日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2020年01月

ここ数日、ようやく本来の、晴天続きの冬の東京が戻ってきました。
今年の冬はとにかく雨ばかりで、なにが大変って、愛犬ウメの散歩が大変でした。カッパ着せてもびしょびしょで帰宅、そのあとの体拭き、タオル洗濯、が毎日の余分な用事として増え、それが1日2回でしたから。

やれやれ、これで乾燥した天気が続くと、今度は今まで流行っていなかったインフルエンザが心配になります。

が、それより今世界を震撼させているのが、新型肺炎コロナウイルス。致死率はSARSよりは低いそうですが、発生した中国では、かなりの方が亡くなっています。日本でも増えてきているものの、潜伏期間が長かったり、症状がない人も罹患していたり、これでは広がるのは時間の問題のような気がします。特に東京の人込みはハンパじゃありませんから。コウジさんが乗っている毎朝の電車は、めちゃ混みで、1回では乗れないそうです。

今朝、コウジさんと朝食を食べていると、つけていたNHKの画面にその電車がまた人身事故で運転見合わせしているというテロップが出ました。また、というのは、2週間前にもあったからです。
どちらの駅も、ホームドアがまだ設置されていません。

こういうテロップを目にするたびに、(さっきまで生きていらしたのに・・。)と悲痛な気持ちになり、(その人は、どんなにつらかったのだろう。可哀想に!)(誰か周りで助けてくれる人、相談に乗ってくれる人はいなかったのだろうか?)と、いぶかり、一気に落ち込みます。朝の通勤電車に飛び込む方は、自分のつらさを社会に知ってもらいたいからです。自分を救ってくれなかった、社会への恨みがあると思います(一概には言えませんが)。
一体、その人に何があったのだろう。どうして周りは助けてあげなかったのだろう。
悶々と考えているうちに、また次の人身事故が起きます・・・。

自殺者は年間2万人になったから、3万人だった頃よりマシになって良かった、という風潮ですが、2万人もの人が絶望して死を選ぶこの国は、異常です。弱い人を助ける社会じゃないんです。
強い人、お金持ちの人ばかりが威張っているんです。本当は幸せやお金は、みんなで分け合うべきなのに。 一体いつこの国は変わるのでしょう。

とにかく、コウジさんの会社に、通勤電車が運転見合わせのため出勤が遅くなる旨のメールを送りました。運転再開予定時刻を見ると、ほかの電車を使って迂回するより早いとみたのです。

今朝のNHK(「おはよう日本」)で、もう1つの「2万人」いう文字が目に飛び込んできました。
現在日本にいる外国の子供たちで、学校に通えていない子どもが2万人もいるそうです。びっくりです。皆さんご存知でしたか?私は知りませんでした。そんなに多くの外国の子供が学校へ行けていない事実より先に、そんなに多くの外国の子供が日本にいることを。

言葉が通じないよその国に、親の事情で連れてこられて、子どもたちはどんなに心細いことでしょう。学校で友達を作り、一緒に笑ったり遊んだり勉強して、豊かな心を持つ大人になってほしい。
支援を始めた三重県松阪市や静岡県浜松市が取り上げられていましたが、是非皆さんも、近くに外国の子供がいたら、気にかけてあげてください。

昨年11月から、コウジ村(私が主宰する家族会。主にネット上でのやりとり、時々会う会)のメーリングリスト登録作業を、パソコン苦手な私が1人で、ちまちまやっているのですが、も~、全然進まないです!(思わず自分への怒りで力が入る私)

100人ほどの村民さんのうち、昨年末までに50人くらいは、登録できました。
でもそのうちパソコンが不調になり、放置・・・。
また気を取り直し、今度はアイパッドを使い始めたところ、さらに10人ほどを登録できました。
気をよくして安心して放置・・・(あれこれ用事があって、忙しいので)。
再びアイパッドを開くと、やり方を忘れていて茫然、また放置・・・。

(これではいけない。待っているコウジ村の人たちがいる。)、と一昨日アイパッドをいじっていて管理画面らしき箇所を発見! ほっとして残り30人ほどに招待状を送ったところ、数人しか登録されず1日経過・・・。

