今日のコウジさんは、すこぶる記憶が悪かったなあ。
いつも悪いけれど、今日は特に悪かったです。なんでだろ~?
コウジさんの記憶力は、良い時もあり、そんな時は「お?」と嬉しく、(やっぱり高次脳機能障害は良くなっていく障害だなあ。)と思うのだけれど。
昨日、大森で月1回の「高次脳機能障害と囲碁&心の唄」の会だったのだけれど、コウジさんは実家に帰っていたので、不参加でした。行っていれば囲碁をしたり、沢山の人と話したり、心の唄バンドの歌や演奏を聴いたり、心と脳に栄養をもらえたのに・・・。それがなかったせいかな?
私が今週末、大船渡の「高次脳フォーラム」で囲碁と高次脳機能障害について話をさせて頂くので、その準備にあたふたしていて、ノートを取っていたりパソコンに向き合っていたりで、コウジさんの相手をあまりできていなかったことも原因かもしれません。
花に水やりが必要なように、コウジさんにも日々きちんと水やりしたり日光に当てたりすると、活き活きするけれど、そうしないとうなだれてしまうのかもしれない。ごめんよう・・・。
ということで、今日はコウジさんの相手ができないので、BS映画を見てもらっていました。それは「風と共に去りぬ」で、コウジさんは大喜びで「ビビアン・リーはきれいだなあ。」と言っていました。
でもしばらくするとテレビを消して私の方に来るので、「あれ、映画終わったの?」と聞くと、「映画?」と見ていたことを忘れていました。
「見ていたじゃない、ビビアンリーとグレゴリー・ペック・・・じゃなくてクラーク・ゲーブルの」と言うと、「グレゴリー・ペック!ああ、見た見た。最後、記者が沢山集まっているところに、挨拶に来るんだよね。」
・・・?私がクラーク・ケーブルとグレゴリー・ペックを言い間違えたら、コウジさんの頭の中は違う映画になってしまったようです。
私「それは、「ローマの休日」じゃないの?オードリー・ヘップバーンの。」
コウジさん「ああ、そうだ、「ローマの休日」だ。じゃあ、今見ていたのは、なんという映画?「また会う日まで」、だっけ?」
私「なにそれ。「風と共に去りぬ」でしょ。終わったの?どうだった?良かった?」
コウジさん「「風と共に去りぬ」か!・・・よくわからなかったなあ。」
なあんだ、と私は少しがっかり。感動したなら、きっとコウジさんの心と脳に栄養が入ったのに。
少し時間が経過して、またコウジさんはテレビをつけました。すると、まだ「風と共に去りぬ」をやっていたんです。
コウジさん「あれ、まだやってた。終わったと思ったのに。」
私「あ~あ、話が飛んじゃってわからないんじゃないの?」
でも今度こそ最後まで見て、こっちへやってきました。
私「終わったの?どうだった?」
コウジさん「よく覚えていない。」
私「ふたりは結婚したんでしょ。子どもが生まれたんじゃないの?」
コウジさん「生まれた!2人」
私「え?1人じゃなかった?」
コウジさん「1人だ。」
・・・ こんな調子で、面白かったのか感動したのか、内容を覚えていないので私が誘導尋問しながら感想を引き出していたけれど、バカバカしくなって、やめました。
それに、ちょっと「風と共に去りぬ」は、長すぎるかもしれません。
夕方、来客がありました。
その人と話したり写真を撮ったりしたのに、夜には忘れているコウジさん。
私「全然覚えていないの?困ったねえ。今日は記憶悪いねえ。。」
コウジさん「あ、Sさん!囲碁の本を持ってきてくれた。」
私「それは先週の話だね。」
仕方なく正解を教えると、「ああ!」と思い出して膝を打つコウジさん。この場面、『日々コウジ中』にもあしましたよね。がくっ。
夜10時半ころ、急に寂しそうな顔をして私に聞きます。
コウジさん「ねえねえ、今日、夕食、もう出ないよね。」
私「(驚いて)?どういうこと?夕食、食べたじゃない。」
コウジさん「(ほっとした顔で)食べたか!そうか。・・・何食べたっけ?。」
がっくりする私。「それじゃあ、認知症の人と同じだよ。食べたのに、「まだわしは食べとらんぞ!」と言うらしいよ。」
そしてコウジさんが食べたものを教えたあと、腹が立ってきて言いました。
「私は買い物行って、材料買ってきて、作って、食べたあと食器洗いして・・・。なのに覚えていないって、がっかりするんだよね。あなたは食べるだけで、食べる前も食べたあともテレビだから、頭悪くなっちゃったんだよ!」「もう寝なさい!起きてると食べることばかり考えちゃうからそんなに太っちゃったのよ。もし1人暮らししていたら、止める人いないから夕食2回も3回も食べちゃうんじゃない?そうしたら百貫デブになっちゃうよ!」云々。
実際コウジさんは最近どんどん太ってきて、背広のウエストが91センチも入らなくなり、この連休に新しく96センチの背広を作ってきたんです。
ワッチは「水槽を大きくすると魚が大きくなるって言うよ。」と、ズボンを大きくするとコウジさんのウエストはさらに大きくなる、と注意してくれましたけど、入らないものは入らないので、出費だけど3着作ったんです。「太るとエコじゃないよね。」と私はぼやきながら。
痩せてくれたらまた着られる背広が10着はあるので、痩せてほしいです。
大船渡から帰ったら、コウジさんにもっと向き合い、囲碁したり運動したり食べる量減らしたりしなくちゃ。
ということで、連休も終わり、明日からまた元気に出勤できるよう、「夕食まだ?」とまた言い出さないよう、寝てもらいました(苦笑)。
私もなんだか疲れたので寝ます。
おやすみなさい。
いつも悪いけれど、今日は特に悪かったです。なんでだろ~?
