日々コウジ中

日々コウジ中 - クモ膜下出血により、さまざまな脳の機能不全を抱える“高次脳機能障害”になったコウジさんを支える家族の泣き笑いの日々

2021年02月

さきほど、夜の11時過ぎに大きな地震がありました。

コウジさんとワッチとぺちゃくちゃおしゃべりし、ウメが水を飲んでいる時に、地面から上がってくるグググ・・・という揺れが感じられ、3人で顔を見合わせ、「地震だ!」と叫びました。

私は食器棚からお皿が落ちてこないよう、食器棚の扉に鍵をかけました。でもウメが揺れながらのんびり水を飲んでいるし、猫たちも騒いでいなかったので、首都直下地震ではないのかな、大地震にはならないのかな、と思いました。

けれどかなり長い間強く揺れ、小物の入った容器が電話台から落ちました。猫たちはどこかへ行ってしまい、ウメだけが水を飲んでいた顔を「ん?」と上げたものの、そのままのんびり自分のベッドへ行って寝てしまいました。

緊急地震速報は、鳴りませんでした。なんでかな。

テレビをつけると、東北の宮城や福島が震度6というので、アニマルクラブ石巻の阿部さんにメールを入れました。勿論きっと猫たち、犬たちも騒いで大変なことになっていると思うので、返事を下さるどころではないのはわかっていますが、なにかできることがあるかも知れず、すぐメールだけは入れておこうと思ったのです。

詳細はこれからわかりますが、来月東日本大震災から10年になるのに、これは10年前の地震の続き(余震)なのでしょうか。

各地の被害が、極力少ないよう願います。

皆様、ご無事ですか?大丈夫ですか?

でも、こうして突然首都直下地震が来たら、なんにもできないな、と思いました。ただ家族が皆家に揃っている時ならいいな、とも思いました。なんとか命だけは助かるように行動しないと。そのほかのことは、それからです。ぼんやり、(お風呂のお湯はいつも捨てずにいて良かった。)と思いました。 世田谷は震度4でしたが、震度5くらいに感じました。

コウジさんの実家の深谷市も、震度4でした。コウジさんはお母さんに電話し、互いに無事を確認し合いました。私は横浜の母には電話しませんでした。横浜も震度4ですが、実家は山の上にあって、あまり揺れないので、多分寝ていると思うからです。それになにかあれば母から電話が入ると思うので、きっと電話がないのは寝ている証拠、だったら起こすのはしのびなく。
・・・でももし母が揺れに驚いて転んでいたら? 転んで電話できずにいたら?

う~ん・・・ まあ大丈夫でしょう、無事でありますように。

今日はほかの話題でブログを書こうと思っていましたが、書くどころではなくなりました。
書こうと思っていたことは、明日から始まるNHK大河ドラマのことでした。
コウジさんの実家、深谷市が生んだ偉人、渋沢栄一さんの生涯が描かれる『青天を衝け』、明日から毎週見ようと思います。

『麒麟がくる』は、結局1回も見ませんでした。とても面白かったそうですね。でもなんだかいつも忙しくて、テレビの前に座れませんでした。今まで見た大河ドラマは5、6個ですが、その中で一番面白かったのは『風林火山』です。山本勘助役の、内野聖陽さんが、とても上手でした。

ではまた明日!

まだ余震が来るかもしれないので、もうしばらく起きています。

あ、また揺れてます。気をつけないと!

我が家の宝物、愛犬ウメは今日14歳になりました。
人間でいうと、70歳くらいでしょうか。
まだまだ元気でいてくれて有り難いです。
この間コウジさんがリードを引っ張り過ぎてウメの首輪が抜けて逃げて行ってしまった時、事故に遭わず無傷で本当に良かったです。逃げるウメもウメだけど・・・。

ウメはこれまで何度も脱走しましたが、ある朝交番にウメが脱走したことを知らせると、「柴犬ですか?今脱走中の柴犬が3匹いることは把握していますが、その中にいるかな?」と言われて驚きました。朝8時台に、近所で脱走中の柴犬が3匹もいるなんて。私と同じように、飼い主さんたちは心配で血眼で探しているのだろうなあ、と親近感を覚えました。 ちなみにその3匹の中にウメはいなかったので、その時間帯に逃げ回っている柴犬は、4匹だったわけです。なんで柴犬は逃げるんだろう・・・? その時脱走していた他の3匹の柴犬たちも、無事に飼い主さんの元に戻れましたように。