どうしたのだろう、みんな忙しいのかな、と、登録できた村民数人に問い合わせると、「登録するところが見つからない。でもあちこちクリックしたら出てきた。諦めちゃだめね。」「権限がない、と出る。再トライしてみます。」「このコミュニテイには参加できません、と出る。」などの返事でした。

そこで昨夜は1人1人にメールし、「こういう画面が出たら、とりあえずこうして、次にこうして・・・」と送ったのですが、いまだ何の反応もありません(泣)。

「その招待状自体、届いていません。」という方も。なんで~?
気を取り直してその人に再送すると、一度受け付けているからか、再送できません。有効期限が切れるまで、このまま待つしかないのか・・・

また、よく見ると、送った招待状がなにかセキュリティがかかっているのか、拒絶されている方も。その方には、メールして、ほかのアドレスがないか、セキュリティがかかってたら、コウジ村のこのアドレスは許可してもらえないか、聞いているところです。

そんなこんなで、1日中、手があくとこの作業に掛かっており、何も事態が変わらない不毛な時間ばかり過ぎるので、もういい加減疲れて、しばらく放置して様子見ようと思います。
コウジ村の皆さん、すみません!

世の中には、こうしてパソコン1つ満足にできない私のような人間もいるのです。
私はガラケー愛好者で、スマホも使いません。世の中よ、便利になっていく一方で、置いてけぼりになっている人間もいることをお忘れなく~。

嵐も知らなければ、TOKIOも知りません。せいぜいスマップまでかな。
だから最近の若いタレントは、全く知りません。
興味がないというより、忙しくて忙しくて(主に生き物の世話)。ほら、今も愛犬ウメが散歩を催促して、ワンワン鳴いてます。午前中は、動物病院へ行って40分待ちでヘトヘトだったのにい。

では行ってきます。外は晴れてはいても、すごい強風が吹いています。
夕方からは珍しく外出します。
目黒区主催の講演会があり、コウジさんの主治医の和田義明先生がお話されるのです。

ではまた!

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12日日に大阪で開いた「コウジ村関西」の席で、村民の1人から、「読んでみて。」と本を渡されました。きれいなピンク色の表紙の、『いっちゃんは、ビリビリマン』(星湖社)です。作者は白井京子さん。(写真。囲碁のビニル製碁盤の裏に本を載せて写真撮りましたら、碁盤にしわが寄ってました。汗。)

その表紙を見た時、「あ、この本知ってる。なんでかな。どこかで見たなあ、ああ、きっと小林春彦さんの公式ツイッターで見たんだ(違うかも)。」と言う私。ご主人が高次脳機能障害で、紙をビリビリ破くので、「ビリビリマン」と名付けられたそう。いつか読んでみようと思っていたのですが、思いもかけず早く手にできて嬉しかったです。有難うございます。

帰宅してから、早速読みました。素晴らしい本だと思いました。近いうちに、感想と共にここでご紹介しようと思っていました。
けれど、色々用事に追われるうちに1週間が経ち、昨日白井京子さんご自身からこのブログにコメントを頂いたので、驚きました。コウジ村の方が白井さんと繋がってらして、白井さんにこのブログを教えてくれたようです。またまた、有難うございます。

今日、もう一度読みました。やはり素晴らしい本だと思いました。

この本のすごいところは、登場人物や登場病院が、実名で出てくるところ。
(え、〇☓病院って、ダメじゃん!)と思わず、その受け入れを拒否した病院名をインプットしました(笑)。
(なんてひどい課長!)と、具合の悪いいっちゃんを退社させずに残業を強いた課長に、心底腹が立ちました。さすがに課長の名前は書かれてありませんでしたが、こういう上司の下で働かされる部下は、健康どころか命さえ脅かされることがわかりました。電通で上司からのパワハラを苦に自殺された、高橋まつりさんや、三菱電機ほか、上司のパワハラによって尊い命を失うことになった方たちのことが、頭をかすめました。京子さんは書いています。「命より大切な仕事なんてありません。」と。その通りです。