コウジさんの記憶力は、良い時もあり、そんな時は「お?」と嬉しく、(やっぱり高次脳機能障害は良くなっていく障害だなあ。)と思うのだけれど。
昨日、大森で月1回の「高次脳機能障害と囲碁&心の唄」の会だったのだけれど、コウジさんは実家に帰っていたので、不参加でした。行っていれば囲碁をしたり、沢山の人と話したり、心の唄バンドの歌や演奏を聴いたり、心と脳に栄養をもらえたのに・・・。それがなかったせいかな?
私が今週末、大船渡の「高次脳フォーラム」で囲碁と高次脳機能障害について話をさせて頂くので、その準備にあたふたしていて、ノートを取っていたりパソコンに向き合っていたりで、コウジさんの相手をあまりできていなかったことも原因かもしれません。
花に水やりが必要なように、コウジさんにも日々きちんと水やりしたり日光に当てたりすると、活き活きするけれど、そうしないとうなだれてしまうのかもしれない。ごめんよう・・・。
ということで、今日はコウジさんの相手ができないので、BS映画を見てもらっていました。それは「風と共に去りぬ」で、コウジさんは大喜びで「ビビアン・リーはきれいだなあ。」と言っていました。
でもしばらくするとテレビを消して私の方に来るので、「あれ、映画終わったの?」と聞くと、「映画?」と見ていたことを忘れていました。
「見ていたじゃない、ビビアンリーとグレゴリー・ペック・・・じゃなくてクラーク・ゲーブルの」と言うと、「グレゴリー・ペック!ああ、見た見た。最後、記者が沢山集まっているところに、挨拶に来るんだよね。」
・・・?私がクラーク・ケーブルとグレゴリー・ペックを言い間違えたら、コウジさんの頭の中は違う映画になってしまったようです。
私「それは、「ローマの休日」じゃないの?オードリー・ヘップバーンの。」
コウジさん「ああ、そうだ、「ローマの休日」だ。じゃあ、今見ていたのは、なんという映画?「また会う日まで」、だっけ?」
私「なにそれ。「風と共に去りぬ」でしょ。終わったの?どうだった?良かった?」
コウジさん「「風と共に去りぬ」か!・・・よくわからなかったなあ。」
なあんだ、と私は少しがっかり。感動したなら、きっとコウジさんの心と脳に栄養が入ったのに。
少し時間が経過して、またコウジさんはテレビをつけました。すると、まだ「風と共に去りぬ」をやっていたんです。
コウジさん「あれ、まだやってた。終わったと思ったのに。」
私「あ~あ、話が飛んじゃってわからないんじゃないの?」
でも今度こそ最後まで見て、こっちへやってきました。
私「終わったの?どうだった?」
コウジさん「よく覚えていない。」
私「ふたりは結婚したんでしょ。子どもが生まれたんじゃないの?」
コウジさん「生まれた!2人」
私「え?1人じゃなかった?」
コウジさん「1人だ。」
・・・ こんな調子で、面白かったのか感動したのか、内容を覚えていないので私が誘導尋問しながら感想を引き出していたけれど、バカバカしくなって、やめました。
それに、ちょっと「風と共に去りぬ」は、長すぎるかもしれません。
夕方、来客がありました。
その人と話したり写真を撮ったりしたのに、夜には忘れているコウジさん。
私「全然覚えていないの?困ったねえ。今日は記憶悪いねえ。。」
コウジさん「あ、Sさん!囲碁の本を持ってきてくれた。」
私「それは先週の話だね。」
仕方なく正解を教えると、「ああ!」と思い出して膝を打つコウジさん。この場面、『日々コウジ中』にもあしましたよね。がくっ。
夜10時半ころ、急に寂しそうな顔をして私に聞きます。
コウジさん「ねえねえ、今日、夕食、もう出ないよね。」
私「(驚いて)?どういうこと?夕食、食べたじゃない。」
コウジさん「(ほっとした顔で)食べたか!そうか。・・・何食べたっけ?。」
がっくりする私。「それじゃあ、認知症の人と同じだよ。食べたのに、「まだわしは食べとらんぞ!」と言うらしいよ。」
そしてコウジさんが食べたものを教えたあと、腹が立ってきて言いました。