今日はたまたま、ウメのお風呂を予約していました。18キロもあるウメ(普通メスの柴犬の体重は7~9キロくらいだ、と雑誌に書いてありましたが)を自宅のお風呂で洗うのが、段々しんどくなり、動物病院でお願いするようになって3回目です。ウメがいつも行っている動物病院の先生のこともスタッフの方達のことも、ウメは大好きなので、安心してお任せできます。

11時に連れて行って、引き取りは16時でした。その間、(ウメは今頃お風呂で洗ってもらってるかな?)(今頃、いい湯だな~、と喜んでいるかな?)なんて想像していました。そして16時にいそいそと引き取りに行くと、フワフワでさらさらの毛になったウメが尻尾を振って出てきました。

今日ウメが誕生日だということを知らせていたら、スタッフの女性が、こんな写真を撮ってくれました。
さくら炭酸温泉と泡風呂


嬉しいなあ。そして、リボンをかけたガムのプレゼントまでくれました。心遣いに胸がじ~んとしました。有難うございます!

帰り道、紅白の梅が咲いているお宅があったので、その前でパチリ。(勝手にすみません。)
さくら14歳と紅白梅

帰宅すると、2匹の猫、ハルとチーが出迎えて、しきりにウメの匂いを嗅ぎました。「どこへ行ってきたの?」「いい匂いだニャ~。」と言っているようです。(みんな動くので、ぶれてしまいました。)
さくらお風呂あとと猫たち


ということで、今日は平和な話題でした。

でもウメは16時半に帰ってきて水をがぶがぶ飲んだと思うと、そのまま23時半現在までずっと爆睡しています。
もしかして、お風呂ですごく体力を使うのでしょうか。
あまり体に負担なようだったら、心配なので、次回の診察(来週です。毎週耳の治療に行っているので。)の時に先生に聞いてみようと思います。

それではまた。
ウメ、今年も1年元気で過ごせますように!

今晩7時~7時54分にBS朝日で、地獄谷温泉後楽館(長野県)の番組があります。

ダイワハウススペシャル 
ネイチャー&ヒューマンスペシャル シリーズ10
「雪猿〜生命の森・志賀高原 秘湯を守る女将~
・・逆境を乗り越え秘湯を守る女将と大自然を生きる雪猿たちの一年・・・」

https://www.bs-asahi.co.jp/nh-special/

この地獄谷温泉後楽館は、世界で初めて猿が温泉に入った場所として有名です。
温泉に入った猿の写真は、アメリカの雑誌『LIFE』の表紙になったこともあります。

そしてそこは、なんと私が囲碁を始めるきっかけを下さり、以後色々な場でお世話になってきた木谷正道さんのご実家でもあります。

元々は、木谷さんのお母様の美春さんが、この後楽館の長女でいらっしゃいました。 その後楽館を訪れたのが、若き日の木谷實さん、のちに昭和の名棋士と謳われることとなる、木谷正道さんのお父様です。美春さんに一目惚れされた實さんは、3度目に訪問された時には大きなブリ1匹を手土産に、美春さんにプロポーズされます。なんてロマンチック! 美春さんは「この人となら。」と決心、實さん22歳、美春さん21歳の時結婚されたご夫妻は、平塚にかの有名な「木谷道場」を開かれ、そこから大竹英雄さん、趙治勲さんなどそうそうたる名棋士が輩出されます。

このあたりのお話は、本にもなっていますので、どうぞお読み下さい。
『木谷道場と七十人の子どもたち』木谷美春著 NHK出版
『それも一局』内藤由起子著 水曜社 
など。

美春さんのご著書は、今は古本でしか入手できない貴重な本です。私はこの2冊の本を読んで實さんもさるこごながら美春さんに感動し、NHKに「木谷美春さんをヒロインに朝の連続ドラマ小説を放送して下さい!」「その時には八千草薫さんか吉永小百合さんを美春さん役でお願いします!」と手紙を書いたことがあります。 美春さんをヒロインに、という要望は多いようですが、今のところ実現していません。いつか実現するといいなあ。
木谷美春さん内藤由起子さんの本