京子さんに、上から目線の意地悪な言葉を投げかける友人も1人2人出てきて、ムカッとしました。
そういう人たちは友人じゃなく、ただの無知で愚かな他人です。でも逆境にいる時って、他人の真の姿がよく見えるものですよね。逆境にいなかったら、いつまでもその人のことを「友人」と誤解していたかもしれません。そう考えると、逆境も真実を見る目を育てる、良い経験とも言えます。ええ、逆境は自分を育ててくれる有り難いものだから、皆さんも(私も)負けないで!

私もよく存じ上げている、なやクリニックの納谷敦夫医師も登場されます。書れてある納谷先生の優しい語り口には、(わかるわかる!)と頷きました。(納谷先生は、新著を出されました。『高次脳機能障害・脳損傷について ~家族として、精神科医として~』→書店では売っていません。堺脳損傷協会へ注文下さい。http://www.nayaclinic.com/bias/#4

大分の諏訪の杜病院の、武居光雄先生も登場されますが、私も大分講演でお会いしたことがあります。とても気さくで話易い良い先生でした。病院が別府にあるので、温泉もあるし山もあるし、天国のようなところだな、と思った覚えがあります。別府リハビリテーションセンターも見学しました。

京子さんのご主人のいっちゃん、こと伊三雄さんは、脳梗塞を起こされたり、脳静脈塞栓症を起こされたりしているうちに、段々と話すことがなくなってきたそうです。が、なんといっちゃんは、口笛が吹けたのでした。
京子さんは、「今吹けている口笛も、もしかしたらそのうち吹けなくなるかもしれない。今のうちにCDにして残しておきたい!」と願い、その願いは実現します。

読んでいて思ったのは、京子さんはまるでいっちゃんを広い大きな世界へ導く女神のようです。京子さんがいなかったら、いっちゃんは口笛を吹かなかったかもしれない。(落ち込む京子さんを励まそうとして、いっちゃんは初めて口笛を吹かれたのです。感動のシーンです。その時京子さんは、支えられているのはいっちゃんではなく私だ、と気づいたそうです。)京子さんが周りに働きかけなかったら、いっちゃんの口笛は勿論CDにならなかったでしょう。ご協力してくれた人たちに恵まれたのもラッキーですが、それも京子さんの持ってらした力が素敵なお仲間を呼び寄せたのでしょう。CDになったことで、コンサートも開き、なんと3400人以上もの観客が来たそうです。わあ、大スターじゃないですか。

京子さんは、元々高校の家庭科の先生だそうです。もしいっちゃんが高次脳機能障害にならなかったら、ずっといっちゃんの広げた傘の下に守られながら、普通の主婦として暮らしていくつもりだったそうです。(いえいえ、先生をされながら主婦仕事というのだけで、とても大変です。)
・・・私のところと似てますね。私もコウジさんが高次脳機能障害にならなかったら、ずっと細々と好きなイラスト描きの仕事を続けていたでしょう。来る日も来る日も誰にも会わず、自分の頭の中にある世界を描いてさえいれば、ご飯を食べなくても幸せだったのです。

コウジさんはコウジさんで、仕事をしていたでしょうから、同じ屋根の下にいながら、お互い別々のことに夢中で、すれ違い生活だったかもしれません。コウジさんが倒れる前までは、コウジさんの仕事の内容にも、全く興味ありませんでした。それって、コウジさんにもあまり興味がなかった、ってことかも。ごめ~ん(笑)。

コウジさんが病気になって、(なんとかしなくちゃ!)、(家族みんなで助からなくちゃ!)、と頑張りました。そして今の自分がいます。本を書いたり講演したりブログを書いていたりしている今の自分は、予定していた自分の姿ではありません。時々、元に戻りたいと思うことも正直ありますが、今はまだ自分がすべきことはこの世界にあるなあ、と思っています。
京子さんも私も(一緒にしては僭越ですが)、夫の受障によって、そのままではずっと眠っていたはずの種が目覚めて開花したのでしょう。自分でも知らなかった、自分の部分です。

