花粉症なのかわからないけれど、午前3時半に鼻水やくしゃみで目が覚めてしまった。

 

これでは寝てられない、と起きてきて、早すぎるけど朝食を取りながら本を読んでいる。

 

私が読む本は大体が障害や病気関連の本だが、その他には犬猫関係の本を読む。

 

昨日はケアマネさんが来る日なので、横浜の実家に行った。 たまたまワッチ (娘) は学校が休みで、コウジさんも有休み消化のために会社を休んでいたから、2人残して行くのも気がかりで、実家はトンボ帰りだった。

 

電車の中で読む本を、2種類持参した。 1冊はALS (筋委縮性側索硬化症) の母親を14年介護された経験を書いた、川口有美子さんの 『逝かない身体』。 これは途中まで読んでいるが、長い力作なので、限られた読書時間ではなかなか進まない。

 

もう1冊は、『いつも一緒に  犬と作家のものがたり』。 19人の作家が飼い犬のことを書いた本で、1人1人が短いので、乗り換えを頻繁にする昨日は結局、そっちをバックから取り出して読んでいた。

 

ところが、心温まる話ばかりだろうと思って読み出した本だが、ある作家の話のところで猛烈に腹が立った。  それは、忙しい生活の余り犬に毎日ほとんど1日中留守番をさせていた作家が、ある日深夜帰宅すると、散歩まで待ちきれずに粗相して部屋を汚してしまっていた犬を感情的叱り飛ばす話だった。

 

私は犬が粗相するのは飼い主に原因があると思うので、ウメが家で粗相してしまうと決して怒らない。 悪いことしたと思ってしょぼくれているウメに、「苦しかったんだね。 我慢して偉かったね。 ごめんね。」 と優しく声をかけ撫でてあげる。 それでもしばらくは気の毒な位しょぼくれているので犬は状況判断でき感情豊かで賢いな、と感動する。

 

犬の世話をできないのに飼い出して、結局犬が死ぬ時も家にいなかったその作家の無責任さに、不愉快で犬が哀れで。

 

カンカンになりながら横浜駅で乗り換えの横須賀線に乗り込んだ直後、線路内に自転車が入り込んだので運転見合わせをする、というアナウンスが入って電車は動かなくなった。

 

両親にいつ食べでもいいパンやお寿司、ヨーグルトなどを最寄り駅で買っていこうと思っていた私は、ケアマネさんとの約束の時間が迫ってくるのでまたイライラした。

 

停車していた時間は10分ちょっとだったが、最寄駅に着くと周辺で慌てて買い物してバスに乗り込んだ。  バスの中でまた本の続きを読み始めると、今度は飼えなくなって保健所に犬を引き取ってもらった別の作家の話に、息が出来ないほど怒りがこみ上げた。

 

その犬は捕獲人から逃げ回っていたが、飼い主の妻に助けを求めて足元に駆け寄り妻を見上げたそうだ。 けれどかばってやらない妻に状況を察知し観念したのか、あんなに暴れまわっていたのにうずくまり、捕獲人に首輪をかけられると、声も発さず妻を振り返ることもなく車に放り込まれ 「殺されてしまったろう。」 だって!

 

信頼していた飼い主に裏切られた絶望と悲しみのうちに殺されてしまった犬が可哀想で可哀想で、バスを降りた時の私は怒り狂っていた。 こんな文章を平気で書く作家と、愛犬家が読むであろうこの本を編集した出版社に疑問を抱いた。 (あるいは、この2人の作家は、犬に対する懺悔の気持ちで書いたのだろうか?)

 

強風の中、途中まで歩いて迎えに出てきてくれた母に、その怒った表情のまま、 「(この強風の中) なんで迎えに来たの? 来なくて良かったのに。」と不機嫌に声をかけた私は、話し合いが終わってケアマネさんが帰ったあとも、その本の話を持ち出して怒りまくっていた。

 

父もうんうん、と頷き、母はその箇所にざっと目を通すと、「飼う資格ない!」 「悪い人だ!」 と一緒に怒ってくれた。

 

少し溜飲を下げた私は、ワッチとコウジさんが気になるので早々に引き上げたが、結局実家では和やかに過ごせず、父に悪いことしたなあ、と今頃反省している。

 

父は薬が効いていて小康状態が続いている。 字がうまく書けなくなり、書くと数ミリくらいの小さい字になってしまうので、ケアマネさんの書類の本人署名欄も私が代筆した。

 

腰が痛くしょっちゅう姿勢を変える手伝いをしたり、骨が出ている腰に母と湿布を貼ったりした。 実家から病院に問い合わせの電話をかけたり、白内障手術をもう緑内障手術した慈恵医大まで出て行けないので、慈恵医大に紹介状を書いてもらう件の相談もした。 筋肉がなくなったせいか、話していると入れ歯が落ちてきてしまうというので、歯医者へどうやって行くか、訪問歯科を利用するか、という相談もした。 (けれど入れ歯を作ってくれたいつもの歯科医に、母が付き添いで行くことに落ち着く。)

 

打ち合わせと、2人の作家への怒りだけでバタバタで帰ってきてしまったので、改めて来週あたり今度はワッチとコウジさん連れで行こうと思う。

 

さて、そろそろ学校へ行くワッチを起こす時間なのでこの辺で。