下さ~い。坐像の西郷さんの大きさとの比較も、必要となりますが。

西郷さんは西南戦争の最後、死を前に洞窟にこもっていた時に囲碁をしていたのかなあ、と思うと、囲碁を通して西郷さんに少し近くなれる気がします。

今日は1日実家でしたので、またまたブログを書く時間がここでなくなりました。(午前零時です。)

ではまた明日!
明日はヘルパーさんが実家に入ってくれる日なので、ちょっと安心して私は自分の用事をしようと思います。



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