京子さんも、いっちゃんが障害を負ったことで、自分達の居場所がないなあ、と思っていたそうです。私も同じように思っていましたが、私達夫婦の場合は囲碁で、京子さんといっちゃんの場合は、口笛なのでしょう。今は、口笛によって、一緒の居場所ができたし、これからやりたいことも、いっぱいあるそうです。
その1つが、「人と人とのつながりが笑顔を生む、おせっかいだけどあったかい、そんな場所を、私はつくりたいと思っています。 (P124)」
なんて素敵な夢でしょう!

・・・思うんですが、京子さんは、お世話好きですね。私もそうだから、共感します。
私は京子さんのようにCDを作ったりコンサートを開いたり、一般社団法人アイズ※ を作ったりのような大きなことはできないけれど、犬・猫・プラナリアなどの生き物の世話、家族会主宰などは、やっぱりお世話好きの性分がさせることです。

ほかの1つは、「大丈夫、いさおさんのこと(や高次脳機能障害のこと)は私たちが知っているので任せて!」という人を1人でも増やしたり、誰もがこの障害を知っている社会になれば、と願っていること。
それと似ていますが、この障害のことをもっと地域の人に知ってもらう必要があると考えられていること。そうすれば、いっちゃんもすんなり地域に溶け込めて、地域から温かい目で見守ってもらえ安心なこと。、

私もそのあたりのことは、よく考え、拙著にも書いています。オープンにすれば、助けてくれる人もいるだろうから、楽になるだろうと。隠したり引きこもったりは、誰からも助けてもらえずしんどくつらいです。

それから、京子さんはとてもバイタリティがおありです。ご主人が少しでも良くなるためなら、と北海道から九州まで、何十件も病院へ電話し、「リハビリさせて下さい。」と言っては、「そんな重度の人は無理。」と断られ続けてきたそうです。いっちゃんは、要介護5なんです。

ご主人が兵庫の病院でリハビリすることになった時には、片道86キロを毎週運転したそうです。(あまりに無理をして、心のバランスを崩されることになりますが。)
その後、大分の病院でリハビリ受けた時にも、新幹線で通ったそうですし。家をいっちゃんのためにリフォームされたそうですし。次から次へてきぱきと、うひゃあ、すごい方ですね。

御家族が団結しているのも、いいですね。特にお子さんたちが立派に育ったのは、頑張るお母さんの後姿をいつも見てらしたからでしょうね。京子さんも、子どもというより、「同士」だと思われていたようですが、その点は、松本方哉さんと同じですね。松本さんも、当事者の奥様を、「同士」の息子さんと支えられています。(松本さんは、『突然、妻が倒れたら』(新潮文庫)著者。)
我が家の場合は、娘のワッチは当時7歳(小学2年生)だったので、とても同士とは呼べませんで、私は孤軍奮闘でした。でも23歳になった今は、一緒にコウジさんを注意したり怒ったり、私と同じ気持ちになっているのがわかるので、私のイライラが半減し、ちょっと嬉しい(笑)。

・・・この調子で書いていると、延々に終わりませんので、どうぞ皆様も実際に本を読まれて下さい。きっと皆さんもご経験されたようなことが書かれてありますし、今の元気なご夫婦を知れば、勇気と励みを頂けるでしょう。

※京子さんは、「障がい者と健常者とか一つにつながるプロジェクト」として、「一般社団法人アイズ」を設立されました。HPがありますので、ご覧下さい。 https://project-eyes.com/
高次脳機能障害が、なんだか楽しいワクワクする障害のように思えてきます。
私が23日のブログで、「高次脳機能障害は一種のブランド」と書きましたが、京子さんも「生命力の強い強運の持ち主です」と言われています。同感、同感。

