この話題は長くなりますので、何回かに分けて投稿します。
スコールのような大雨が時折降る中、22日は参議院議員会館講堂へ行ってきました。
そこで行われた、「尊厳死法制化を考える院内集会」 に出席するためです。
低酸素脳症家族会や、ALS協会の川口有美子さんから直々にお誘いを受け、私自身も関心のある内容なものですから、初めて議員会館というところに足を踏み入れました。
せっかく東京の便利な場所に住んでいるのに、今の私はほとんど自宅周辺 「徒歩」 30分圏内で生活しています。
それでは勿体ないのではないか? タイミングと体調さえ良ければ、なるべく外へ出て見聞きした方がいいのではないか?
そんな風に思い出したのは、ごく最近のこと。
元々家で絵を描いたり本を読んだり、出不精な私ですが、出版後知り合う方々が皆さん、精力的に出かけられる方々ばかりなので、その影響もあるかもしれません。
私が主宰する家族会 「コウジ村」 の集いの場所を、先月は表参道の 「クレヨンハウス」 に決めたのも、そんな気持ちがあったからです。
絵本が大好きなので長い間行きたかったにもかかわらず、自宅から30分かからず行ける場所なのに、今まで行かなかったのは、ひとえにただ私が出不精だからです。
ともかく、思い切って出かけて行った集会の目玉は、児玉真美さんのご講演。
題して 「海外の 『死の自己決定権』 議論で起こっていること 〜海外動向から日本の尊厳死法制化を考える〜 」 でした。
児玉真美さんについて、当日配布された資料からプロフィールをご紹介しますと、
1956年生まれ。 広島県在住。 京都大学卒業。 米国カンザス大学にてマスター取得。 英語の教師 (高校、大学) として勤務の後、現在、翻訳・著作業。 長女に重症心身障害がある (現在26歳)。 以下略。
このブログでも昨年12月1日に引用させて頂いた、「介護者の権利章典」。
権利章典自体は読み人知らずとのことですが、英語で書かれたその文章を児玉さんが訳され、それを私が使わせて頂きました。
その際、児玉さんと私の間に入って下さったのは、11月の広島講演の時お世話になった、県リハのコーディネーターSさん。
講演というのも、人のネットワークが広がる大変貴重な機会なので有り難いです。
その後、児玉さんの 『海のいる風景』 を読んで感銘を受けたものの、有名な 『アシュリー事件 ―メディカル・コントロールと新・優生思想の時代』 はまだこれから読むところで、最新著作は 『死の自己決定権のゆくえ ―尊厳死・「無益な治療」論・臓器移植』 (大月書店)で、これも絶対読まなくては。
会場には昨日のブログに書いたように、映画監督の宍戸大裕さんもいらしていました。
現在、新しい映画制作中の宍戸さんは、北海道のALS患者の男性やスタッフと一緒に、カメラをまわしながらのご参加でした。
聞けば、北海道から同行されてここまでいらしたとのこと。
年内には完成予定だというその映画ができましたら、またお知らせしますね。
映画を作るのはとても大変だと思いますが、ソフトな物腰と優しい笑顔で撮影されるまだお若い宍戸さんの前で、患者の方は自然体でリラックスされているように見うけられました。
飯田監督にしても宍戸監督にしても、病人や障害者、ホームレスの人々、犬猫牛などの弱い被写体や、ボランティアの人々などの打算なしで一所懸命活動されている方々を写し出すドキュメンタリーを作られる方には、厳しさと同時に優しい眼差しが必要なんだろうなあ、としみじみ思いながら宍戸さんの優しい横顔を見ていました。
(続く)
コメント
コメント一覧 (9)
すみません、今日もまた尊厳死法について書けませんでした。 みきさんもヘルニア良くなりますように。 体調が万全でないと、元気な人がまぶしいです。 お年寄りでしゃんと姿勢正しくして歩いている方見ると、尊敬してしまいます。
本当に、つくづく真面目な方なのですね、礼さんは・・・(sigh)
別に待ち構えてないので、大丈夫です(笑)
そういえば、「ヘルニアの先輩」(自称)である息子から、「ヘルニアを引っ込めるために、背筋を強くする、つまり『えびぞり』が効くで(岡山弁)」とのことで、さっそく、「えびぞり」までは無理できなくても、姿勢をよくして背筋を伸ばすようにすると、なんと少し痛みが和らぎます。
礼さんも、くれぐれもお体気を付けてくださいね。
体あっての「活動」で「ケア」だなあと最近つくづく思います。
前回見逃した方は今日の再放送見てくださいね。
有難うございます。 ご覧になっていない方は、是非ご覧下さいね。
ヘルニアで臥せりながら携帯(ガラケーですけど)で読ませて頂いてます。
「尊厳死」の話題は私も興味があります。私自身「日本尊厳死協会」の会員です(こちらは法的効力はないのですが)。スイスでは尊厳死が法整備されていて、審査を通れば海外からの希望者も受け入れているそうですね。
記事の内容は、お身内からのご希望に添ってもいるのでしょうが、いずれにしろ、高次脳機能障害関連以外の方たちとも交流を持たれ、繋がっていかれるのはとても大切で素晴らしいことだと思います。
なかなか外出もままならない私たちのためにも、礼さんの体調とご都合の許す限りのご活動を、これからも期待しています。
記事の続きを楽しみにしていますね。今はただただ臥せっていることしかできない私の数少ない楽しみになりそうです♪
ヘルニア大変そうですね・・・。 パソコン前に座れなくても、携帯からなら読めますね。 有難うございます。
みきさんは尊厳死協会に入られているんですね・・・ とすると、私がこれから書く話は、あまり楽しくないかもしれません。
私は尊厳死法制定には反対なのです。 法律で決めることではない、という考えです。 まあ、人それぞれ考えが違って当たり前ですよね。 どうぞ腰、お大事にね・・・。
礼さんは尊厳死法制定には反対なのですね。だとすると、なおさら今後の記事の文章が楽しみです♪いろんな人の考えを知るのは興味がありますから・・・。
ヘルニアと言えば、楽天の星野監督も歩けないほどの腰痛で、その一因はヘルニアだそうです。監督としてリーグ戦から長期離脱とか・・・しかし、これで少しはヘルニアの大変さが少しは世にわかってもらえるかしら・・・しくしく・・・。
わかってもらえるかしらといえば、今週の「サイレント・プア」は、震災被災地から自主避難された夫婦の物語です。「風化」なんて私には信じられない感覚ですが、先週ご覧になった方は、是非、再放送を。
自分のことだけでなく、周りに起こっている深刻な問題にも関心を寄せていただければと思います。
私の周りには、この自主避難されてきた方々がたくさんいます。昨年までは、避難者支援に大きくかかわってきました。
関心を持ってほしい、と思っているのは、どんな問題を抱えている人でも同じです。
そうやって、感情をシェアできれば、何かが広がると思います。
ほんとに、無理しないでお互いぼちぼちやりましょう。