また、内藤由起子さんは著名な囲碁ライターでご存知の方も多いと思いますが、木谷道場のすぐそばで生まれ育ち、木谷道場にも通われていた方です。タイトル戦の観戦記を新聞に執筆されたり、テレビでもよくお見かけます。私が通っている石倉昇九段教室にも、時々アシスタントでいらして下さいます。その時の石倉先生とのボケとツッコミ(石倉先生がボケで、内藤さんがツッコミ役)が面白くて、教室中爆笑になります。 今はコロナで私も教室をお休み中ですが、コロナが収束したらまた通いたいです。

さて、このコロナ禍の中で、後楽館に来るお客さんが激減、今大変な苦境にいらっしゃるのを知り、私は心を痛めていました。後楽館は温泉に入る猿、スノーモンキーが有名で、海外から来るお客さんが多いのです。でも今はそういうお客さんがいませんし、国内客もほとんどいません。私も応援したい気持ちはあれど、へたに都会の人が後楽館を訪れ、コロナを持ち込んでしまったら大変なので、宣伝できずに心配しているだけでした。

そんな折、今夜の番組のことを今朝知り、お知らせする次第です。どうか皆様、コロナが収まりましたら、是非後楽館へ泊まりに行かれて下さいね。私は2度行きましたよ。
三枝さんと

 後楽館に3年前オープンした「木谷道場ギャラリー」の部屋で、若女将竹節三枝さんと私。
 三枝さんが手にされているのは、石倉昇先生のご著書。三枝さんは、石倉先生や水間俊文八段の本で 囲碁の勉強をしていらっしゃいます。そしてお客さんと囲碁をしたり、初心者には教えたりして、今まで世界64か国の宿泊客に囲碁入門してもらったそうですよ。(三枝さんは、囲碁の普及指導員の資格をお持ちなんです!)

三枝さんと木谷さんその2

 この後楽館で、木谷實さんと呉清源さんが新布石を考えられたので、ここは「新布石発祥の地」です。その記念碑の前で三枝さんと写る木谷正道さん。うしろに、お猿さんも写っていますが、お猿さんはあちこちにいます。子猿を背負ったお猿さんがそばを通る時もあり、可愛いです!
呉清源さんもこの碑が建てられた時、いらしたそうです。

この後楽館を訪れた文化人は夏目漱石、棟方志功、斎藤茂吉、若山牧水、松谷みよこなど多く、川端康成の『名人』は木谷實さんがモデルになっています。

最後に、後楽館のHPをご紹介します。三枝さんが一所懸命作られているHPは、見応えがあります。どうぞ皆様じっくりお読みくださいね。
http://www.jigokudanionsen.com/

さあて、今夜番組をコウジさんと見るのが楽しみです。コウジさんも三枝さんと会ったことがあり、三枝さんのことが大好きです。三枝さんのご主人の楽しい勝吉さんとも画面越しに再会できるの、楽しみです!



マスクをしていて残念なのは、この時期どこからともなく漂ってくるはずの、梅の花の上品な香りがわからないことです。だからウメと歩いていると、いきなり目の前に現れた梅に驚き、周りに人がいないことを確認してからマスクをずらして、梅の花の香りをかいでいるんですよ。
それに、ふと視線を落とすと、沈丁花もつぼみをつけていて、ああ、またそんな季節が来たんだ、と感慨を覚える一方、この強い芳香を放つ花の匂いだけは、この春絶対かぎ逃さないようにしなくちゃ(変な言葉ですが)、と思うのです。
春の沈丁花、秋の金木犀はいい匂いを漂わす2大花で、大好きです。

また、春自体、春の匂いがしますよね。柔らかなお日様の匂いというか、草木のみずみずしい新芽の匂いというか。来月下旬には開花するであろう、桜のかすかな匂いだって貴重です。 なのに、いつもマスクの不織布の匂いばかりかいで、味気ないったら。

さて今日は、峠の釜めし事件の話をします。
これは、「コウジさんは障害を持っているので仕方なくて、悪いのは私でした。」、という結論の話です。

まず初めに、私は群馬県横川駅前にある荻野屋の「峠の釜めし」が大好きです。
でも旅もしないし出不精な私が滅多に食べられるものではなく、今までは時々近所の大型スーパーで催される、「全国駅弁大会」というような場で買っていました。が、ここ数年なぜかそういう催しでも、峠の釜めしの姿は見当たりません。