いつか、いっちゃんの吹かれる口笛コンサートに行ってみたいです。
勿論、京子さんともお会いしてみたいです。




京都市で講習会があった今月13日の前日の夕方、私は新大阪に着きました。

せっかく京都まで行くので、この機会に関西在住のコウジ村(私が主宰する家族会。主にネットでやりとりし、時々実際に集まる会です。ご関心ある方はコメント下さい)村民の方達と、食事しながら話そうと思い、前泊したのでした。

ちょうど三連休ということもあり、遠方へ出かけている方やご都合つかない方、連絡がつかなかった方もいらっしゃいましたが、私を含め計6人がJR大阪駅に集合しました。兵庫からがお2人、大阪からが3人です。(関西には、コウジ村村民が10人ほどいらっしゃいます。)
それまで何度かお会いしていた方もいらっしゃいましたが、その日初めてお会いした方は2人いらっしゃいました。ところが初めて会っても、「高次脳機能障害を持つ家族がいる」、という共通項があるので、すぐ打ち解け合えるのは、仲間意識がなせる技です。ええ、もう古くからの友人のようです。

家族がこの障害にならなければ、恐らく「絶対会うことがなかった」人たちを奇跡的に結び付けてくれる高次脳機能障害に感謝したくなるのは、こういう時です。夫が命を張ってこの障害を手に入れてくれたからこそ、夫の、そして私の世界がぐん!と広がったと言えます。

・・・誤解を恐れず言うなら、「高次脳機能障害万歳!」なのです。 そりゃあ、精神面、経済面、身体面で大変な苦労はつきものですが、少し状況や気持ちが落ち着く頃からは、「仲間」に目がゆくようになりますし、仲間との絆ができます。・・・きっと日本国内にとどまらず、世界にもその気になれば輪は広がりますよ。

勿論、諸事情から離婚されたり、あるいは死別されたり、そのほか色々なケースはありますし、障害を負われたご本人で病識がおありの方は、悔しい思い、つらい思い、悲しい思いをされていらっしゃると思いますので、とても「万歳」なんて言えない方も多いでしょう。「万歳」なんて書いている私に(なに言ってるんだ!)とお怒りになっている方もいらっしゃるでしょう。
でもこの障害は「良くなる障害」、「希望が持てる障害」と言われているじゃないですか。
ポジティブ・シンキングで行く方が、絶対道は広がっていく、と私は信じています。
まさに、「笑う門には福来る」。これで行きましょう!

ともかく、12日夕方5時半、JR大阪駅中央改札で待ち合わせたものの、お顔も知らない方もいらっしゃるので、そういう方達からは、前もって「こういう服装で行きます」と聞いてありました。それでもめちゃ混みの大阪駅構内、キョロキョロしているだけで目が回る~(笑)。どうにか6人集まれた時には、心底ほっとしました。

大阪在住の村民さんが予約しておいてくれたお店へ行く間も、大きな駅空間、大勢の人達に驚きっぱなし。できたばかりという、新しいホテルもそびえたっていました。大阪ってすごい大都市なんだなあ、と改めてびっくり。エスカレーターは、東京と違って、急ぐ人は左側を歩くんですね。(翌日の京都では、急ぐ人は右側を歩いていましたが、京都は右側なのですか?)

お店に着いて通された一番奥の席に座ると、早速ワアワア機関銃のようにしゃべりだす4人。初参加の2人は目を白黒させていましたが、じきに一緒にワアワア喋り出され(笑)、あっという間に3時間が経過しました。ほかのテーブルの人達からは、きっとのんきな女子会に思われていたでしょうが、いえいえ、そんじょそこらの普通の女子会とはわけが違うんですよ。(もちろん、男性も参加して下さいね。)

これも誤解を恐れずに言うなら、私達は、高次脳機能障害という、一種の「ブランド」保持者だということを、時々考えます。なろうと思っても、なかなか当事者・家族にはなれませんからね。
選ばれた民だという誇りを持って、前を向いて歩いていこうじゃありませんか。
・・・ちなみに、私はお酒を飲みませんから、酔っ払って書いてませんよ。半ば本気でそう思っているんです。

