いたたたた・・・、とここ数日胃が痛むことが多い。

そのたびに左手の親指で押していると、いつしか痛みはおさまるので大したことはないのだけど、ストレスかなあ。

 

ワッチの学校が、センター試験の願書をまとめてくれているのだけど、ワッチが持ち帰ってきたその書類を全く読まないうちに1週間がたっていた。

 

ワッチが、「受験料支払い12日までだよ!」 と心配して言ってきて初めて飛び上がり、ギリギリで支払いに間に合った。 あ〜、危ない、危ない。

 

父の介護、入院中の母からの頻繁且つさして重要ではないまとまりのない長電話、ウメの手術と退院後のケア、そして家事と自分の仕事に忙殺され (仕事もほとんどできていないけど)、ワッチの受験のことは全く頭の外にいっていた。

 

ワッチは祖父 (私の父) がいることで落ち着かず、イライラしている。

 

例えば、ワッチとコウジさんと私でちょっと話が盛り上がりかけると、父が 「ズボンなんだけどね、」 と全く関係ない話で遮ってくるので、そこでワッチの話は中断、ワッチはうつむいて黙り、私が父と話し込んでいるうちに自分の部屋へ引き上げてしまう。

 

父は週1回3時間だけ、すぐ近所のリハビリに行って運動を始めたが、その時に履くズボンについて随分神経質になっている。

 

「途中でトイレに行きたくなっても、このズボンじゃチャックがないからオシッコができない」、と言う。

 

「チャックはちゃんとあるよ」、とチャックを見せると、「ありゃ?」 と不思議そうな顔をする父はしばらく考えて、「ああ、そうだ。 ズボンを脱げても紙パンツだからオシッコができないんだった。」 と訂正する。

 

「紙パンツも脱げばいいんじゃない?」 と言うと、また考え込む父は、「そうだね。」 と笑ってゆっくり納得する。

 

けれどまた次の日には、「ズボンにチャックがないからトイレの時困る。」 と言う。

コウジさんみたいだな、こりゃ。

 

仕方ないから、ユニクロにでも行って父にチャックがないジャージを買おう。

ジャージにはチャックがない、と父も最初から諦めるだろうから。

 

その父は、昨夜から今朝にかけて、いつものように何度もトイレに行ったが、そのうち2回はパジャマのズボンも濡らしてしまった。

 

父はパジャマを横浜の実家から2枚しか持ってきていないので、(パジャマも買いに行かないと足りないなあ)、と仕方なく短パンをはかせながら考える。

 

実は来週の鳥取講演会の時、初めてショートステイに父を預けることになった。

 

また79歳の姑に来てもらって父のお世話を頼むのも気が引けるし、姑まで倒れたら、父、母、姑を一度に私が1人で見なくてはならなくなってしまうからだ。

 

「デイサービスには行かない。」 と言い張る父のために、ケアマネさんはショートステイ事業だけ展開している会社を探してくれた。

 

幸いなことに、介護つきホテルのようなそこなら、父は行ってもいい気になってくれた。

(ならなくても、行かざるを得ないのだが。 疲れやすいコウジさんと受験生のワッチに父は見れないし、緊急時の対応にも不安があるので。)

 

でも1晩に2枚パジャマズボンを汚してしまう父には、パジャマズボンを沢山持たせないといけないことに気づき、預けるのも色々用意が大変だということをようやく知るに至る。

 

とにかく父は飲んでいる薬の量も種類もハンパではないから、持たせるのも一苦労である。

 

起床時メネシット1錠・朝食後メネシット2錠、バイアスピリン1錠、二フェジピン1錠、チラージン3錠、ネキシウム1錠、パナルジン1錠、ロキソニン1錠、フェロミア2錠・10時メネシット1錠・昼食後メネシット2錠、ムコスタ1錠、ロキソニン1錠・14時 メネシット1錠・夕食後メネシット2錠、ムコスタ1錠、バイアスピリン1錠、二フェジピン2錠、クレストール1錠、オルメネディック2錠、パナルジン1錠、就寝前にニュープロパッチ1枚 (これはいつでもいいのだが、朝に貼る方がいいのかな?) 。

 

パーキンソン病だけでなく、心臓も甲状腺も緑内障も患っているので、仕方ないとはいえこの多さよ。

私は、この薬の管理だけでもくたびれている。

 

ユニクロが入ったスーパーには、たこ焼きが売っている。

父はお酒のつまみに 「たこ焼きもいいねえ。」 と顔をほころばせたので、自転車で服とたこ焼きを買いに走った。

 

コウジさんと父がたこ焼きやお刺身、そして私が大分で買ってきたお土産の地酒の 「西の関」 に舌鼓を打つのを見ていると、それはそれなりに平和な光景だと幸せを感じもする。

 

けれど、昨夜は夜中父が大きな音を立てたので、「何事?」 と見に行くと、父がベッドにしがみついて半分床に倒れていた。

 

トイレに行こうとしてベッドから足を下ろしたところ、フローリングで足を滑らせて立てなくなったらしい。

 

父は手の届いた、ベッドの高さを調節するリモコンのボタンをあちこち押してなんとか立とうとしたようだが、枕元に置いている時計や懐中電灯がベッドから落ちて物音を立てたので、私が目を覚ましたのだ。

 

一度父をまたベッドに寝かせてから立たせて、歩行器でトイレに連れて行ったが、今夜もまた何か事件が起きるのかな〜、 とちょっと暗い気持ちである。