ところで、東京駅構内には、「駅弁屋 祭」という全国から届けられる駅弁を販売しているコーナーがあるんです。(ほかにも都内で販売しているところはあるようです。)コウジさんの会社が数年前、東京駅そばに移転してからは、コウジさんに買ってきてくれるよう頼みたいのは山々でしたが、頼めませんでした。なぜならコウジさんは広い東京駅構内できっと迷いますし、疲れやすいので探し疲れて体力消耗し、翌日会社へ行けなくなりそうですからね。

でも、去年3月から巣篭りを始めている私は、外食はほとんど皆無なので、(たまには、変わった美味しいもの食べたいなあ)、と思うようになりました。そこで3週間ほど前、思い切ってコウジさんに「峠の釜めしを、退社後買って来てくれる?」と頼んでみたのです。もしたとえそのコーナーに辿りつけなくても、そんなこと想定内ということで、「見つからなかったらいいからね、絶対無理はしないでね。」と念を押して。

少し不安そうなコウジさんでしたが、「いいよ、買ってくる!ママちゃんが好きなものだからね。」と言ってくれました。優しいコウジさんです。
そしてコウジさんは駅員さんに聞きながら(私の書いた地図ではわからなかったようで)、「駅弁屋 祭」に着いたそうです! やった~! ただ残念なことには、峠の釜めしは売り切れだったそうです。美味しいものね、人気商品だからすぐなくなっちゃうのでしょう。がっかりしましたが、仕方ないので、「そう、残念。でもわざわざ行ってくれて有難う。」とお礼を言いました。

けれど、買えなかったことがコウジさんの闘争心に火をつけたようで、翌日コウジさんは昼休みに頑張って「駅弁屋 祭」に行き、私とコウジさんの2つ分、峠の釜めしをゲットしたのです。まさか行くとは思わなかったので、「買えたよ!」とお昼休みの時間帯に、息を弾ませて私に電話をかけてきたコウジさんに驚きました。 

私も峠の釜めしをその晩食べられる嬉しさもさることながら、コウジさんの優しさ、コウジさんが道を覚えられたことへの喜びに、電話のこっちで飛び跳ねました(笑)。
その晩、2人でおいしく峠の釜めしを頂きました。そして峠の釜めしの写真を取り、その日夕食が不要だったワッチにラインで送ったところ、「わしも久しぶりに食べたい。」というワッチからの返事が・・・ それが事件の始まりになったのでした(涙)。

年に1度くらいしか食べられない峠の釜めしですが、2日続けて食べるのも有り難くなく、1日おいた翌々日にまたコウジさんは鼻息荒く出勤していきました。かわいい娘ワッチのためとあらば、なんとしても買ってくると。 私は食べたばかりだから余り食べたくなかったですけど、仕方ありません。「宜しくね。悪いね。」、と送り出したのでした。一昨日行けたのだから、まさか迷うなんて、思いもしませんでした。

お昼前、コウジさんの上司から電話が入りました。上司から電話がかかってくることは滅多にありませんから、(コウジさんの身になにか?)と血の気が引きました。けれど上司が仰るには、コウジさんが10時半に会社を出て行ったきり、戻ってこないので心配している、ということでした。奥様に連絡入っていませんか?携帯に何度電話しても出ないのです、と。(携帯はコウジさんのロッカー内のカバンの中だったことが、あとでわかりました。)

ええ~?10時半?なぜにそんな早い時間に?峠の釜めしを買いに行ったのは想像できますが、横川から来るのだから、そんな早く届いていないかもしれないし、第一お昼休みに行く話じゃなかったの?