そのコウジ村にいらした方も、運転されて来られた方もいらっしゃったし、誰もお酒は飲みませんでした。ずっと美味しいお料理と水だけで、しゃべりにしゃべりました。食後にはコーヒーを飲みましたけどね。

最後に、参加された方の状況を簡単にご紹介しますね。Aさん、Bさん、でいいかな。

Aさん・・・11年前にご主人が脳動静脈奇形の破裂で高次脳機能障害に。当時30歳代。幸い労災が認められたが、精神障害が重く現在障害者施設に入所中。お子さん2人いてそれぞれ中学高校受験中。つまりお子さんがすごく小さい時のご主人の受障だった。Aさんは、高次脳機能障害家族会に関わりながらも、学校のPTAや、色々な資格を活かして多彩に活動中。

Bさん・・・9年前にご主人(現在50代前半)がくも膜下出血により重い高次脳機能障害に。グループホームに入所して作業所に通っていたが、退所。就活を始めたが結局現在は週2回の訪問リバビリと週1回のプール以外はほぼ家でゴロゴロされているとか。でも好きなダイビングに友人に連れて行ってもらったり、優しい奥さん(Bさん)と仲良く、笑顔が素晴らしいご主人です。(奥さんのことを妻と認識できているかは、少し微妙ながら。)お子さんはないが、犬1匹。奥さんは正社員だったが、ご主人のサポートに回るために退職、現在はアルバイト2つ掛け持ちして忙しい。

Cさん・・・4年前にご主人(現在50代前半)がくも膜下出血により重い高次脳機能障害に。Bさんのところと似ている。作業所に通所中。家の中でも迷う。お子さん4人に両親と犬1匹。Cさんは保育士だったが、ご主人のサポートに回るため退職、現在B型作業所にパート勤めされている。

Dさん・・・40代前半のご主人は、結婚前の交通事故で高次脳機能障害になっていたらしいが、気づかず結婚。ご主人も障害の自覚なし、義父母も理解なし。普通に仕事ができていて軽度の障害と言えるが、やはり障害症状があるので、Dさんは疲弊。ご主人を心療内科で受診させようと考え出したところ。お子さんもまだ小さく、相談できる人も少なく、特に繋がりが必要。今回その繋がりができて良かった。

Eさん・・・昨年末このブログにコメント下さったことが縁で、急遽コウジ村に入る。50歳代前半のご主人は1年半前にくも膜下出血で高次脳機能障害に。お子さん4人に義母と猫1匹。夫婦で自営業をされていたので、現在Eさん一人で何から何までやり大変。ご主人には色々な症状があるのに本人に病識がなく、放っておいたら一人でどこかへ行ってしまうから心配。障害者自立支援センターへ入所させたいが、本人を連れて行くことが困難でとん挫している。

すっかり仲良くなった5人は、私が東京に帰ったあとも、「コウジ村関西」で時々お会いするようです。今回参加できなかった方の中にも、次回の「コウジ村関西」には参加される方もいらして、益々賑やかで楽しい、元気をもらえる集まりになることでしょう。
よかった、よかった!!

それではまた。

昨日電車に乗った時、若い男性二人の間が空いていたので、そこに座って本を読んでいました。

ふと、左隣からコーヒーのいい香りがしてきたので、そちらをちらと見ると、男性が紙コップに入ったホットコーヒーを飲んでいました。ああ、コンビニで買ってきたのかな。電車の中にまで持ち込むのも珍しいけど、私はコーヒーの香りが好きなので、気分良くなりました。

けれどもしこれが、タバコの匂いだったら・・・?
私はタバコの匂いが、大の苦手です。ウメの散歩している時も、必ずトラックの排気ガスやタバコの匂いがしてくるので、その度にせっかくの楽しい気分が台無しになります。タバコは体に悪いのに、なぜ吸うのでしょう。それに自分が吸うより、周りの受動喫煙の方が被害が大きいとも聞きます。どうかほかの人のことを考えて、タバコを吸うのは是非やめて欲しいものです。

