昨日は冷たい雨が1日中降る中、永田町の参議院議員会館へ行ってきました。

ここへ来るのはまだ2回目ですが、前回は2014年5月に行われた、「尊厳死法制化を考える院内集会」でした。(尊厳死法制定に反対する集会です。)
この時は、重症心身障害の娘さんがいる、ライターの児玉真美さんのご講演があり、それが目当てで行ったのでした。

児玉真美さんといえば、私の講演へいらした方や、このブログをずっと読んで下さっている方には既にお馴染みだと思いますが、「介護者の権利章典」を訳されたり、日本ケアラー連盟の代表理事を務められてもいる方です。私も光栄なことに、いつしか児玉さんとご連絡を取り合える仲になり、児玉さんに勧めて頂き日本ケアラー連盟に入会したのが昨年のこと。児玉さんのご御著書は多数ありますが、全て持っていて(もちろん読んでいて)、宝物です。生命倫理や障害について書かれた本を、是非皆さんにも読んで欲しいです。

さて昨日は、「第4回 大牟田労災病院廃止に伴う「確認書」履行を求める会~高次脳機能障害の取り組み強化を~」という集会でした。

皆さんは、54年前の昭和38年11月9日に福岡県大牟田市で起きた、三池炭鉱炭塵爆発大災害をご存知ですか?ちょうど私が生まれた年の出来事で、私も恥ずかしながら最近までよく知りませんでした(名前は聞いたことある気がしますが)。夫コウジさんは、「日本史の教科書で太字になっていた覚えがある。」と申しますので、さすが日本史は強い。(私はどちらかというと、まだ世界史の方が得意です。)ということは、私も学校で習ったはずなのだなあ。

8年前のNHKEテレの番組(「にっぽんリハビリ応援団」で高次脳機能障害が取り上げられた時)にご一緒した山口研一郎医師から、その後何度となく三池炭鉱の話は伺ってきていたのですが、今回このような集会があることをほかの方から教わり、勉強のために行くことにしたのでした。

なぜならその事故では、死者458名、一酸化炭素(CO)中毒患者839名が発生したそうですが、その中毒患者とは低酸素脳症者であり、すなわち高次脳機能障害者なのだそうです。

患者は大牟田労災病院で診療、療養、リハビリを受けていたのですが、平成17年に同病院が廃止となり、それを引き継いだのが現在の大牟田吉野病院だそうです。
しかし大牟田吉野病院に入院する被災患者は、長い年月を経て現在12名となり(通院患者はもっといるそうです)、その吉野病院すら存亡の危機を迎えているそうなのです。
なんと病院名を記した看板は外され、この12年看板はないそうですし、病院入り口付近に小さな案内板があるのみなのだそうです。なんで?
入院患者のいる部屋には電気はついているけれど、それ以外は暗いそうです(患者家族のお話)。

こんな活気のない病院のままでは、平成18年3月9日に厚労省と交わした「確認書」に盛り込んだ、患者の最後の1人まで国が責任を持ち、医療体制を確保するということが難しい、と「三池高次脳連絡協議会」の方々は訴えられていました。その「確認書」は、この12年履行されていないのです。

「三池高次脳連絡協議会」とは、その三池炭鉱炭塵(正式には、三井三池炭鉱三川鉱じん)爆発事故で一酸化(CO)中毒となり、高次脳機能障害を抱える患者や家族や支援者で作った団体です。

・・・一旦ここで投稿します。