IMG_5976


今日の午前はまた雨で、これで4日続けて雨です。しかも、雷までゴロゴロ鳴り出したので驚きました。神経質なチビ猫のチーだけ、目を大きく見開いて家中動き回っていましたが、大猫のハルも犬のウメも、まるで雷が聞こえないかのように、どっしりして寝続けていました。
我が家ではこのウメとハルがおっとりしていて、せかせかした人間たち(コウジさん・ワッチ・私)から敬意の眼差しを送られています。

雨がやむと、台風一過のように急に青空が広がり暖かくなったので、「やっぱり雨より晴れがいいね。」とウメとニコニコ散歩に出ました。工事の警備員さんがいたので、思わず「やっと晴れましたね。」と声をかけますと、おじさんも「ねえ、暖かくなりましたね。」と顔をほころばせました。
しばらく歩いていると、目の前をスイっとかすめて飛ぶ鳥が・・・ やあ、やっぱりツバメです!今年初めて見ました。折しも、今日から愛鳥週間だそうです。

私は実は鳥も好きで、一度飼ってみたかったのですが、犬猫と同居はリスクが高すぎて断念。
もし飼えたとしたら、オカメインコなんて、ユーモラスでかわいいですね。

そういえば、リスザルを肩に乗せて歩いている人を以前見たことがありますが、すばしっこくて一緒の生活は大変そうですね。でも何かで読みましたが、カーテンをよじのぼったり、いたずらばかりするので閉口していたリスザルのある飼い主さんが、寝る時になるとそのリスザルが隣に来て、飼い主さんの手をきゅっと握りながら寝るんですって。そうしたらもうかわいくてたまらなくて、大切に飼い続けているのだそうです。その話がほっこりしたので、ずっと覚えています。

でも、生き物を、その生き物が幸せに感じられるように飼うって、簡単なことではありません。責任持って最後まで大事に飼える人に飼ってもらいたいですし、そうあるべきです。

私は子供の頃、なりたかった職業が動物園の飼育係でしたが、今もその気持ちはあります。大変だとは思うけれど、朝起きると、(ああ、また動物たちに会える!)と思えたら、早く職場(動物園)へ行きたくて仕方ないでしょうね。結局その道へは進まなかったけれど、私がこれまで飼ってきたものは、犬猫のほかにハムスター、カブトムシ、鈴虫、アゲハ、モンシロチョウ、ツマグロヒョウモン、カメ、熱帯魚、金魚など。

犬猫との暮らしは本当に楽しくて、娘ワッチも大学から帰るとすぐ、ウメとハルとチーとひとしきり遊びます。3匹+1人が嬉しそうにしている姿を見ると、私やコウジさんも幸せな気持ちになります。ワッチいわく、「犬猫がいない家なんて、考えられないよね。こんなに楽しいのに。」と、すっかり私の生き物好きを受け継いでいます。

最近、錦糸町駅の券売機に人懐っこいカラスが来るというので、テレビでも映像が流れていました。人間に頭を撫でられたり、スニーカーの紐をくちばしで引っ張って遊んだり、収穫してきたパンくずなどの餌を、植栽の陰などあちこちに隠し、必要な時に食べようとしていました。かわいいし、頭がいいなあ、と目を細めて見ていましたが、そのカラスを誰かが捕獲(保護?)したというので、複雑な気持ちです。人と遊ぶのが楽しそうでしたが、悪意のある人にいじめられる危険もありましたし、もしかしたら駆除対象にもなってしまったかもしれないので、良かったような、良くなかったような・・・ あのカラス君に、幸せが待っていますように。

ええ、私はカラスも大好きです。
先ごろ亡くなられた絵本作家の加古里子(かこさとし)さんも、カラスが好きだったのでしょうね。

私はもし自分が絵本を描くなら、かこさとしさんや馬場のぼるさんのような絵本を描きたいな、と思っていました。昔は、繊細で緻密に描き込まれた絵本が好きだったのですが、最近は、ユーモラスで笑える、でも考えさせられる絵本に好みが変わりました。いえ、ユーモラスな絵本を描くというのは、これはなかなか難しいことですよ。しかも、読む者に作者が教えたいことが含まれているとなると、なおさら。

ちょうどかこさとしさんが亡くなられた5月2日あたりにも、家にあるかこさとしさんの『だるまちゃんとてんぐちゃん』と、やはり家にある馬場のぼるさんの数ある絵本の中でも一番のお気に入りの『11ぴきのねことあほうどり』を読んで、幸せな気分に浸っていました。・・・ 私は結構普段の生活でも、家の本棚から絵本を取り出して読んでいます。
写真は、手持ちのかこさとしさんの絵本と、表参道のクレヨンハウスで買ってきた『カラスのパン屋さん』のクリアファイルです。大切にしています。

かこさとしさんは3月で92歳になられていましたが、今年1月にはだるまちゃんシリーズ最後として、3冊もの新しい絵本を出されています。『だるまちゃんとキジムナちゃん』、『だるまちゃんとはやたちゃん』、『だるまちゃんとかまどんちゃん』で、絵本の舞台はそれぞれ沖縄、宮城、福島だそうです。「もう時間も無いと思い、描き残しておきたかった。東北の震災の問題が解決していない状況を少しでも考えてもらいたいと。また沖縄もいろいろな問題が全然片付いてないけれど、絵本を通して少しは沖縄の人たちの側面援助になるよう、ちゃんと描きたいと思いました。」と、去年11月の取材時に話されていたそうです(5月7日のNHK「おはよう日本」より)。
緑内障を患われ、よく見えない目で、91歳のお体で、机にかじりつくようにして描かれたそうです。

買わなくちゃ、読まなくちゃ、と思っているうちに、かこさんが亡くなられてしまい、アマゾンでも注文が殺到し、すぐ買えない状況になってしまいました。でも、注文しました。

600点以上の絵本を作られたかこさとしさん、大好きな作家が亡くなり、寂しいです。
でも、こんなにも沢山の素晴らしい絵本を残して下さって、励みになります。心より感謝しつつ、ご冥福をお祈りします。