「私は買い物行って、材料買ってきて、作って、食べたあと食器洗いして・・・。なのに覚えていないって、がっかりするんだよね。あなたは食べるだけで、食べる前も食べたあともテレビだから、頭悪くなっちゃったんだよ!」「もう寝なさい!起きてると食べることばかり考えちゃうからそんなに太っちゃったのよ。もし1人暮らししていたら、止める人いないから夕食2回も3回も食べちゃうんじゃない?そうしたら百貫デブになっちゃうよ!」云々。
実際コウジさんは最近どんどん太ってきて、背広のウエストが91センチも入らなくなり、この連休に新しく96センチの背広を作ってきたんです。
ワッチは「水槽を大きくすると魚が大きくなるって言うよ。」と、ズボンを大きくするとコウジさんのウエストはさらに大きくなる、と注意してくれましたけど、入らないものは入らないので、出費だけど3着作ったんです。「太るとエコじゃないよね。」と私はぼやきながら。
痩せてくれたらまた着られる背広が10着はあるので、痩せてほしいです。
大船渡から帰ったら、コウジさんにもっと向き合い、囲碁したり運動したり食べる量減らしたりしなくちゃ。
ということで、連休も終わり、明日からまた元気に出勤できるよう、「夕食まだ?」とまた言い出さないよう、寝てもらいました(苦笑)。
私もなんだか疲れたので寝ます。
おやすみなさい。
コメント
コメント一覧 (9)
コウジさんの記憶が悪いのはいつもの生活パターンから外れたのも手伝っているのでしょう。今日仕事行くのが憂鬱と思う人と仕事が楽しみと言う人がいたと思いますが、自分で生活を律することが難しい人は、仕事があるのは有り難いことですね。
それから、太るのに困るというのはよく聞きます。そういう私も食欲を抑えるのは大変です。太っていいことはあまりありませんから、食事の内容を変えたらいかがでしょうか。私は何年も前に自己免疫疾患にかかりステロイドを服用しています。そのステロイドの副作用は食欲増進でムーンフェイスという上に体重増加ですから、最悪です。そんな中見つけたのが糖質制限食でした。最初は米やパンなどの炭水化物を減らす食事に慣れませんでしたが、体重がおちたり、気分良く目覚めたり、身体が疲れなかったり自分の身体で実感すると、糖質制限の効用がわかってきました。
最近は、テレビや雑誌などでも知られてきましたが、私が始めた頃は何かの宗教じみてるなどと子どもや姉達にも言われました。
私のいう事を聞いた夫だけが、私の作る食事を食べてわりとスッキリとしています。ただビールはやめられないので、糖質ゼロのビールを勧めています。
最近私が感じているのは、人間は弱い生き物だから何かに依存していきていて、それがお酒や賭け事、お薬に頼る人もいて、甘いものも毒だとわかりながら、脳を刺激してくれる食べ物なのだろうと思います。
どうせ依存するなら、自分の身体にプラスになるものに依存して生きていけたらいいなと考えています。
コウジさん顔だけ拝見していると痩せている感じですから、お腹ポッコリなんでしょうか。家の中でテレビ見ながらストレッチなど効果があるかもしれません。犬の散歩を夕食の後二人でという作戦もありです。礼さん頑張ってください。
回復期病院で理学療法士をしているものです。
日々コウジ中、続・日々コウジ中を恥ずかしながら最近ようやく知りまして、早速二冊とも一気に読ませて頂きました。
最近、若い患者様が多く、私も現在高次脳機能障害を持つ患者様を担当しています。先日までは高次脳機能障害のある外来患者様も担当していましたが、国の方針により、被介護保険者の外来リハビリは終了となり、今後はデイケアでのリハビリ継続となりました。(ご家族は、何で国は余計な事ばっかりと怒っておられました)
入院の担当患者様は、まさにコウジさんと似た方で、記憶、注意、遂行機能、作話、病識欠如など、多彩な症状が見られています。(幸い、麻痺はほぼなし)
毎日のリハビリで、〇〇病院にくも膜下出血で入院していて、リハビリが必要で、良くならないと家に帰れない、と言えるし書けるようになりました。が、昼食後からは「もう帰るけ、また明日来るわ」、「仕事のトラック、どこに置いたっけ?探してくるわ」など、リハビリ自体なかなか進まない状況です。