また、タバコを吸う人は、ほかの人が吸うタバコの匂いも気にならなかったり、逆に好きなものなのでしょうか。
だとすると、電車など他人と密着する場で、その人やその人の着ている服にしみついたタバコの匂いに、私は苦しく嫌な気持ちになるのですが、愛煙家は嫌な気持ちになるどころか、気分良くなるのでしょうか。私にとってのコーヒーの香りのように。

そう考えると、タバコを吸う人の気持ちが少しだけわかるような気がしました。きっとタバコの匂いが好きなのかな、と。味も勿論好きなのでしょうけど。

とはいっても、タバコの煙や匂いが嫌いな人も多いですし、害をまき散らすので、なんとかタバコを吸う人がどんどん減ってくれることを祈ります。口寂しいなら、飴を舐めたりお茶飲んだりしたらいいのになあ。それじゃ、ダメ?

今日は、3月7日(土)に杉並区で行われる講演会の打ち合わせでした。とても丁寧に計画、ご準備されていらっしゃって、有難いです。
詳細は、杉並区の広報が出る2月15日以降にここでお知らせして下さいとのことですので、それまでお待ち下さい。

京都講演前日の12日に、大阪で「関西コウジ村」を開いたので、その話を明日書こうと思います。
コウジ村には、大阪や兵庫の方はいらっしゃるけれど、今まで京都の方がいらっしゃいませんでした。府の人口は250万人以上ですので、きっと高次脳機能障害者や御家族も沢山いらっしゃいます。
今回の講演会で知り合った方が、コウジ村に入って下さるそうなので、良かったです。各都道府県にコウジ村の会員がいらしたら、ネットで気軽に情報交換、情報共有したり、助け合えるので、いいなあ~、と思っています。勿論、ネットを使わない方もいらっしゃるので、そういう方への支援は、やはり各自治体の相談窓口、勉強会(講演会)、そしてそれらの広報が鍵ですね。
「どこかと繋がっていること」は大切です。

それではまた。

最近よく走っています。
いえ、走るといってもジョギングではなく、電車に乗り遅れないよう、いつも駅まで走っているのです。
先週金曜日も、母の病院付き添いに遅れないよう、自分では信じられない早さで走り、息があがりました。でも電車に間に合って良かった~。おかげで待ち合わせ場所の病院前に、母とちょうど同じタイミングで着きました。

今日も実家で介護サービス提供者会議があるのに、朝のウメの散歩が長引いたので、駅まで必死に走りました。(一番走ったのは、なんといってもウメが脱走した12月21日ですが。)

呼吸はだいぶ良くなったとはいえ、まだ息が最後まで吸えない時があるので、こういう全速力は、きついきつい。

ところが、せっかく走ったのに、電車が遅延していました。電車に異音がしたとかで点検していたそう。10分くらい遅れて来たので、乗り換えの接続も悪くなり、どんどん遅くなって焦りました。しかも最後に乗るJRも、お客様の荷物がはさまったとか、もう一つ理由が放送されていたけれど、とにかくそれも10分遅れ。予定より30分も遅くなってしまいました。

これでは会議に遅れてしまうので、実家の最寄駅から乗るはずだったバスは諦め、タクシーに乗り、なんとか間に合いました。といっても、私以外の方はもう既にテーブルに座られていましたが。

40分ほど、あれこれ打ち合わせをし、皆さんが帰られたあと、駅で買ってきた崎陽軒のシウマイ弁当を母と食べました。 このシウマイ弁当は、美味しいですよね。私は魚とタケノコが好きです。母は、お弁当に入っているもの全部好きだそうです。

食べ終わって少しすると実家を後にし、買い物しながら帰宅。私の帰りを首を長くして待っていたウメを、また散歩に連れ出しました。朝家を出てから、6時間経っていました。犬は分離不安は8時間と言われているので、それ以上留守番させないように神経を使います。どこかに出かけていても、8時間以内には帰宅します。

