さて、去る23日に行われた江戸川講演会での話を書きます。

 

江戸川講演会と申しましても、去年できたばかりの江戸川 「つつじの会」 発足一周年記念講演会ということで、参加者は主に家族会会員の20〜30名ほどだったでしょうか。 それゆえ皆さんとの距離が近く、親戚の集まりのような会でした。

 

私の話のあと、3人の就労している当事者の方々が話されましたが、そのうちのお1人は今月契約解除となってしまい、これから再び就職活動とのことで、「日々渋滞中です。」 と言って会場から笑いが起こりました (勿論、笑いごとではありませんが)。

 

脳卒中で倒れてから5年半ぶりに就職できたばかりでしたのに、理由はよくわかりませんが残念。 でも大変人柄の良さげな方ですから、強い味方「センターかさい」 さんの支援で今度こそ良い職場と巡り会えますように。

 

交通事故からの当事者であるほかのお1人は、公務員でいらっしゃいましたが復職かなわず。 けれどやはり 「センターかさい」 さんに紹介された職場へ、毎日前向きな気持ちで通われている素敵な方でした。

 

最後のお1人は20年以上も前の18歳の時交通事故に遭われて以来、4社もの職場に勤められている方でした。 長く働かれてきた方としての 「できることをして、できないことはしない。 できることをすれば長続きする。」 という言葉は、まさにその通りだと私も思います。

 

会場にいらしたほかの皆さんも発言されましたが、抱えられているものがそれぞれ大きく、話し出すと止まらないほどでした。

 

例えばこの方は高次脳機能障害ではありませんが、お子さんが知的障害者だというお母様。 大きな会社に就労できたはいいけれど、上司もマネージャーも、連絡が悪い。 年1回の健診も忘れられる、仏事で休んでも有給ではなく欠勤扱いにされる (こちらは遠慮して有給に、と言えない)。 障害者雇用をうたっていても、うわべばかりで内容を伴っていない。 雇う側は努力しなくていいのか、という不満。 社会が受け入れる体制をとっていないと私達の努力が報われない、等々。

 

また失語症で、ひらがなが書けないつらさを切々と訴えるご夫婦。

 

時間があったら、まだまだ何時間も続いていたことでしょう。

 

「つつじの会」 家族会は毎月開催。 行政の 「センターはるえ野家族相談会」 は、奇数月の第3土曜日開催とのこと。

当事者・家族からの諸々の悩みや相談は、非常に貴重な問題提起を含んでいます。 支援者側の人々には、真摯に耳を傾け続けてほしいと思います。

 

「つつじの会」さんから頂いた花束。 今ユリが次々開花し、家中にむせかえるような芳香が漂い、コウジさんもワッチも喜んでいます。 有り難うございました。