上司には、かくかくしかじかで、夫は峠の釜めしを買いに行ったのだと思うこと、そんなに帰ってこないのだとすると、きっと帰りに早いお昼ご飯も食べてきてしまっているのだと思うこと、申し訳ありません、と謝りました。上司もコウジさんがお弁当を買いに行ったことはご存知で、「時間休」という制度があるので、それを使えばいいこと、コウジさんが会社に戻ってきたら私に電話を入れさせます、とのことでした。

そして12時半か13時だったか、コウジさんから電話が入りました。
「迷っちゃったよ。」「お昼ご飯?食べてないよ。」「釜めし買えたからね!じゃあね!」と疲労困憊したような彼の声のむこうに、「どこ行っちゃったのかと思ったよ。」と心配する同僚の方の声も聞こえましたが、コウジさんは電話を切ってしまいましたので、そのあとの様子はわかりませんでした。

上司とコウジさんの話を総合すると、以下のようなことだったようです。
コウジさんは、ワッチに峠の釜めしを食べさせたくて、お昼でも既に売り切れているかもしれないと心配になり、上司に一言断って、10時半に買いに出たそうです。コウジさんも上司も、15分くらいで帰ってこられると思っていたようです。 けれどコウジさんは、場所を忘れ、駅構内に行かなくてはいけないのに、駅の外に出てしまったそうです。寒い中、コートはおろか、上着も着ずにただワイシャツだけで。しかもネームプレートを首からぶらさげたままで。

外を歩いてもちっとも場所を思い出さず、そこでコウジさんは、はっと気づいたそうです。(そうだ、駅の構内だった!)と。 
けれど今自分がどこにいるかもわからず、迷いに迷っているうちに、交番を見つけたそうです。そしてそこでおまわりさんに、会社の入っているビルの名前(よく覚えていました!)を告げ、道を教えてもらい、一旦そのビルまで戻ってきたとのこと。

そしてそこから再スタート、今度は無事駅構内に入って「駅弁屋 祭」のコーナーにも辿りついて(本当なら定期を持っていれば駅構内に入れるのに、定期も携帯も持って行かなかったものだから、入場券を払って構内に入ったそうです)、無事3つの峠の釜めしを買えたとのこと。

そして会社を出てから2時間後の12時半に、ヨロヨロと会社に戻ったそうです。
何も食べず、寒い中ワイシャツで歩き回ったコウジさん、可哀想というか、滑稽というか、いえやっぱり可哀想で、風邪ひかないか心配でした。それより会社からフラフラ出歩いて、皆にご心配とご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思いました。(コウジさんは、夜は峠の釜めしだから、お昼は軽くしようと思い、朝出勤途中にコンビニで大きなおにぎり1個を買っていたそうで、それを12時半に食べたそうです。)

メールで上司の方に、私が峠の釜めしが好きなばかりにこんなことになったこと、もう迷わないでお店へ行けるだろう、と過信してしまった私が悪いこと、娘かわいさに夫が無茶をしてしまったのだろうことを説明、謝罪しました。

上司の方からは、コウジさんは2時間外にいたので、お昼休みの1時間からオーバーした1時間には、時間休を使ってもらうことと、今回はほほえましい件として受け取ったので、今夜は娘さんと3人で峠の釜めしを美味しく食べてください、という優しいお返事を下さいました。

ああ、猛省です。
コウジさんが迷わないと思ったこと、まさか売り切れが心配なあまり10時半に会社を出るとは思わなかったことなど、すべて私のコウジさんへの過信や誤った判断から生じたものであり、コウジさんの取るだろう行動を16年もそばにいて予測できなかった情けなさに、うちひしがれました。

障害があるのに私とワッチのために一所懸命買おうと努力してくれたコウジさんは悪くなくて(それどころか、有り難くて)、のんびり考えていた私が悪かったのは明白です。

ごめんね、コウジさん。、
コウジさんが疲れて倒れなくて良かった、風邪ひかなくて良かった、です。

・・・夜食べた峠の釜飯は、ほろ苦い味がしました。
峠の釜飯

↑ 峠の釜めし。今は陶器でなく軽いパルプ素材の器も出ているんですよ。漬物もおいしいですよ。私はごぼうやワサビ漬けが特に好きです。

もうコウジさんに峠の釜めしを頼むのは、やめました。
だからまた数年、食べられないなあ。
私が東京駅を通ることがあり、その時に峠の釜めしが売り切れになっていない限りは・・・

はは、どれだけ私は峠の釜めしが好きなんでしょう! 我ながらおかしくて笑ってしまいます。

ではまた!