周りにオープンにしていく、というのは本当にメリットしかないなぁと改めて感じました。
外来の方でも、なかなか復職ができず、大変な様です。
当院では、患者さんと、会社の方と、担当療法士などで復職について話をしたりする事もありますが、やはり高次脳機能障害があると難渋しているのが現状です。麻痺があっても高次脳機能障害がない方は比較的復職しやすい傾向にある様です。
社会のサポート、理解というものはなかなか進みにくいものですね。(外に出るとバリアばかりだなぁとも感じます、国や行政は、税金などはしっかり聴取するけど、補助金などは当事者が自ら調べて、書類をきちっと揃えて、申請しないと貰えないし、不親切ですよねほんと)
とても面白く、またなかなか知り得ない退院後の生活や復職までの話などが知る事ができ、大変勉強になりました。高次脳機能障害患者を持つご家族に何か助けになるかもしれないとも思いますので、この本は是非紹介させていただこうと思っております。
話がまとまらず申し訳ないですが、これからも是非、高次脳機能障害の大変さと理解の必要性を発信して頂きたいと思い、コメントいたしました。
これからもコウジさんと柴本様、ワッチちゃんのご活躍を楽しみにしております。
コウジさんのウエストが私のウエストと全く一緒(96センチ)に驚きました。私もここ数年でウエストがみるみる大きくなり、遂に一昨年、メタボリックシンドロームと診断されました。自分の中では腰のヘルニアを患ったことによる運動不足と加齢のせい、と勝手に決めつけていますが。
ただ、太りすぎは良くないですね。私は、睡眠時無呼吸症候群との診断が下り、今月から治療のため、空気が送られてくる機械を鼻に装着して寝ています。その他の合併症も気になるところです。
お写真を拝見していると、コウジさん、それほど太っている印象はありませんでしたが。やせるために何ができるか、長く続けられる何かないか、良いアイデアが浮かばずにいます。
お返事遅くなりすみません。
若い時はあまり健康に関心ありませんでしたが、年を取るに従い、日ごろからの体作りで差が出てきますよね。なるべく体に悪いものは取らない方がいいのですが、私は甘いものもパンも好きなので、ダメですね~。夫はとにかく早食いで食べる量も多いから太ってしまったのだと思います。運動も全然しないし。せめて食べる量を減らすよう、自宅では目を光らせます。
コメントを頂き有難うございました。たまたま大船渡へ行く前日に頂いたので時間に余裕がなく、その後もなかなか疲れが抜けず、お返事が大変遅くなりすみません。
介護保険での外来リハビリが終了になったとのこと、最近の制度は不勉強で知りませんでした。我が夫は介護保険を使ったことがないせいもあり。私の本も、2010年~11年に書いたものですから、制度は当時と今では違いますが、まだまだお役に立てて嬉しいです。理学療法士さんのように、患者さんと家族の側に立たれて考え感じられる方の存在は、とても心強く嬉しいです。どうぞ今後とも宜しくお願いします。
お返事遅くなりすみません。はこちゃんのウエストも、そんなにあるのですか?お会いしたことが何度かありますが、そう見えませんでした。我が家にはスレンダートーンがありますが、面倒で装着しませんけど、そこからやってみようかなと思います。効果があったらご報告しますね。本当は運動するといいんですよね。ただこれからの季節、運動は毒でしょうから秋になったら頑張りましょう。・・・と、秋は食欲の季節なので、これまたよほど強い意思をもたないと負けてしまいますね。
こちらも、随分遅いお返事ですみません。スレンダーターン、夫は3日くらいやっただけで、面倒くさくなってやめてしまい、ホコリをかぶっています。横から見ると、コウジさんはお腹が一番出ているんですが、なんとかならないでしょうかねえ。やはり食事量と運動量ですよね。コウジさんは全然運動しません・・・。今日なんか、テレビを変な姿勢で見すぎて肩が痛くなったというので、湿布を貼ってあげました。がっくり。