さて、しょぼくれて私を待っていたウメは、途端に元気になって胸を張り、リードを引っ張って歩き出し、途中気に入らない犬とすれ違えば、「ガウガウッ」と脅して悪い犬です。そしてチラチラ私を嬉しそうに見上げながらご機嫌で、いつまでも歩くのです。放っていたら2時間でも3時間でも歩きます。私はやることも多いので、1時間ほどで切り上げたいけれど、昨日は何人もの人と道で立ち話をし、1時間半かかりました。しかも(やれやれ)、と帰ってきた家の近くで親友犬アメリちゃんが、これから散歩に行くところに出くわしたものだから、ウメはアメリちゃんから離れなくなり、計2時間の散歩になり、私はほとんど涙目でした。

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上の写真は、いつも散歩の時、こうやって私を見上げるウメです。この時はまだ鼻を怪我していません。今も抗生物質を毎日飲ませていて、少し治ってきました。

今日も2回目の散歩から戻るとさすがに極度の疲労を感じ、そのままこたつに倒れて前後不覚に30分ほど寝ました。意識が薄れる私のそばに、ウメがドスンと体を横たえて一緒に寝るのがわかり、幸せな気持ちで安眠しました。かわいいウメ。

ただ、夜も私の布団にウメが乗って寝るので足を伸ばせず重いし、さらに猫のチーも乗ってくるので身動きできなくて、何度も目が覚めてこれがつらいんです。そこで、もう諦めてここ1か月ほど、夜は私はこたつで寝るようになりました。のびのび足を伸ばして寝られるのでほっとしますが、気づくといつもチーがそばにくっついて寝ています。なあんだ、チーは私のそばがいいのかな。チーもかわいいのう。あ、勿論ハルもかわいいですよ(笑)。一番スリスリ体を寄せてくるのは、ハルです。もしかしたら、すごい甘えん坊かもしれません。

ということで、私の布団ではウメがのうのうと伸びて寝、コウジさんの布団の上にはハルが寝ています。コウジさんはあまり動かないので、ハルはゆっくり寝られるようです。でもハルは時々ワッチの布団の中や上でも寝ています。で、私がこたつでチーと寝ているわけで、私が一番可哀想な気がします(涙)。

今日はこんなのんびりした話題?ですみません。実は、今日頂いたお手紙の中に、「ウメとハルとチーのことがブログに出てくると、気持ちがほっこりします。」と書いてあったので、今日は疲れたのでブログを書かないつもりでしたが、こんな話題でもいいのかな、と思って書いてみたら、好きな話題なので、こんなに長くなりました。

それから、皆さんは「サピエ図書館」ってご存知ですか?
視覚障害をお持ちの方達が本を読めるように、本を点訳(点字にする)、音訳(朗読する)したものを蔵書にしている図書館です。

そこに、このたび『日々コウジ中』と『続・日々コウジ中』が、音訳されて蔵書されました。嬉しいです!有難うございます!

ご尽力下さったのは、囲碁を介して知り合った視覚障害のある岡村晴朗さんと、岡村さんのご依頼に快く迅速に対応下さった、熊本県点字図書館様です。

岡村さんは、『日々コウジ中』を読みたいなあ、と思って下さったそうで、音訳が叶った今、視覚障害をお持ちの方達に、サピエ図書館からダウンロードして読んで(聴いて)くれるよう、呼びかけて下さっています。有難いなあ。

視覚障害をお持ちの方に高次脳機能障害のことをわかってもらえると嬉しいですが、私達も視覚障害の方達のことをもっと知る必要がありますよね。違う障害世界の人同志が協力し合って、益々優しい社会の実現を目指すことはいいことだなあ、と思います。

尚、サピエ図書館は、視覚障害をお持ちでないと利用できないそうですが、一応ダウンロードの仕方をお教えしますと、まずサピエ図書館のHPを開きます。
https://www.sapie.or.jp/cgi-bin/CN1WWW

すると出てくるページの、一番上の「サピエ図書館(1)」をクリックします。
次に出てくるぺ―ジの、「2.デイジーテータ検索」をクリックし、タイトル名に『日々コウジ中』や『続・日々コウジ中』を入れて検索すると、ダウンロードできる画面が出てきます。

沢山の方に聞いてもらいたいです。

それではまた!

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