尚、「コウジさんは障害を持っているので仕方なくて、悪いのは私でした。」の「その2」も書きますね。

1月25日に、「ひつじさん」からリクエストがありましたので、コウジさんの仕事について記します。

コウジさんに聞いたことをそのまま書きますので、事実と若干違っていたらすみません。

コウジさんが勤めている会社は東京駅そばにあり、もう勤続15年目になります。

・朝8時45分に出勤すると、パソコンを立ち上げて出勤時間を打刻する。

・トレーに入れた乾いた布を、トイレにセットしに行く。(コウジさんの説明がよくわからないのですが、その布で水はねを各自が拭くそうです。→ 私のわかりが悪いのかもしれませんが、「どこに水がはねるの?」「そのトレーはどこにあるの?」「乾いた布って、雑巾じゃないの?」など、質問していたらコウジさんが顔を険しく歯をむき出して「なんでわからないんだよ!」「雑巾とは違うんだよ!」「トレーや布がどこにあるかって、細かく説明しなくたっていいじゃん!したってわからないよ!」と怒り出しましたので、もうそれ以上聞くのは諦めました。)

・9時になったら、社員全員が掃除開始。コウジさんは、自分の机まわりを雑巾で拭く。

(以前はコウジさんがバケツ10個か20個に水を入れて、前日に洗って乾いている雑巾をそこに入れて、社員の皆さんが取りに来られる場所にバケツを並べていました。バケツの数も多いし、重くて大変だ、と言ってましたが、その仕事は今はなくなり、ほかの方たちがされているそうです。 使い終わった雑巾を乾燥までできる全自動洗濯機に入れるのも、コウジさんの仕事だったのですが、今はその仕事ははずれて、それもほかの方たちがされているそうです。 コウジさんが入社した時は、コウジさんが障害者雇用第1号で1人だったのですが、今や障害者雇用の方が大勢になり、皆で分担しているようです。コウジさんも、楽になったそうです。)

(コウジさんは、郵便仕分けの仕事も以前はしていましたが、ややこしくて全然できないので、当時ついてらしたジョブコーチさんか、ナカポツさん(障害者就業・生活支援センター)のアドバイスにより、コウジさんはその仕事からはずしてもらえました。)


・9時15分 課の朝礼。上司から「今日の仕事はこれこれ」、という指示があるようです。

※仕事は、チラシ折だったり、テプラ(というものがあるそうです。印字ができる小型の機械に、コウジさんが字を打ち込むと、裏がテープになっているものにその字が印刷されて出てくるそうです)だったり、他部署から来る書類整理だったり、会議室の設営だったり。コピーやシュレッダー、電話取りなどはないそうです。シュレッダーはコウジさんが以前、入れる書類が多すぎて壊しそうになってから禁止になったそうです。

・10時半 ラウンジ(食堂)の掃除1回目。 床を大型のモップで拭き、電子レンジ3台を掃除。レンジは中のテーブルをはずして、液体スプレーをシュッシュッとかけて、テーブルも中もきれいに拭くそうです。

・12時 昼食 ビルの地下にレストラン街や、お弁当屋があります。

・午後も同様の仕事

・16時半 ラウンジの掃除2回目。1回目と同じですが、お昼ご飯でレンジも汚れるので、掃除するそうです。

・同様の仕事

・(コウジさんは1日のゴミを各課を回って集める仕事もしていましたが、今はその仕事はほかの方たちがしているそうです。)

・終礼 今日の反省など。

18時 終業 退社

という感じです。

行きも帰りも私鉄とJRを乗り継いで片道45分かかりますが、なにしろ会社が東京駅そばにあるので、満員電車のため、通勤だけでも体力を使います。 ただ最近はテレワークする人が増えてきたのか、ぎりぎり座れるようになったとのことで、良かったです。

朝は6時半起き(私は6時起き)なので、コウジさんはもう寝ました(23時現在)。
やはり仕事を続けるには、体力と健康管理が必要だ、とつくづく思います。

疲れ易い障害なのに、よく頑張ってくれていると思います。

会社は、上司の方も同じ障害者雇用の方たちも、皆さん優しく良い方達ばかりで仲良く、恵まれた環境にとても感謝しています。

コウジさんは、お菓子(チョコとか飴とか、ささやかなものですが)を配るのが好きなので、いつも、その日配るお菓子をカバンに入れて嬉しそうに出勤していきます。

それではまた!


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