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 これ、可愛いでしょう? 私は一目見て、虜になりました。

 このフェルトで作ったかたつむりのマスコットには、後ろにマグネットがついているんですよ。

 高次脳機能障害者や心身障害者が集う、倉敷市の 「工房かたつむり」 で、障害者や家族の方々が、1つ1つ丁寧に作られています (1つ250円)。

 色とりどりのフェルトならではのバリエーションと、温かいぬくもりが感じられるこのマスコットは、どれも捨てがたく、10個買ってきました。

 ワッチとワッチのお友達、母、「会社の自分の机の前に飾る!」 と目を細めるコウジさんに、1つずつあげたら、あともう6個になっちゃいました。

 可愛いので家のあちこちにペタペタくっつけたらすぐなくなり、また注文しようかな。

 何を隠そう実は私は、かたつむりが大好きなのでした。 可愛くて。

 小学生の頃、横浜の家の周りには、大きなかたつむりが沢山いました。 山でしたからね。

 今は開発が進んで山はなくなって住宅地になり、かたつむりもいなくなりました。 かれこれもう30年以上、大きなかたつむりに会っていないことが寂しいです。

 このかたつむりには説明がついています。

 『交通事故などによって、ある日突然人生がかわってしまい 「高次脳機能障害」 という後遺症を抱えて生きていくことになった本人たちの仕事場として、開設した福祉作業所で作りました。

 重い殻を背負っていても、前にしか進まない 「かたつむり」 のように前向きに生きて欲しいという願いをこめています。』

 「工房かたつむり」 のかたつむりには、そんな思いが込められていたんですね。

 障害という重い殻、という点には気づきませんでした。

 なめくじではダメなのです (それを言ったら、笑われました)。

 ?この工房は、当事者のご家族の土地に、ご家族が建てられたものだそうです。 素晴らしい!

 そこに障害者の方々が集まって、フェルト工芸・指編み・名刺印刷・陶芸などの作業をしたり、絵画・習字・グループワークや音楽療法などのリハビリをしたり、バザーやレクリェーション・音楽発表・啓蒙活動・奉仕活動をされています。

 そしてその活動を、保護者を中心にした 「あじさいの会」 が支援しています。

 また、川崎医療福祉大学の学生達が、先生に連れられて週1回グループワークに来るそうですし、部屋の隅では家族が話し合っていますし、バザーでは地域と仲良くできますし、本当に本当に素晴らしいです!

 リアルコウジ村も、こういう姿が理想的ですね。  

 今年は工房かたつむりから、3人の方が就職が決まり、出て行かれたそうです。

 問題は、工房への足。

近くを通っていたバスが廃止され、最寄りの駅から何十分も歩いてくるのは大変で、人数が増えません。

 市や県が、工房までマイクロバスを走らせてくれたなら、来たくても来られない方がきっと沢山来られるはずだけどなあ。

 ログハウス風の建物は、明るく広く居心地が良く、ここで日中を仲間と過ごされるのは絶対楽しいですよ。

 私の所属する家族会の今井代表は、「喫茶室を作れば、コーヒーを入れたり接客したりがリハビリになるし、お金にもなる。 パラソル1つからでも始めるといいわよ。」 と、工房内にある 「おかやま脳外傷友の会・モモの理事や会長さんに勧めていました。

 私はこのマスコットを、工房内だけでなく広く県内のあちこちに置いて販売してほしいな、と思いますし、いつかはネットを利用して全国規模で販売するのはどうだろう?と思います。

 このかたつむり、とっても可愛くて癒やされますよ?。