熊本の地震は大変な被害をもたらしています。

14日に起きた地震が本震ではなく前震で、14日より大きな16日の地震が余震ではなく本震だったそうで、それが人的被害を大きくしたようです。
でも最初に起きた大きな地震が本震ではない、と判断することは難しいとのことなので、今後もしどこかで同じように大きな地震があった時に、その次にもっと大きな地震がくる可能性がある、ということを、今回の例から私たちは学ばないと。

東海・東南海や首都直下型地震については、随分前から懸念されていますが(その割には、何も備えていません。5年前の東北大震災後、沢山買った水や保存のきく食料も、すっかり古くなってるので、買い換えないと)、熊本とは。・・・日本は地震国なので、いつどこで地震が起きてもおかしくはないのですが。

亡くなった方の数も増えていて、東海大学の学生3人など、ワッチと同じような年齢の、とても若い方々も犠牲になり、可哀想でたまりません。

避難している方の数は20万人を超えているそうで、身体的精神的疲労を考えると、心配です。今後1週間くらいは、まだ震度6くらいの余震があるかもしれないと聞くと、一刻も早く物資がゆきわたり、少しでもゆっくりできる避難場所が用意されることを願っています。

こちら東京も、今日はすごい風雨で、自転車カバーが飛んでいってしまったり、傘がおちょこになったり、悪い日でした。コーラスに行くコウジさんや出かけるワッチを車で送迎したのはいいけれど、雨がひどくて車庫入れすら大変で、なんだか今日はひどく疲れました。でも、熊本や大分で苦労されている方々のことを考えると、水道が出、電気も使え、食べ物飲み物も普段通りあることが有難いです。先ごろ来日された、「世界で一貧しい大統領」ムスカさん(前ウルグアイ大統領)が言われるように、私たちはもっと物を少なくして暮らす方がいい。

「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に多くを必要とし、もっともっとと欲しがることです。」と言うムスカさんは、「私たちにとって、人生、命ほど大切なものはない」「車や家を買い替えることにとらわれない質素でつましい暮らしは、本当に私がしたいことをする時間を取れるということ。それが自由だと思っている。」「本当に大切なことのためにこそ人生の時間を使ってほしい。それを意識化し、文化とすることが大切。自分のエゴを満足させるために、他者を破壊しなければいけないような文化であってはいけない。」(東京新聞4月7日朝刊)その他、(その通りだ!)と思うことを沢山言われた。

中でも、「日本国憲法の解釈を変えるということは、日本が先走って大きな過ちを犯していると思う。・・・膨大な軍事費で無駄遣いされているお金を貧困や環境問題の解決に使うべきだ。」「いまだに人類は先史時代を生きている。戦争を放棄する時が来たら、初めてそこから脱却できる」「私たちには戦争を終わらせる義務がある。それは世界の若者が完成させなければならない大義であり、可能なことだ」「世界全体で政治的な問題が起こっており、もはや一国で解決できない。しかし、世界全体での合意は存在しない。世界的な政治的決断が求められているにもかかわらず、私たちはそれを下せずにいる。グローバリーゼーションは金融や通信で起こったことで、政治的にはまだまだグローバル化しているとは言えない。」という言葉は、世界中の元首、人々に聞かせたい。

私は、福島の原発事故や広島と長崎の原爆を経験した日本こそ、原発の不要論、非核論、非戦争論の先頭に立って発言していくべきだと思う。世界全体での合意を目指して。

ムスカさんはテレビにも出演されていたので、池上彰さんや、見たこともなかった「ミネヤ」という番組も見た。

テレビというと、昨日と先週にNHKEテレで放送していた、「スイッチインタビュー」は面白かったです。俳優の渡辺謙さんと、ノーベル賞受賞の山中伸弥さんの対談。特に渡辺謙さんは白血病を2度、最近は初期の胃癌も経験されたのに、映画やブロードウェイにそれも堪能な英語と歌で出られ(並々ならぬ努力があり)、料理も上手で、まさにスーパーマン!NYまで行ってその舞台を見た山中教授が、感激して泣いている姿もかわいくて(失礼)、コウジさんと2人で見ながら笑ったり泣いたり感動したり。

翻訳仕事を2日前に終わらせ、ちょっとテレビをいつもより見て、少しほっとしているところです。